もはや伝説となった大司教は、現在美少女に懐かれて困っています。

　15年前の魔獣王大征伐戦における六英雄の一人、かつての大司教アルコンは、今は薄汚れた貧民街の朽ちかけた教会で無為な日々を送っていた。しかし、そこへ、かつての戦友であり親友の娘、ウィンクルムが押しかけて来たところから、物語は始まる。

　碧眼金髪の美少女ウィンクルム（15）は、なぜだか自分の父親と同じ歳であるアルコン（36）にご執心だ。とにかくアルコンが大好きなウィンクルムは、常に恋人かそれ以上の関係になりたいと願っている。が、アルコンは生憎とそのあたりの節度と常識を不落の城塞レベルで備えていた。

「ウィンクルム。お前、もっと普通に恋したらどうなんだ？　こんなおっさん相手にしなくとも、お前ならばいくらでも相手を選べるだろう」
「選んだのがアルコンなのに。ねぇ、なんでおっさんに恋しちゃいけな…続きを読む