第71話 目が滑る

 目は文字を追っているのに、文章の内容が頭に入ってこない――目が滑る――とか言うのですが、こういうことありますよね。仕事の書面とか、純文学とか読むとものすごく目が滑りますね。そういうのを読むのは苦行です。カクヨムコンに疲れてきたのか、最近ではWeb小説を読んでも目が滑りまくっている藤光です。


 カクヨムコンに参加されている皆さん、はじまってから二週間経ちましたがどうですか、書けていますか。PVは上がっていますか。


 正直いって、わたしはカクヨムコンに中だるみを感じています。カクヨムコンの小説を読んでいて目が滑るのも、連載が中だるみを起こしているんじゃなかろうかと思っています。


 ちょっと前にカクヨムのトップページで、お笑い芸人。トムブラウンみちおさんのインタビューが載ってて、そこに――


「やはり連載だとスタートダッシュが凄いものの、途中から緩くなっていく作品が多くなるし、それが当たり前だと思う……」


というくだりがあって、「まったくそのとおり」と思いました。序盤がつまらないWeb小説ってあまりありませんね。でも、その後失速していく小説は……自作にも心当たりがあります。


 トムブラウンみちおさんは、そういうところも含めてWeb小説を楽しんでいるみたいですが、物語が緩んでいくと興味も薄くなって目が滑ってしまいがち。読者が離れてしまうかもしれません。


 おもしろい物語にはかたがあります。ハリウッド映画なんかに多い王道パターン。まず、興味を引く出だし。ロケットスタートを決めて観客を引きつける。その勢いのまま中間疾走に入って観客の興味を引き続ける。後半にクライマックスがやってきて物語は大盛り上がり。おしまいにキレイなラストシーンを用意して「ああ、いい映画だったなあ」と観客を満足させる――と。


 いまカクヨムコンは中間疾走に差し掛かったみたいですね。10万文字は長丁場なので、全場面クライマックスというわけにはいきません。盛り上がらない箇所も出てくるのは当然なのですが、それでも物語に起伏をつける努力は必要でないかなと思いました。ところどころに小さなヤマ場を作るんです。そうやって読者の興味を引かないと、10万文字です。読者だって読むのがしんどいですよ。


 え。そういう自分の作品はどうなんだって?

 もちろん、いろいろヤマ場は用意してますよー。ま、中だるみもありますけど……。わたしのカクヨムコン作品の場合、完結していないから、中だるみかあることより、クライマックスがないことの方が大問題のような気がしますね(爆)

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