第121話 いざサッカーを初めてみると? (6)

 おい! お前等待て~! お前等は女だろうがぁ~!? もしかしてお前等は百合、百合だったのか~? それにお前等はいつもは俺に黄色い声音のエールを送ってきては逢引きの文や夜這いの合図、文を送ってくるのに……。氏真の奴が少し活躍すれば、同性であろうとも直ぐに自分のお尻をふんわりと軽くして~、フリフリと振っては俺のことを裏切るのか~!? と。

 あの時の俺は大変に不服、不満のある顔で、今川氏真今川家の悪役令嬢さまへと黄色いエールを送る。今川家へと人質にきている若い奥方さまや令嬢さま達へと『ガル、ルルル』と唸りながら睨めば。


《プイ!》だ。


《プイ! プイ!》だ。


《プイ、プイ、フン!》


 と、あの時に俺は彼女達にそっぽを向かれた。


 だから今川氏真今川家の悪役令嬢さまを筆頭に、朝比奈泰長朝比奈家の悪役令嬢さま……。その他のメンバーの令嬢さま達からニヤリと笑み……。


 そう敵チームの令嬢さま達は俺の人気株が下落したことに大層御機嫌がよろしいようで……。


 特に今川氏真今川家の悪役令嬢さま朝比奈泰長朝比奈家の悪役令嬢さまは武家の姫さまなので、俺が色々な奥方さま達や令嬢さま達と深く、仲慎ましく遊んでいようとも場と立場をわきまえ、表向きは耐え忍んでくれているけれど。二人きりになれば嫉妬心で俺に不満をブツブツと告げてくるぐらいだから。

 今川館で暮らす女性達の俺への好感度が下がることを大変に快く思っているようだ。


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