第11話 男と女は描くものがちがう

『ブルーピリオド』第一巻の巻末にある、主人公の矢口八虎やぐちやとらがBL描いている女子美術部員にいうセリフ――


「そういや、男はキャラに……、女は関係性に惹かれるらしーね。

 女の方が行間を読むのがうまいっていうし、BL楽しめるのも納得だよなー」


というものですが、ほんとうですか?


 男はキャラに惹かれる……そうとばかりも言い切れませんが、露出度の高い巨乳キャラに対してその見た目だけでホレてしまう傾向があることを思えば、そのとおりなのかもしれません。

 わたしは男なので、そういう男の生理はよくわかりますが、女性は外見にホレるというのは少数派なんでしょうか。八虎のセリフにあるようにキャラ同士の関係性のなかに萌えるポイントを探す読みかたをするんでしょうか。


 以前、エッセイで「女性作家の小説が好きだ」つてことを書きましたが、カクヨムでも、女性のカクヨム作家さんをフォローさせてもらうことが多いですね。フォローしてくださる方も女性が比較的多くて、コメントをいただける方はほとんど女性です(じっさい会ったことがないので、性別について確かなことは言えないのですが……)。


 いいんですか。わたしなんかで。オジサンデスケド。


 ま、エッセイの文章は、声に出したときなるだけソフトに聞こえるよう書いているつもりではあるんです。女性ウケを狙っているのではなくて、ときどきあるじゃないですか、妙に上から目線で書かれている文章、そういうのに違和感があって。


 だって、自称Web作家というのはしょせん素人でしょ。

 誇るべき学識や教養があるわけじゃないんです。昭和の昔なら、本を出版して一般の人たちに自分の意見を述べることができるのは、大学教授とか評論家とか作家とか……「ザ・文化人」みたいな人たちで、それこそ無知な大衆を啓蒙する――ってなスタンスで文章を書いていたのでしょうが。


 インターネットが発達してだれもが情報発信できるいまの時代に、普通の人がなにか意見表明をするのに「上から目線」って時代をカン違いしてる文章作法に思えるんですよ。普通の人同士じゃん普通にいこうよって、ちがってます?


 それで、だいたいそういう文章書くのって男なんですよね。「なにをエラソーに」と思ってしまいます。カクヨムでそういうエッセイ見かけてもフォローしないです。ということを繰り返していると、自然とフォローしている人は女性が中心になってしまいました。女性のエッセイは、フラット&フレンドリーでいいですよね。


 なんなんですかね、男のエラソーな感じ……カンジ悪い。

 あ、今日のエッセイ偉ぶってます? あちゃ。わたしほら、男だから(笑) 

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