海外文学のような情景描写。ソビエトの村のノスタルジックさも感じて素敵です。読んでる途中から違和感のある描写がちょくちょく出てきて、最後で理由が明らかになります。ハラハラドキドキします。
舞台は旧ソビエトの小さな村。主人公は友人に付き合わされ、山中へ地底人を探しに行くが……少年たちの冒険譚かと思いきや、読み進めるごとに物語は不穏な気配を増し、最後には意外な真実が待っています。単純にSFというよりもホラーのようなおどろおどろしさが強調されており、旧ソビエトという時代背景も恐ろしげな雰囲気を演出するのに良い効果を出していると思います。「地底人」、そして「野ブタ」の正体が明らかになった時、きっとぞくりと背筋が震えることでしょう。
少年たちの冒険というものが大好きな私は、ドキドキしながら読ませていただきました。ところどころ、ぞくっとするような展開も。ですが、かっこいい展開ももちろん用意されていて、最後まで一気に読めます。 地底人、なんだなんだといえる存在なところがもう浪漫です!
無邪気でまあるい文章で書かれている作品。ともすれば、小中学校の図書館にでも置いていそうな、そんな雰囲気のするお話。ただし、雰囲気と中身は別物である。多量のSF成分と少量のホラーを加えた結果、読後に妙におどろおどろしい何かを味わうことに。……そっかー。あまいのかー。
野ブタの肉は……なんというか、不穏な空気が充満してるところから、後半の怒涛。ネタバレ怖いのでこれ以上言えません。
読めば間違いなくおおっ!?となる作品。段々と迫りくる恐怖が恐ろしい。何を書いてもネタバレになりそうでさらに恐ろしい。野ブタ、その野ブタは肉が甘い……
物語の舞台はソビエトにある田舎の村『イャーシチェリッツァ村』。主人公が語り部でもある純朴な少年ニコライ。その村には野ブタが良く出て、それはご馳走だという。ニコライは友人のカルルと一緒に地底人を探すために墓の下を掘るのだが――ここからは、ネタバレを多く含むので本編をどうぞ。少年独特の可愛らしい一人称の文章が読みやすく、また徐々に恐怖が侵食してくる描写が秀逸なので、最後まで「何が起きるんだ? どうなるんだ?」と、楽しめました。しかし、次にニコライたちが食べにくる野ブタの肉って……
野ブタ、美味しそうだなぁ……からの工エエェェ(´д`)ェェエエ工、からの来ちゃってたのかよ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル読み始めてから、読み終わるまでの私です。とにかく、読めばわかる!!(ネタバレ回避!!)
どこか古き良き田舎の冒険小説を想起させる始まりに、中盤以降の怒濤の展開。そして最後の種明かしと、非常に良く練られた作品です。徐々に挿入される不穏な描写に呼んでる側は「???」となりつつ、なかなか種明かしがされないので読者はかなり後半まで翻弄されます。その分、最後の種明かしは単純ながら衝撃的で、まさに世界の裏側と呼ぶに相応しい内容。大変わかりやすく好印象です!