聖カタリナータ初等部の敷地内にあるカトリック修道院の聖堂裏で、嵐ののちに発見された他殺体。
事件の真相究明のために、修道長のマザー天神ノ宮和子、悪魔と評される阿久道警視正、相棒的な役割の花子こと新堂雪乃は動き出す。
話を織りなすキャラクターたちは実に個性的。
そして、そのキャラクターでなくては為しえない方法で真実を追及してゆく。
それだけではなく、その他のキャラクターも含めてお互いの関わりを通じて真実へと向かってゆく。
終盤の場面で繰り広げられるドラマは、そんな活き活きとしたキャラクターたちが繰り広げる一つ一つが、その魅力を最大限に引き出した壮大なシーンの連なり。
息を飲んで応援したくなる事に違いない。
ミステリーとしても、ヒューマンドラマとしても最高のストーリー。
是非読んで感動を味わって欲しい。
現代舞台の本格ミステリー。
朝、とある学校内で死体が見つかる。被害者は四十歳の女性。中学生の娘を持つセレブで、夫は医科大学准教授だ。
事件を担当するのは、悪魔とあだ名されている天才だが人情味のないキャリア官僚と、大柄体型がややコンプレックスの新人、雪乃巡査。
これだけでもキャラが濃いのだが、さらに本作には、マザーが登場する。
そう、死体が放置されていたのは、キリスト系の伝統ある学校で、敷地内には修道女たちも暮らしていたのだ。あらあらあら、どうしましょうっ。
……という、このままドラマ化したら面白そうな作品です。
他にも興味深いキャラクターがたくさん登場して、複雑な人間模様が事件に絡んでいき……うわあ……なんてこった……!!
完結作品なので一気読みもできます。さてさて、犯人は誰でしょうか。ドキドキの逮捕劇も見どころです。
嵐の翌朝、聖堂の前で見つかった女性の遺体。
亡くなったのは、教会に併設されたセレブ校に通う生徒の母親だった。
誰が、なぜ、彼女を殺したのか。
そしてなぜ、わざわざ遺体を聖堂へ運んだのか。
捜査を担当するのは、悪魔と呼ばれる、人間離れした頭脳を持つ警視正・阿久道と、助手の雪乃。
そして、遺体を発見したことにより、聖女と呼ばれる修道長・マザーもまた、犯人を追うことに……。
容疑者も捜査陣も、個性的な人物ばかりが出てくるミステリーです。
作者様の深い知識が散りばめられた物語は、引き込まれて飽きることがありません(そして、犯人が全然想像がつかないっ!)
物語は最終章に入ったところ。
いったい、どんな真相が隠されているのか……。
聖女と悪魔はいったい、何を見るのか、ぜひその目でお確かめください!