概要
彼女がくれた命の輝きを、僕は一生忘れない。
過去の事故で心と顔に傷を負い、周りからも距離を取って生きてきた陽人。
いつまでも続くかに思えた無味乾燥とした日常は、「有名女優が生き返った」というニュースを端緒に変わっていく。
「その女優さんを生き返らせたの、私なんだ」
放課後の帰り道。隣のクラスの人気者、光里から唐突に話しかけられ……。
「ねぇ。あなたが生き返らせたい人は、だれ?」
生き物を生き返らせる能力を持つ光里との日常は、陽人の心に再び生の色を与えていくが……。
――これは、歪に絡み合った「これまで」が紡いだ、生と死と「これから」の物語。