★★★ Excellent!!! 家族愛に溢れた、目頭が熱くなる感動作。 圭琴子 ああ、とても感動して涙が出そうなのに、上手い言葉が見付からない。 著者の代表作とは全く違ったテイストの、家族愛がテーマの作品だ。 竜眼とは何ぞや? 固ゆで卵の回りに魚のすり身をつけて揚げた、卵の黄身を竜の目に見立てた長崎(主人公の郷土)の料理である。 危篤の枕元で、母が主人公の作った竜眼が食べたいと言う。 悲しくも暖かい、涙が零れそうになる珠玉の短編だ。 レビューいいね! 1 2017年3月28日 14:11
★★★ Excellent!!! 温かなまなざし ベネ・水代 一読してため息が出た。 この人は、どうして。 私が苦手とするものを、こんなにも優しく書けるのだろう。 竜眼という聞き慣れない料理。 私には食べられない、とある材料を使っているらしい。 けれども見てみたいのだ。 作中の「私」が作る竜眼と、それを食する母君の笑顔を。 長崎の街並み。 父と母。 「私」を取りまく世界と人々を見つめるまなざしは、ただただ温かい。 竜眼。人々を見守る瞳。 この温かさがずっと受け継がれてほしくなる。 ぜひ多くの人に読んでほしい一作だ。 レビューいいね! 1 2017年1月27日 07:01
★★★ Excellent!!! 受け継がれていく思い出と、味がある! 七瀬夏扉@ななせなつひ 『竜眼』という、聞き慣れない料理にまつわる物語。 僕は初めて聞いた料理だったけれど、この物語を読み終わってみると、不思議と親しみやすい、まるで昔から知っていたかのような料理に感じられてしまう、そんなお話し。 もの悲しく、切ないんだけれど、それでも未来へと――親から子供へ、その子供が親になった時に、また子供へと繋がっていく短くも長いお話し。 料理のレパートリーがいくつあったとしても、受け継がれた料理よりも思い出深い味は存在しないのだ。あなたには、そんな味がありますか? レビューいいね! 1 2016年10月27日 17:02
★★★ Excellent!!! 時代が変わっても繋がれていくものがある 蒼山皆水 誰にでも死は訪れます。 それがたとえ、血の繋がった家族でも。 だから人は、自分の子供に願いを込めるのでしょうか。 そんなことを考えさせるような素晴らしい物語でした。 日本の文化と家族は大切にしようと思います。 竜眼、はじめて知りました。 名前がかっこいいです。 レビューいいね! 1 2016年10月27日 11:26
★★★ Excellent!!! あと何回、家族に会えるのだろうか 雪瀬ひうろ 家族とは、人が生を受けたその瞬間に属することとなる最も根元的な所属集団と言える。 だからこそ、最も大切なものであり、同時に最もその大切さを見失いやすいものでもある。 月並みな話だが、一人立ちし、親元を離れた人間が親と過ごせる時間というのは本当に限られていると言われる。 仮に盆と正月のみ帰省するとすれば、それぞれ五日前後、両者を合わせても十日程度しかない。 つまり、一年でたった十日しか顔を合わせ… 続きを読む レビューいいね! 1 2016年10月26日 22:49
★★ Very Good!! じんわりと込み上げる暖かさ 輝井永澄 なんでしょう、あまり味わったことのない感情が込み上げてきました。 竜眼、初めて耳にする料理です。 どんな味がするのだろう。 地元の人なら、その味と共にまた違ったイメージを思い起こすのでしょうか。 暖かく込み上げるこの感じ。 これが「幸せな味」ということなのかもですね。 レビューいいね! 1 2016年10月26日 17:06
★★★ Excellent!!! 最後の食事、それは幸せの記憶 タカテン よく「人生の最後に何を食べたいか?」って質問を目にする。 答えは人によって様々だろうけれど、想い出深い料理を挙げる人は多いのではないだろうか。 何故ならば、それは幸せの記憶だからだ。 他の人にはなんてこともない料理でも、その人にとっては一口食べただけで記憶が蘇り、幸せな気持ちになれる。 ましてやかつて自分が作った料理を娘が受け継ぎ、その味をしっかりと再現してくれていたらどれだけ幸せなことであろう… 続きを読む レビューいいね! 1 2016年10月25日 15:50
★★★ Excellent!!! 故郷の味によって、セピア色の家庭の温かさが鮮やかに ぞぞ 短い文字数で、過不足なく故郷への思いを綴った、素敵な作品でした。 懐かしい家庭の温かさが、故郷の味によって表現されています。 その「竜眼」という食べ物の作り方や味わいなど、細部をしっかりと写し取った賜物で、細部が物語を豊かにするというお手本のような作品でした。 方言の柔らかさも、ノスタルジックな雰囲気を醸し出していました。 レビューいいね! 1 2016年10月23日 05:31
★★★ Excellent!!! 想いは廻り、続く。悲しみも、それだけでもなく。 雪車町地蔵(そりまち じぞう) 竜眼。 知っている人は少ないかもしれない。 だけれどたぶん、それはあまり関係がない。 何処の家にもおふくろの味というものがあって、それは、続いていくものなのだ。 そう、人の営みの、そのつながりのように。 (心地よい読後感に浸りながら) レビューいいね! 1 2016年10月22日 00:24
★★★ Excellent!!! 母から子へ伝わるのは味だけではない 深水えいな@乙女チック同盟発売中 母から子へ受け継がれる伝統の味。 しかし、受け継がれるのは味だけでなく、お母さんの愛もまた受け継がれていくのだと思いました。 読むと暖かい気持ちになる、読後感の良いストーリー。 竜眼は食べたことのない料理ですが、読んでいるだけでよだれがでてきて、思わず食べてみたくなります。 レビューいいね! 1 2016年10月20日 12:38