まるで親のような犬の視点。

 犬は人間が散歩させるもの。そう思ってはいませんでしたか?
 この物語では、犬が子供を散歩させている。その犬の視点は、まるで我が子を見守る親のようで、とても優しい。
 そしてこの物語には「いぬ」という言葉の様々な意味が引用され、同時に物語が進行していくという面白い仕掛けがある。
 この犬は多くを語らずに子供を見守っているが、子供に起こった「悲劇」や犬がこの子供に感じている「義理」など、大きな背景があると分かってくる。犬好きなかたに限らず、このも語りに触れてほしいと思った作品だ。
 是非、ご一読ください。
 

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