雪車町地蔵@カクヨムコン9特別賞受賞

泣きますって…… いや、いや……本当、泣いちゃいますから、ダメですってこういうの。 哀しいですし、決意は固いですし悲壮ですし。 そしてそれが必要なことだっていうのが、もうどうしよう…続きを読む

傑出している。 それは私の理解の至らなさから来る錯覚なのかもしれないが、だが、理性ではなく心の琴線がこんなに鳴り響いているのだ。 これを是と認めなくては、私のこれまでというのは微塵…続きを読む

約束された結末と、それに至る始点の物語。 少年の苦悩は陰鬱で、ありありと描写されている。 幾つもあるだろう少女たちの、そのひとつの物語もまた、綺麗なだけではないものだった。 しかし…続きを読む

この物語に置いて、誰が誰であるということはさしたる問題ではない。 重要なのは、では〝なに〟が、誰を観測していたかということだ。 観測者の理論ではないけれど、おおむね世の中は見て、感…続きを読む

春は曙、子は鎹。 素敵な物語にはハッピーエンドがよく似合う。 ＳＦ要素はそこか！となり、はじめの人工知能さんはいったい……と、そわそわする。 途中でなんか、見覚えのある☆戦争的な…続きを読む

読めば間違いなくおおっ！？となる作品。
段々と迫りくる恐怖が恐ろしい。
何を書いてもネタバレになりそうでさらに恐ろしい。

野ブタ、その野ブタは肉が甘い……

伏線があるですよ、しっかりあるんですよ。ミスリードまでしてるんですよ。 ……解ってても引っかかりますよこんなの！ 素敵！　純粋に楽しい！ みなさんもぜひ、気楽な気持ちで読み始めて…続きを読む

これが四つのお題から作られているなど、私にはとても信じられない。 心の底からそう思えるほどに、この作品は人間について物語っている。或いは、問いかけている。 こんなことを書けば、な…続きを読む

絶望から逃げ出した。 希望を追いかけた。 世界の外側に希望があると思っていた。 でも、外と内は、表裏に過ぎないと、私たちはいつか気が付くのだ。 ……恐ろしいほど透徹された物語。 …続きを読む

物語の筋書きはシンプルでいい。 ヒロインがいて、悪い奴がいて、好い奴がいて、悪漢を懲らしめて、ハッピーエンド。 それでいいのだ。 ……こんなにももの哀しくても、切なくても、私たち…続きを読む

物事は、視点によって変化する。 観測者によって、物事は多様な側面を見せる。 胡蝶の夢とは、まるで現実の儚さを哀しんでいるようで、実際は夢の素晴らしさを説いている。 現実と、夢。 …続きを読む

ひとは生き、人は必ず死ぬ。 それは例え最後の人類であっても同じ。 しかし、もし、その旅の果てが、歩んだ軌跡と共にあるのなら―― 奇蹟という陳腐な言葉では表現できない、そんな感動が…続きを読む

いったい、どんな夢を見るのだろう。 この物語に詰まったいっぱいの浪漫、まさに神話の幕開けのような、数々の神秘を、是非、これから読むあなたも感じ取ってほしい。 それきっと、とても素敵…続きを読む

もうね、どうしろと(笑) 諸君、まずはあらすじを読もう。 そうしてプロローグを読もう。 ……察しがいいあなたなら、もうわかるね？ そう、つまりこういう話だ。 笑顔で見れる、異世界…続きを読む

レディース、エン、ジェントルメーン！ 皆々様こちらの物語は怪盗の物語――ではなく、怪盗が物語を知るためのエンターテインメントショーになっております。 是非ともめかし込んで、しか…続きを読む

北国というのは、実のところ私はあまり縁がない。 しかし、この作品に眼を通せば、おおよそ札幌というのがどんな街なのかなんとなくわかってくる。 そうか、雪虫はそういう生物なのか、ちょっ…続きを読む

誰かが自分のためにしてくれること。 それは、やはりとても嬉しいのです。 小さな親切、大きなお世話。それでも、好きな人の気遣いなら、嬉しいというのがひとの心。 これは、そんな繊細な…続きを読む

とても丁寧に、そして鮮やかに想いや感情、感傷といったものが描かれていると思いました。
心にじんわりと沁み込む物語です。
多くを語る必要がないぐらい、素晴らしいお話だと思います。

もうですね、学生時代に高知出身の面立ちと会話していたときそのまんまなんですよ。 とても懐かしい気分に浸りつつ、なるほど、こう言う文法だったのかと感心することになりました。 土佐弁…続きを読む

その名称は非常に多岐にわたり、同時に多くの神性の集合ではあるのだけれども、しかし本質的に、神さまである点を忘れてはならない。 あらぶることのないように敬わなくてはいけないし、命じら…続きを読む

狂騒的に月を楽しむのはいい。 だが、私はこのような楽しみ方も、また良いものだと思うのだ。 ひとの人生とは、突き詰めれば思い出や記憶。 それは、ふとした瞬間に甦り、私たちの胸中をかき…続きを読む

とにもかくにも本編を呼んでくれと言いたくなる一作。
おおくを語るとただのネタバレになってしまうので、一言だけ明言しておくとすれば、私はこの物語に心を〝射ぬ〟かれたのである。

シンプルながら妹（※従妹です）同棲（※同居です）ものの要点を押さえつつ、しっかりとしたストーリーラインがある物語。 やたら丘陵が強調されているが、それはお約束というものだろう。 …続きを読む

青春とは本来重苦しいものでる――そんなことを言った文豪がいる。 確かにその通りだろう。明るいだけ、楽しいだけ、順調極まりない青春なんてものは存在しない。 この物語もそうだ。 主人公…続きを読む

異世界転生、異世界転移。 今では使い古された手法ですが、この作品は少し違います。 シンプルながら綿密に描かれた物語。 主人公が無双でありながら、決して驕らず、人間臭く、なにより普通…続きを読む

竜眼。 知っている人は少ないかもしれない。 だけれどたぶん、それはあまり関係がない。 何処の家にもおふくろの味というものがあって、それは、続いていくものなのだ。 そう、人の営みの、…続きを読む

土方歳三。

その生涯最後のワンシーン。
これにたいして、私のような輩が言えることはかけらもなく。
故にひとこと。

美事。

ただその言葉を贈る。

妙に強いお酒が飲みたくなる作品。 目の回るような、伊が爛れてしまうような熱いアルコールで何もかも焼きたくなって――最後にはハチブドー酒が飲みたくなる。 とても現実的で、同時に素敵…続きを読む

パンタ・レイ曰く、万物は流転する。 本当に？ そんなことを考えさせられる物語。 停滞、繰り返し、後戻り、そうして一歩を踏み出す。 きっと人の成長とは、生きるとはそういうことで。 つ…続きを読む

……驚いた。 これは、漫画の原作という意味では随一の出来ではないだろうか？ 絵として映える文章、表現の容易いアクション、斬新な設定。 まいったな、自信をなくしそうなぐらい――面白い…続きを読む

私は音楽というのが（特に演奏に関しては）得意ではないのですが、この作品を読むと、何だか胸のあたりが熱くなってくるのを感じました。 月並みな言い方ですが、情熱を感じたのです。 コ…続きを読む

これ以上期待を裏切らないガンアクションはないと思います。 一切の無駄を淘汰し、なおかつ最大限の表現をやる。 この作品には、小説の真髄とでもいうべきそれが体現されているように感じ…続きを読む

さらさらと、さらさらと、気が付けばページをめくる手が止まらない。 初めはとても楽しげで、微笑ましく、甘く。 そして最後は、ただただ見届けるために。 上質なラブストーリーと言って…続きを読む

非常に完成度の高いセンテンスが織り成す青春の物語です。 そのあらすじのタイトルから、いずれ来る悲劇を考えてしまいながら、なおそれを打ち消すだけの力がある、甘やかで、爽やかな物語が…続きを読む

綿密に練られた構成。あらゆる無駄が省かれ、劇的に展開する物語。 ただでさえ完成度の高いこのお話に置いて、白眉であるのは〝ある瞬間〟である。 全てはその時のために積み上げられたと言っ…続きを読む

ダンスをこう解釈するかという驚き。
なかなか得難い読書体験である。是非たくさんの方に読んでほしい。

ニコラ・テスラである。 あのニコラ・テスラである。 人類に電気を齎した、星の開拓者ニコラ・テスラである。 それがBig Cとやり合うのである。 もうね……面白くない訳がないと。 期…続きを読む

人生っていろんなことがありますよね。 WEBを使う以上、それとおんなじぐらいいろんなことがあります。色んなトラブル、あるんです。 このエッセイは、そんな問題に果敢に挑み、軽やかに…続きを読む

非常に実用的な入門書です。 本文中で言及されている通り、挿絵がないのがもったいないレベルで完成度が高いです。 これなら初めてクトゥルフ神話に触れる人から、ちょっとアレゲな理由で（…続きを読む

ギャグの統一性を図るとなおよいかも。王様が凡そ作者の声なので、方向的に突き抜けて欲しい。

その発想、着眼点に瞠目する。
しっかりと練られた内容が、最後の最後でこうくるかというオチに変わる。
興味深い内容である。

この発想はなかったと素直に脱帽させられる。 本筋もさることながら、二重螺旋が生み出す物語の結末と、その幕引きに大いに驚かされることになる。 作者は頁を開いた時には目が点になると…続きを読む

人生とは有限だ。限られた時間を、いかに過ごすかでしかない。 だけれど、もっとたくさんあるはずだと思っていた時間が、もうほんの僅かだと知った時、あなたはどうするだろうか。 行動を起こ…続きを読む

これ何かが起こります。私は詳しいんです。 どうやら作者様はこの続きを書かないような旨を申しておりますが、それはあまりに酷な事でしょう。 そこでここに作者様包囲網を作り、是非とも続き…続きを読む

本人の言葉の通り、小説としては少々型破り。いわゆるお約束は、それほど遵守されていない。 しかし、どうにも先に先にと読ませる力がある。 まだまだ序盤も序盤なので、これからどう転ぶか…続きを読む

読み終える、物語の、そのタイトルの意味を知る。 ロミオとジュリエットを彷彿とさせる問答は、何処までも悲しく、そしてすべてが詰まっている。 さっくり読めるこの長さだからこそ表現できる…続きを読む

文章は穏やかで、かつ精緻。読みやすく、言葉の選びも美しく、テンポもいい。 なによりも展開が素晴らしい。 驚きの連続足るそれをここに書きだしてしまうと悪質なスポイルになってしまいかね…続きを読む

……読めばいいと思うよ。 強要はしないしできない。でも、この小説に行きついた時点で、もう読むべきだとも思う。 というか、これから読む必要性に駆られるとも思う。 少なくとも電書ちゃん…続きを読む

読了と共に息が漏れる。 ああ、と。はぁ、と。 溜息にも似て、だけれどもっと様々な感情が入り乱れたそれは、きっと言葉にできなかった言葉の残滓――その集まりなのだ。 その短い文章の中に…続きを読む

悪魔が出てきて天使が出てきてアルマゲドン。 あー、女神転生的な作品かな？と思ったそこのあなた、もっとすごいです。 兎に角登場人物（神物？）が魅力的！ 戦闘の店舗も軽やかで、一切飽き…続きを読む