温かなまなざし

一読してため息が出た。
この人は、どうして。
私が苦手とするものを、こんなにも優しく書けるのだろう。


竜眼という聞き慣れない料理。
私には食べられない、とある材料を使っているらしい。
けれども見てみたいのだ。
作中の「私」が作る竜眼と、それを食する母君の笑顔を。

長崎の街並み。
父と母。
「私」を取りまく世界と人々を見つめるまなざしは、ただただ温かい。


竜眼。人々を見守る瞳。
この温かさがずっと受け継がれてほしくなる。
ぜひ多くの人に読んでほしい一作だ。

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