第13話 ちょっと話を遡り、転生した頃の話しだ(3)
クソがぁ、ああああああっ! もうどうにでもなれぇ、ええええええっ!
俺さ、心の中で叫んで、自身の弱い気を振るい起こした──!
俺は純粋な日本男児──! 落ちぶれてはいるけどさ、御先祖さまは海賊していたらしい。
それに西〇願寺のお偉いお坊さんのお手つきで、血も流れているらしいから。大和撫子が異国の髭を生やした男に乗られ、合体寸前状態で泣いて助けを求めている様子を俺は見て──素知らぬ振りをして、放置し、逃げるような情けない日本男児ではないから。
異国の黒い髭を生やした男の背に向けて猪突猛進──!
俺は駆け足で向かうとドーン! だ。
俺はアメリカンフットボールの選手のような体当たりを食らわすと。
「うわぁああああああっ!」
男の口から絶叫が放たれるから。俺は自分が持つビジネスタイプのA4タイプのバッグで暴行魔の頭を殴る。
それも一度ではなく、二度も三度も奴の頭や顔を連続で遠心力を使用しながら殴り回した。
だから悪者は刹那──!
「おぉ、おおおおおおっ! △○✕◇ー! ○✕○✕ー!」
奴は絶叫と俺が理解できない言葉……。英語ではない言葉で絶叫を上げ──自分の顔を俺の攻撃から守るためにガードを始めだした。
「早く逃げろー! この辺りの何処の家でもいいから飛び込んで助けてもらえー! そして直ぐに警察に電話を入れろー! 婦女暴行に遭ったから助けてくれとー! わかったなぁああああああっ!? 早くいけぇええええええっ!」
自分の上半身だけは起こし、震え、怯え、泣いている少女へと俺は荒々しく早く逃げろと告げる。
「でも……」
俺を異世界ファンタジーの世界へと導いてくれた美少女さまは優しいから中々自分の腰を上げてくれない。
それでも俺は「俺のことはいいからー、君だけ早く逃げるんだー! そして家の中に入ってから電話をするんだぞー! それまでは後ろを振り向くなー! 早くいけー! いってくれー!」
あの時の俺はとにかくセーラー服だったな? 黒髪の美少女さまに俺のことなど放置して、今直ぐ逃げて、この辺りのどの家でもいいから飛び込んで匿ってもらえと指示をだした。
それもちゃんと暴漢魔を俺はカバンを凶器にして殴り回しながらだ。
しかし俺の斜め前で、この場の殺伐とした状態を見ながらへたり込み、震え、怯える少女のことを見て、気にしながらの攻撃だから。
俺の攻撃も最初の頃のように勢いや破壊力は無いので。
「うぉ、おおおおおおっ!」
奴もこの暗闇の中で遠吠えを上げ、自分の復活と大和撫子さまは自分の獲物だとアピールを始めだした。
◇◇◇
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