異世界転移が当たり前になった時代。物語後半に語られる発言に、思わずニヤリとしてしまいました。確かにファンタジーとはそういうことですね。ブラックユーモアの効いたショートショートです。
タイトルに偽りなく、しかも最後はバッサリ切られる感じそして哀愁。久しぶりにSFショートショート(ではなくて異世界転移SFショートショートか)にハッとさせられました。
いいっすねー。異世界批判。痛烈なブラックユーモアが爽快な気分にさせてくれます。 そして、「バカのひとつ覚えみたいに異世界小説かいてるんじゃねーよ」と直接批判せず、それを作品として昇華させる作者さまの態度に敬服します。
現実逃避してたら現実が先回りして来た感じやめてよ!!!
掌編SFもの。異世界転移が科学的に実現された近未来。もうこの時点でやられましたね。卑怯ですわーこれ。そして読みながら「月の石」を思い出させるようなシーンもあり、小ネタが憎い作品でした。そして出オチ系のネタだけではなく、一つの掌編作品としても素晴らしい構成であり、十分楽しむことができました。SF入門としてオススメできる作品。もちろんSF好きの方も楽しめる良作! 面白かったです。ごちそうさまでした!
非常に手堅く纏められ、しかも巧みな風刺も込められたショートショートの良作です。小気味いい筆致が非常に素晴らしいです!お薦めです!
やっぱり人は理想を追うものなんだなぁ……と思いました。
切り口が急角度の作品で、現在を過去のものへと置きざりにしていく鋭い勢いがあります。この作品から与えられるものは、笑いか皮肉か。嵐が通り過ぎたのかと見まがうような読後感です。
「人が想像出来るものは実現できるものだ」「人は誰でも無い物ねだりをする」「歴史は繰り返す」過去の偉人の名言や格言、それらを上手くまとめて物語にしたら?そんな素敵な物語です!
何となく、尾までぎっしりアンコが入ってる、たい焼きのイメージ。読みやすくて短いのに、情報量が多くて満腹感がある。皮肉もたっぷり、オチまで旨い!
最後の一段落で軽いゾクゾク感を覚えたのは、きっと私だけではないはず…
この方の作品は毎回「ズルい!」と言わされるんですけどもw、これももちろん、ズルいし笑わせてもらったし、そしてオチでは唸りました。常識をひっくり返してみせる瞬間のこの快感。いや、これは正統派のSFショートショートです。お見事。
例えばそんな日が来たとき、私達は…
明確で明瞭な世界観。そしてそこから導き出される当然の、しかし皮肉の効いたオチ。どちらも秀逸!短編だからこその味わいがあり、このサイズだからこそ燦然と輝く構成の妙がある。スパッと読めて、スカッとする!そんなお話。
なるほど、こういう視点で来たか、という感じでした。予想とちょっと違う内容に意表を突かれました。面白かったです。
一本取られました。
人は海を越えて別の大陸に行くことが出来た。人は宇宙を越えて別の星に行くことが出来た。そして人は、次元を越えて別の世界に行くことが出来るようになった。 夢のあるお話で、とってもワクワクしました。 しかしそれは「出来ない」が「出来そう」になるにつれ上昇し、「出来る」になった時にピークを迎え、後は「普通」の事として下がっていく。 皆新しい物好き。 しかしそれは、ある種のループ構造を持っている為に、ワクワクするものは無くならない。 異世界転移が出来ない「現在」の僕達にも通ずる、素敵なお話でした。
まず着眼点が素晴らしかったです。なるほど、そう来たかと。異世界転移モノを皮肉る系の作品は最近多いですけど、この発想は新しいと感じます。そして、最後のオチも秀逸でした。まさかそっち!? と(笑)これだけの話を約2000字でまとめられるとは驚愕です。そして、ストレスなく読ませる確かな筆力がある。お勧めのショートショート作品です(・ω・)b
その発想、着眼点に瞠目する。しっかりと練られた内容が、最後の最後でこうくるかというオチに変わる。興味深い内容である。