第147話 前世合わせても産まれて初めて嫁を頂きました!(9)

 まあ、したらさ、本当に彼女が参加していたよ……。


 それもさ、彼女? もう眼鏡ではなくてね、コンタクト……。髪の方は相変わらずの長い黒髪だったけれど。リアルヒロインさまは学生の時とは違い化粧もしていて大変に大人びて綺麗……。麗しくなっていたよ。


 だから高校時代も高値の花ではいたけれど、あの頃は俺でも勇気を持ち頑張ればヒロインさまに手が届き、口説けるのではないか? と、何度も淡く想っていた。


 しかしだ! 数年振りに会い、見た彼女はやはり蝶の蛹から成虫へと進化を遂げた完全無敵のヒロインさまへと進化されていたから、もう俺のような庶民が手が届く存在ではないと理解した! 悟ることができたら。


マネージャーマネさん久し振り、元気にしていた?』


 俺は本当ならばカッコ好く、自分の手をあげながらヒロインさまへと声をかけたかったけれど。俺はヒロインさまに馴れ馴れしく声をかけれるような立場の者ではないとも直ぐに悟ることもできたよ。


 だってヒロインさまに群がる同級生達は、元サッカー部のキャプテンのような高そうな衣服や時計等を身に纏う洒落た奴等……。如何にも高給取りで金を持ってそうな奴等が直ぐにヒロインさまへと群がり、自分自慢を始めているのも俺は悟ることができた。


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