第144話 前世合わせても産まれて初めて嫁を頂きました!(6)

「えっ、あっ、まぁ……」


 まあ、こんな感じだったよ。今川義元今川の親父さまや奥方さまもね……。俺の歓喜、感動を見て驚愕したり、驚嘆したり、溜息をついたりと。俺の泣き、喚く様子を見てさ、顔色がコロコロと変わっていたと思う。


 でもさ、未来の日本からきた俺の気持ちは、わかる人には解ってもらえる、共感してもらえると思う。


 だってさ、俺達平民の賃金の方も何十年と上がらず停滞気味……だけならばいいけれど。会社の社会保険や厚生年金の方は年々上がる一方……。そして生鮮食品や加工食品、お菓子に酒のつまみ……。酒やた〇こ……。電気にガソリン、水道……。えぇ~と後は消費税だったかな?


 まあとにかくさぁ、年々とあがる物価高や税金に対して、俺が毎月会社から頂く給金なんて僅かしか残らない。


 そんな中でさ、大学に入る時の入学金や授業料などの教育ローンも受けているから。その返済もしないといけない俺は当然の如く、貯金はできないは。車の免許を持ってはいても、マイカーは持っていない状態だから。

 俺は会社までは自転車で通っていて、あの月の灯りもない、漆黒の暗闇の中で事件に巻き込まれ、戦国時代へと転生して、あの時に命懸けで助けた黒髪の美しい少女の生まれ変わりだと思う? 今川氏真瀬名と出会い結婚……。無事に嫁をもらうことができた。


 でもさ、あのまま俺は、あの時代……。氷河期のような苦しい未来の時代で生き続けていたら、貧乏人の上にアラサーの俺だと結婚できたか、どうだかはわからない?




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