概要
恋の駆け引きが恐怖のホラー体験になる平安時代編。
どんなにモテない女子でも愛され女に変身させる。姫の必勝法! ハウツーの現代編。
恐怖と笑いが同居して、最後は感動のハッピーエンド!
恐怖に引きつり、笑って、お泣きください。
そんな物語なんです。
*****あらすじ******
平安中期。
藤原兼家の娘として生まれ育った姫。母親が妖狐であるという噂がたえないのは、そのあまりに美しい容姿と聡明さからだった。
姫は、当時、もっとも影響力のある陰陽頭、賀茂光栄に幼い頃、恋に落ちた。幼いがゆえに熱烈であり、時に狂気を秘めた恋でもあった。
適齢期になった姫は、都でも評判の美しい女として多くに男たちから求婚される。
その一人に、賀茂法光がいた。姫が執着する賀茂光栄の弟である。
姫に夢中だっ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!アクロバティックな愛の物語
全四部構成の物語は、平安時代と現代とをダイナミックに、違和感なく繋いでくれます。
物語の核となる、屈折した平安時代の姫が、呪いを受けるまでの過程と、その人間性に共感することは難しいかもしれません。
そのこじれた人間性をどう解きほぐしていくのか。そこに至る道筋に、現代の非モテ女子高生という別ベクトルのこじれた人物を配することで、テンポの良い躍動感を生み出し、姫を呪いから解放していくに十分足り得るパワフルな納得感を提示してくれます。
更に年月を経て、姫の呪いを解くに至る展開は、永劫の時を生きる姫一人ではなし得ないこと、人が時の流れと変化の中にあってこそ、人たらしめるのだという事実を、詠み手に痛ま…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あらすじの気軽さに騙された・・・
平安時代を読み終えましたが、描写が時代そのものを現しているかのように荘厳な雰囲気の中で物語が始まります。
この時点で物語の世界観が文章から自然と流れ込みノイズを感じることなく、没頭できる練り込まれた設定に舌をまきました!
恋心というものが主軸になるのですが、恋というか一途な想いでしょうか、ホラーという例えが良いかわかりませんが、その想いを読んだ時に自分の背中に何か冷たいモノが走る感覚を覚えます。
現代編はまだ軽く見た程度ですが、時代を跨いだことを感じさせる軽い描写と気楽な会話、このギャップに作者様の筆力の高さが明確に表れていると感じます!
よくよく読み返してみればまさにあらすじの通りなん…続きを読む - ★★★ Excellent!!!平安時代から続く呪いに終止符を。その鍵は、現代にあり。
まず、構成がとても面白いです。
第一部、魑魅魍魎がはびこる平安時代編。
当時の情景がゆったりと目の前を流れていきます。
その中の日常にある、恋の駆け引き。
歌を詠み、楽を奏で、はっきりと言葉にして告げる事ができない想いを乗せて、心を惹く事をしている平安の世に生きる人々。
けれど、あまりにも無垢な相手を恋の駆け引きとして使った姫がいました。
結果、姫は呪われてしまいます。
第二部、ラブコメが始まる予感の現代編。
いきなり時代が飛びますが、ここでも呪いは続いています。
しかしですね、第一部とは違い、笑える要素満載。
頭がいいのにそれを恋愛に発揮できない女の子、下鴨モチちゃん。
そんな彼女の前…続きを読む