概要
お兄様は恋は苦いものだというの。それなら恋なんてしなくて良いわ。
リリー・メイは十二歳。租界の広いお屋敷で暮らしています。甘いお菓子や綺麗な絵本、優しいお兄様に囲まれて、楽しいばかりの毎日です。
でも、リリー・メイは可哀想な子なんだそうです。お屋敷に閉じ込められて、外のことも恋も知らないから。そんなことはないと思うのですが。だって、お兄様は恋は苦いものだと言うもの。それなら恋なんてしなくて良いのに。
外の世界へ踏み出したリリー・メイが学ぶのは、自分のこと、お兄様のこと、覚えていない両親のこと。どうしてお兄様は何も教えてくれないのか。どうしてリリー・メイの髪や瞳は他の人と全然違う色なのか。
そしてリリー・メイは知るのです。恋の苦さ、そして甘さを。
主人公:12歳、朝読小説賞キャッチ:二つの国と文化の狭間で、少女は成長し恋を知る。
でも、リリー・メイは可哀想な子なんだそうです。お屋敷に閉じ込められて、外のことも恋も知らないから。そんなことはないと思うのですが。だって、お兄様は恋は苦いものだと言うもの。それなら恋なんてしなくて良いのに。
外の世界へ踏み出したリリー・メイが学ぶのは、自分のこと、お兄様のこと、覚えていない両親のこと。どうしてお兄様は何も教えてくれないのか。どうしてリリー・メイの髪や瞳は他の人と全然違う色なのか。
そしてリリー・メイは知るのです。恋の苦さ、そして甘さを。
主人公:12歳、朝読小説賞キャッチ:二つの国と文化の狭間で、少女は成長し恋を知る。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!絵本のような美しい世界で繰り広げられる思いがけない愛憎劇
中国の英国租界風の舞台設定が好みで読み始めましたが、情景描写の美しさに、まず引き込まれました。
地の文章がとても丁寧な言葉で書かれているので、慣れるまで、少し時間がかかりましたが、ヒロインの目線で書かれているこの物語は、その丁寧過ぎる文章こそが、彼女の純粋さと巧みにリンクしているんだな、と気づいて、ああ成る程と思いました。上手い。
そして、そんな夢のような世界の住人だった彼女に、大好きな『お兄さま』の結婚という事件が突き付けられ、現実世界へ出ていくことを余儀なくされる。読み進めていくと美しいばかりの物語でないことがわかります。
かつて、少女小説に胸をときめかせたことのある方に、ぜひオス…続きを読む - ★★★ Excellent!!!始めは甘く途中はほろ苦い。それでも手を伸ばしたい恋の味。
中近世の中華風……というか香港・上海風のお話。
タイトルからとてつもなく甘い香りが漂っているわけですが、一話目を開くと予想通り、リリー・メイとエドワードお兄さまの甘いやりとりが繰り広げられていて、読んでいる方はとてもニヤニヤしてしまいます。
しかし、話が進むにつれて明かされる舞台背景や真実は、気が遠くなるほどの悲しいもの。次第に登場人物の関係はままならなくなっていきます。
それでも葛藤し、心から望む幸せに手を伸ばそうとする彼らの姿に、気が付いたら読者の心は掴まれているのではないかと思います。
実は別サイトで全て読んでしまっているのですが、もしやこの展開は「恋は苦い味がするとか」の…続きを読む