第82話 カクヨム事始め【後編】
カクヨム事始め【前編】からつづく。
〇 Web小説を書く
Web小説の存在を知ったわたしでしたは、当初「小説家になろう」や「エブリスタ」「アルファポリス」の小説を馬鹿にしていました。ラノベの劣化版だという認識ですね(苦笑)わたしはいずれSF公募の新人賞にでも作品を出すつもりでした。Web小説を書くのは、その練習のためと考えていました。
そんなわたしが小説を書く場に選んだのが『作家でごはん!』という小説投稿サイトです。『作家でごはん!』はカクヨムと違って、自作に評価、批判を受けるためのサイトです。一般文芸、純文学寄りの作品が評価されるサイトで、2015年当時、「なろう系」の小説は投稿されようものならユーザーからコメント欄で袋叩きにあってましたね(笑)
そうなんです。コメント欄には作品の評価を自由に書き込めるのですが、相当ひどいことでない限り何を書いても自由なので、強烈なダメだしを食らう人が続出するサイトです。逆に『作家でごはん!』で褒められたら、その作品にはなにかしら見どころがあるってこと。そんな厳しいサイトでした。
わたしは『作家でごはん!』で三年半、修行しました。ほんとに修行でした。三点リーダの打ち方にはじまって、人称の使い分けや視点の移動など、いま書いている小説の基本は『作家でごはん!』で習いました。ユーザーさんがダメ出しとセットでいろいろ教えてくれるんです。メンタルが丈夫で、怒りを制御する術を身に着ければ、色んなノウハウを身に着けることができます。
――が、ひどいコメントに傷ついたり、怒り出したりする人たちも少なからずいました。わたしは意外に打たれ強かったみたいです。
〇 カクヨムをはじめる
カクヨムがサービスを開始したのは、2016年2月です。前年の秋からKADOKAWAが運営する小説投稿サイトがはじまるという情報は、ネット上に流れていたので、ずっと注目していました。わたしが小説を書く目的は「書籍化」でしたから、出版社であるKADOKAWAが運営する「カクヨム」にはとても期待していたのです。
でも、サービスがはじまると、がっかりしました。カクヨムに集まった作品が、「小説家になろう」と同じようなものばかり、いわゆる「なろう系」小説だったからです。『作家でごはん!』で書いていると、「なろう系」とはまったく作風が相容れなくなってくるんです。カクヨムの雰囲気が、一般文芸(主にSFですが)を書いてきたわたしの作風とは、まったく違うのはかなり抵抗がありました。
ただ、カクヨムに連載された『横浜駅SF』(第一回カクヨムコンSF部門大賞)がすぐにSF界隈で評判なってきて、「カクヨムではこういうSFが読まれるんだ」と考えを改めたわたしは、6月にユーザー登録しました。晴れてカクヨムユーザーになったわけです(笑)
「カクヨム事始め【続後編】へつづく」
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