第89話 告白? (5)

 だから俺も「は~い」といつものように今川氏真今川家の悪役令嬢さまの許へと足を運び、近寄れば。


《ギュ!》とお約束──。俺達二人の周りには人気が無いから。俺の許にラブコメの女神さまが降臨され。今川氏真今川家の悪役令嬢さまは俺の身体をハグ……。優しく抱き締めてくれて、俺の頬や耳へとチュ……。接吻を多々してくれながら、その日だけは。


「あなた~。これから、わらわの胸とお尻だけならば人目がない時は触ってもいいですよ……」


 今川氏真今川家の悪役令嬢さまは、スケベタヌキ親父の徳川家康公さまが好みそうな台詞を大和撫子らしく、照れ恥ずかしそう……。


 そうアイツは慎みながら、最後はもう少し待ってくださいと俺の告白の返事として返してくれた。


 だから俺は『えっ!』と驚嘆することはない。(笑)


 あの日の俺は、うっひょ、ひょ、ひょ~! と歓喜しながら、今川氏真今川家の悪役令嬢さまの望み通りに、アイツの胸や尻を振れ、撫で、鷲掴み……。


 そう、今川義元今川の親父さまが見れば、気が狂いながら憤怒──! 俺のことを一刀両断しそうな悪しき行為を今川氏真今川家の悪役令嬢さまへとおこない堪能した。


 だからその後の俺は、他の淑女の御姉さま達や令嬢さま達と仲良くしたのがばれる度に、今川氏真今川家の悪役令嬢さまから織田信長並みに、愛情一杯の体罰──折檻を受ける身分へとなる。



 ◇◇◇


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