第104話 お~い、氏真! (2)

 そう俺は剣に槍……。そして弓と……。いつも好い女に成長しただろうな、織田信長の奴は……と、アイツの魅惑的な裸体を思い出しながら。俺を捨てたアイツは必ず桶狭間で、奇策を使用してぶっ殺してやるからな、覚悟していろよ!


 それと豊臣秀吉イケメン猿もな……。俺の織田信長を奪い。あんなことやこんなこと……。卑猥なことをして織田信長と楽しんでいるのだろうから絶対にあの二人は俺が抹殺してやるからな~~~! と憤怒……。荒々しく思いつつ。俺は的に対して嫉妬と八つ当たりを向け──弓とマスケット銃の狙い定め撃ちだよ。


 だから俺の二人への嫉妬、憎悪、復讐心が乗り移った鏃、弾丸はほぼ百発百中で当たるから。


「お見事!」

「素晴らしい!」

「家の若さまは一番だ! 一番……。なんてすばらしいのだ!」


 今川の重臣の伯父さん達や数正の兄ちゃんや鳥居、平井のあんちゃん達も歓喜、絶賛をするから。


「「いや~ん。竹千代さま~」」


「「若さま~」」


「「殿~」」


「「きゃ、きゃ」」


「「抱いて~」」


「「わたくしのことを奪って~!」」


 俺自身が『殿ってなんだ?』と思うことも多々あるけれど。


 酒井の姉ちゃんや半蔵などの俺の子飼いの家臣達だけはなく。まあ、いつもの通りでね、今川家の家臣団のお姉さまや令嬢さま達も俺さまのことを歓喜しながら、絶賛、黄色い声援を多々くれる日々が続いているけれど。


 それでも俺は湯浴びの前には一応は今が氏真今川家の悪役令嬢さまへと声をかけ、挨拶……。


 でもあの日の俺は何故か今川家氏真アイツのリフティングをする美しい容姿、様子を見て、声をかけ、さらに口を開いて。


「何故お前はサッカーをしないのか?」と尋ねでみた。



 ◇◇◇

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