タイトルに惹かれ、ちりばめられた言葉に引っ張られ、読み続けて……余韻を残して終わる。
短いけれど二度読み、三度読みに耐えられる文章。
場所は違えど、私はずっと以前訪れた閖上の浜を連想して物寂しい気持ちになります。
「いぬひと」のかたりもいいですね。
かつて私に唯一友情らしきものをあらわしてくれた彼のことを想起してなりません。
人間に比べて遙かに短い命なのに、もしこんな風に考えてくれているとしたら、……切ないですね。
このような「他者」の視点から書かれた物語に惹かれる人には、この物語は深く刺さることでしょう。
良作でした。