第72話 ラブコメ昔話
カクヨムコンのページを見てて思ったのです。「ラブコメ多いよね」と。じっさいは数えたわけではありませんし、なんとなくページを見ているだけの印象なのですが、ラブコメが多い。ファンタジー要素より、ラブコメ要素が強くなっている? 特に、「剣と魔法」系のファンタジーは飽きられてきている? ラブコメかあ。
ラブコメ。ラブコメと。
ラブコメに当たる小説って読んだ記憶がありませんが、マンガなら……。少年マンガにおけるラブコメって、もともと少女マンガから輸入されたものらしいですね。70年代かな。
その頃の少女マンガでは、「ドジで美人でもない主人公の女の子が、理由もなくハンサムで高スペックな男の子から好意をもたれる」というテンプレが流行・確立してたんです(例を挙げろと言われたら困りますが……、あまり少女マンガは読んでないので)
このテンプレを男女逆転させて輸入したのが、少年マンガのラブコメです。わたしがよく覚えているのは『翔んだカップル』。不動産屋さんの手違いで、同級生の女の子と二人で一つの家に住むことになった高校生が主人公のマンガです。連載がはじまっとき「週刊少年マガジン」で読んだ小学生のわたしは「そんなうらやましいシチュエーションがあるのか!」とびっくりしたのを覚えてます。
――棚からぼた餅。
ラブコメって「棚ぼた」設定が必須。
同じマガジンに連載された『The・かぼちゃワイン』の主人公は一方的にヒロインの女の子から好意を寄せられます。本人は嫌がっているのに(笑)。同様のパターンはいくらでもあります。サンデーに連載された『うる星やつら』は特に有名ですね。主人公のあたるは、何も良いところが見当たらない男の子ですが、ヒロインのラムちゃんはあたるにベタ惚れです。わたしも子供心に「あり得んだろ」と思っていました。
◯ いきなり桃色生活
◯ 無能な男がなぜかモテる
70年代に確立された、少年マンガにおけるラブコメの法則。カクヨムに溢れているラブコメ小説にも正しく受け継がれていますよね(笑)
以前はマンガ以外でこんなシチュエーション、受けなかったのですが、21世紀になると小説にもラブコメが進出してきたんですねー。わたしはちょっと恥ずかしくて読めないです。
ひと昔前、『草食系男子』なんていわれてたことがありましたが、いまは草食系で当たり前なんでしょうか。女の子だけじゃなくて、男の子も(更におぞましいことには、おっさんも)自分が言い寄るのではなく、高スペックの異性から言い寄られたい時代なのでしょうか。
カクヨムのラブコメ隆盛にそんなことを考えてしまいました。
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