ふたりぼっちの星の家

作者 ここのえ九護

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★★★ Excellent!!!

地球と何から何まで瓜二つの星を見つけてしまった事から起きてしまった最終戦争。文明も環境も、そしてほぼ全ての命を根絶やしにした愚かな行為の跡で、懸命に生き続けていた1人の男。ですが、彼の運命は遥か彼方から聞こえる1人の女性からの通信で大きく変わり始め……。

まさに題名通り、広い宇宙の中でふたりぼっちになってしまった「2つの命」。たとえ遠く離れていても、そこで待つ誰かに会いたい……その思いで動き出した彼らを待っていたのは……。

もう変えられない所にまで至った運命の中でも、きっと2人は幸せを掴めたのかもしれません。
哀しくも暖かな、宇宙規模の恋愛作品です。

★★★ Excellent!!!

最初から相手を想うことができれば、世界は滅ばずに済むでしょう。戦争の歴史を繰り返しながら、どうして人類はそれができないのでしょうか。

最後の二人になってしまった彼らは、戦争がなければ別の人生があったのでしょう。二人は別の形で出会い、この物語の結末とは違う未来があったのではないか……。そう思うと胸が苦しくなります。

彼らは「二人の家」で幸せになれたのでしょうか。

★★★ Excellent!!!

戦争後をテーマにした、とても切ないお話です。
星間戦争というSFが題材ですが、地球と瓜二つの文明、人類、技術のあるセカンドアースのと戦いで、まるで戦争をする人類の愚かさを表現しているようでした。

それぞれの惑星に残された最後の人類。
ひとりぼっちでいる寂しさ。
会いに行くという最後の希望。
そして、たったひとつの光。

切なさが詰まった作品です。



★★★ Excellent!!!

人は一人では生きてはいけない。でもそれなりに生き延びることはできる。でも……最後にはやっぱり寂しくなるんだなと、そんなことを考えながら読ませていただきました。
それが愛だったのかは分かりませんが、情から生まれるものも確かにあります。出会えた二人がいつまでも幸せに過ごせたら……。
そんな切なさいっぱいの作品でした。

余談ですが、新海誠監督作品に出てきそうな気がしました(笑)

★★★ Excellent!!!

儚い恋愛もの……と短くまとめるとそうだと思うし、そういうジャンルが好きな人には読んでもらいたい一作である

愛の形は色々ある
隣人を愛すること、境遇を超えて愛すること、もしくは亡くなった人を愛すること……
本作はそのどれもに該当し、そして最も遠い、愛とさえ呼べるか定かではない物語である

内容に抵触するため詳しくは書かないが、個人とすれば何もかもが変わっても変わらない愛の形に喜びを覚える
読み終えて、タイトルの意味を噛みしめるのも一興。
総じて、私の心にキュンキュンときました

★★★ Excellent!!!

 人は独りでは生きていけない。それにはさまざまな理由があると思う。
 生殖と言う意味でも、もちろん、一個の個体としても。
 どうしてひとりぼっちはこんなにも辛いのだろうか。
 もし、自分が最後に生き残った一人で、自分以外に唯一生き残った人間が信じられないほど遠い場所にいたとして、果たしてその場所に向かわずにいられる人間がいるだろうか。
 いや、きっといないと思う。

 この作品の主人公には幸運にもその手段があった。
 その先の顛末は、ぜひ読んで確かめてもらいたい。
 ただ、未読の方でこのレヴューを読んでいる方に約束したい。
 この作品を読んで私は、夜の空に叫びたくなるほど寂しく、また、残酷なほど愛しい気持ちにさせてくれた。
 きっと、読んで後悔はしない。
 私はこの作品を読んで、本当に良かった。本当にそう思える作品だった。
 そして読む時は是非、ラストの文章に注目していただきたい。
 このラストが作品の素晴らしさを引き立たせていると思いませんか? 
 それまでの物語の全てを際立たせる、ラストの一文。
 ここまでの寂しさと温かさの両立を、しっかりと心に沈めてくるのは見事としか言いようが無いと、私はそう思ってしまった。

 切なくて、純粋で、温かいのだけれどとても寂しい。
 きっと、大切な誰かに会いたくなる。そんなオススメの短編小説です。

★★★ Excellent!!!

 次元を超えた遠距離恋愛のような。素敵です! ふたりのキャラクターにはもう、感情移入しまくりでした。そして微笑ましく読ませて頂きました。ナナリちゃん明るくて大好きです。一つ、一つの地球に、どちらもひとりだけ。
 身体があるからこそ一緒になれる喜びは勿論ありますが、一緒になれる方法は、いくらでもあること。なんだか、それを見させて頂けて、幸せな気持ちになっていました。
 最初は切ない、だけど、後は……。あたたかい気持ちになります!

★★★ Excellent!!!

たったふたり、残った人類。
人間というのは、基本的にはあまり孤独には耐えられないものだ。
逆に、一人ではないならば、いろいろと頑張れる。
彼らもそう、頑張ったのだろう。
頑張ったから、ふたりぼっちの家という結末を迎えられたのだろう。

読了後、作者に感想を伝えたいが、胸に沁みいる何かに言葉が出ないという状態が数分間続いたのは、ここだけの話。

★★★ Excellent!!!

同族嫌悪の果てか、互いを滅ぼしあった二つの星。
互いにたった一人の生き残りとなった男女の、不思議なかかわりの物語です。

彼らが出会う時、物語は終わるのか、それとも始まるのか。
ぜひとも実際に読んで確かめていただきたいと思います。

寂寥感ではなく、しかし爽快というわけでもない、不思議としか言いようのない読後感を味わえます。
素敵な物語です。

★★★ Excellent!!!

星間戦争で滅びた人類。残された二人は――
スッキリとまとまっていて、とっても読みやすく引き込まれました。
このラストはある意味どんな結末よりロマンチックでハッピーエンドだと思います。
相手を思う心や人間の魂を大切にする、作者の優しさが伝わってくる作品!

★★★ Excellent!!!

世界観やストーリーが決められた文字数の範囲(この企画は字数1万字前後という縛りがある)でうまく収まっていて、完成度が高い作品です。読み終えたあとのほっとする感じが良い。

時間差のあるコミカルなやりとりに惹かれて読み進めたくなる。雰囲気はちょっと違うけど新海誠の『ほしのこえ』が思い浮かぶ世界観でした。

★★★ Excellent!!!

星新一のショートショートを読んでいるような、ワンアイデアの光る掌編です。
星間戦争という壮大な背景を下敷きにしつつも、語られるのはミクロな一個人の私事。
そこにあるのは、ただただ人情に訴えかける寂寥感と渇望だけ。

戦争のスペクタクルでもなく、宇宙空間のセンスワンダーでもなく、作者が書きたかったことは本当に些細でシンプルな、しかし人間らしさを保つ上での根源的な感情でした。

「人は一人では生きられない」という、ただそれだけのことを。

また、最後の結末は、実に本格SFらしい命題を感じさせます。
人間とは肉体が本体なのか、精神が本体なのか。
体が滅びても、心さえあれば、それは個人として確立するのか。
魂のありかは、どこにあるのか――。

★★★ Excellent!!!

人類が初めて経験した星間戦争のその後を描いた終末世界――

二人は互いにたった一人の生き残りで、ひとりぼっちの存在。これは、遠く離れた星同士の二人が――ひとりぼっちだった二人が、二人ぼっちになる物語。終の住処を見つけた瞬間に去来する思いは、感動の一言です!

★★★ Excellent!!!

 星が滅ぶその刹那に残った最後の輝き。
 二人の愛は永久に宇宙を照らす星となるでしょう。
 普通に考えればそういうラブストーリーとして捉えることもできます。

 でも私はそうは考えません。
 これこそが人類の進化なのではないでしょうか?
 厳しい戦争にも負けず、自らを再生産する存在になることができた二人は不完全な肉体を脱ぎ捨てたポスト・ヒューマンに違いありません。
 是非とも貴方も考えながら読んで下さい。SFの楽しみに満ち溢れた一本です。

★★★ Excellent!!!

どういうわけか、今まで発見されていなかったセカンドアース。その星との出会いによって、人類は、ありきたりな滅亡の道を辿ってしまう。

主人公が星へ向かうため着々と準備を進める中、おそらく彼女もただ待っているだけではなかったのでしょう。

そんな、語られなかった物語が最後に余韻として思い描くことのできる、心地のいい物語です。