受け継がれていく思い出と、味がある!

『竜眼』という、聞き慣れない料理にまつわる物語。

僕は初めて聞いた料理だったけれど、この物語を読み終わってみると、不思議と親しみやすい、まるで昔から知っていたかのような料理に感じられてしまう、そんなお話し。

もの悲しく、切ないんだけれど、それでも未来へと――親から子供へ、その子供が親になった時に、また子供へと繋がっていく短くも長いお話し。

料理のレパートリーがいくつあったとしても、受け継がれた料理よりも思い出深い味は存在しないのだ。あなたには、そんな味がありますか?

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