ただの恋愛小説ではございません。
だって天使が出てくるのだから。
ミカの存在こそが、この物語の大きな特徴。不思議な魔力を持って、切ないストーリーをよりいっそう幻想的にさせています。
余命を告げられた主人公の死は決まっています。人間はいつかは死ぬけれど、主人公は若すぎる。
退廃的な彼の心を、死と天使によって、色々と成長させていく。
初めは邪険に扱っていたのに、最後には消えたミカを必死になって探す主人公の姿は反則ですよね。
思わず胸が熱くなりました。
レビューでは、なかなか書ききれません。僕の語彙力と表現力では、この物語の素晴らしいところを、余すことなく伝えられることができません。
すみません、、、。
色んな人に読んでもらいたい。そして、読んだ人の感想も聞いてみたい。
素敵な物語をありがとうございます。
にぎた
人生とは有限だ。限られた時間を、いかに過ごすかでしかない。
だけれど、もっとたくさんあるはずだと思っていた時間が、もうほんの僅かだと知った時、あなたはどうするだろうか。
行動を起こすも起こさないも、それは個人の自由だが、この物語にはそれを見守る存在がいた。
人間と自称天使。
主人公と旧友、恋人、多くの人々。
描き出される関係性はとても巧みで、胸を締め付ける。表現、文節、一行、一文字まで丁寧に書かれた物語が心を揺り動かす。
刻一刻と迫る人生のタイムリミットに、彼は何を思い何を為すのだろうか。何処まで折り合いをつけるのだろうか。
これは、時間を忘れ没頭して読める、哀切と優しさの物語である。