第80話 今年もいろいろありました

 みなさん、年末をどうお過ごしですか。藤光は大掃除を途中で切り上げ(!)、Nintendo Switchで遊ぶことにも飽きて、こたつに寝そべりながらスマホをいじっているところです。外では冷たい風が吹き荒れており「こんな日にどこへも行きたくないけど、散髪しないとボサボサだよ」と考えています。


 だらだらしながら、カクヨムでの一年を振り返ると今年は色々とありました。


 カクヨムコン6は、短編部門にエントリーしました。一昨年から本腰を入れて書きはじめたエッセイのフォロワーさんたちが、それはまあ楽しそうなカクヨムコンに参加しているのをみて、「じゃ、おれもやってみっか」と参加したのでした。


 結果は、中間選考を通ったのがひとつだけという結果に終わりましたが、ずっとカクヨムをやってた(サイトがオープンした年からやってた)くせに、コンテストに背を向け続けてきたわたしにとっては、大きな変化だったと思います。


 次は、春のKAC(カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ)でした。KACは、2〜3日で与えられたお題のショートショートを一本書き上げ、合計10本投稿しようなんて、スパルタな企画でした。


 KACに対しても、冷たい態度をとってきましたが、これまたフォロワーさんたちがわいわい楽しそうにやってるので、途中から参加。合計7作ショートショートを書きました。


 これでわたしの中の、小説を書くスイッチが入りました。


 じつは、三年近く前から思うように小説が書けなくなってしまっていたわたし。そのきっかけは、とてもいい小説が書けたからでした。その小説を書き上げたあと、「これを超えるもっとすごい小説を書かないといけない」と自分で自分にプレッシャーをかけるうちに、手が動かなくなってしまったんですね。


 その思い込みが、2、3日でお題を使った小説を書かないといけない――っていう、KACルールに追い込まれるうちにリセットされたみたいです。KACやってよかった。


 KACが終わると「お題」が与えられなくなってしまいます。せっかくスイッチが入ったのだから、今のうちに練習がてら短編を書こうとはじめたのが、三題噺でした。フォロワーのみなさんから、みっつのお題をいただいて、わたしが書く――っていうのをはじめたのです。


 この三題噺がよかった。わたしにとっては、とても良い経験になりました。いい短編もたくさん書けたし、大満足でした。もちろん、一番の収穫は肥前ロンズさんのくれたお題「アフタヌーンティー・スタンド」を元に書いた『青海剣客伝 薫風長崎篇』です。わたしの書いた青海剣客伝の中でも、一番のお気に入りです。


 とにかく三題噺は、みなさんが好き勝手なお題を出してくれた方が、創作の幅が広がるから、忖度せずにお題を出してほしいですね。自主企画では、いまも「三題噺の競作」を開催中ですが、お題募集のときはよろしくお願いします。


 ここまで書いてきて思うのは、フォロワーさんあっての藤光だってことです。カクヨムコン6もKAC2021も、三題噺もフォロワーさんがいなければやってなかったと思います。そういうわけなので、夏にあいるさんのことがあったときには凹みました。


 彼女は女神様のような人で、いつもコメントくれてたんです。しかも、ぜんぶわたしの小説のことを褒めてるわけ。KACのときは特に励まされました。あのコメントがなかったらKACはやめてた。ありがとうございました。藤光はいまも書いてます。


 彼女だけじゃないですよ。みなさんの応援があるから藤光は書けてます。


 こうしてフォロワーさんに支えられながら書いた『青海剣客伝』が四万文字くらい溜まったときに、


 ――この調子で行けば10万文字いけんじゃね?


と思ったわけ。カクヨムコン7にエントリする野望が生まれたのでした。


 文字数だけじゃないですね。『青海剣客伝』は意外にも、フォロワーさんたちからキャラを気に入っていただけて、「この先どうなるの?」っていう感想を痩せてもらったので書けています。そうでもなければ、わたしは時代劇エンタメを書くような人ではないのです(苦笑


 結局、みなさんの応援のおかげで、『真・青海剣客伝』をカクヨムコン7にエントリーさせることができました。おかげさまでお星さまもたくさんいただけて、PVも1000超えてます。


 ずっと前のエッセイに、カクヨムに小説を投稿することの報われなさについて、「砂漠に水を撒いているようだ」と書きました。染み込んでいくばかりで、なにも見返りを得ることができないという意味でしたが、いまは水を撒き続けるうちに、その砂から小さな青い芽が顔を覗かせるようになったと感じてます。


 カクヨムは不毛の砂漠ではない。美しい花の種を抱えた豊かな大地――だったらいいなと夢見ながら、毎日文章をつくってます。





 今年も一年お世話になりました。

 来年は、いままでよりもっとおもしろい小説を(エッセイも)書こうと思っていますので、よろしくお願いします。フォロワーのみなさん、よいお年を〜。

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