処刑令嬢は断頭台で笑う

その日、王は処刑された。
処刑の前に行った儀式により、王は自分の人生をやり直せるはずだった。
彼女さえいなければ。

王を処刑した伯爵令嬢、リアン・エトリカ・シンクロストは王の体たらくぶりと無能ぶりに失望しており、そんな人間を処刑したことを激しく後悔した。
「処刑するなら、立派な国王が良い」
彼女の切実たる願いは叶えられ、そして時間は王が即位する前日まで戻された。
リアンは従者のゾーイと共に国王に取り入り、彼を立派な王にすべく動き始める。
国王を今度こそ満足のいく形で処刑するため……