第77話 アニメの影響

 わたしが考える日本アニメの黄金時代は、70年代後半から80年代にかけてです。「第二次ベビーブーム」と呼ばれ、「団塊の世代」が父親母親となり、その子供たちがちょうど小学生から中学生といった年齢だった時期に重なります。


 テレビアニメがたくさん作られ、夕方から午後八時ごろにかけて、毎日放映されていたものです。間違いなく、テレビでアニメがもっともたくさん放映されていた時期です。そういう時代に多感な時期を過ごした40歳代後半から50歳代前半の人は、アニメの影響を強く受けていると思います。


 わたしなんてモロにそういう感じ。小説を書くと「アニメっぽく」なってしまう。アニメにはアニメの良さが、小説には小説の良さが、それぞれあると思うので、小説がアニメっぽいというのは、野球がサッカーっぽいというのと同じであまりいいことじゃないと思ってます。


 カクヨムコンでも「映像化」「メディア展開」なんて言葉で、あたかもアニメ化・映像化されることが望ましいことのように煽っていますが、本当は小説らしい小説を書かないと――映像でない文章でしか表現できない作品を評価しないと、小説という表現形式自体が衰退していってしまうんですけどね。


 なにしろアニメに代表される映像作品って、理屈抜きに理解しやすいから。小説は分が悪いですよねー。文章を読むってかなり知的な作業だし。ハードル高いですね。


 ☆☆☆


 カクヨムコンの調子はどうでしょうか。読んでますか、書いてますか?


 わたしの『真・青海剣客伝』は、おかげさまで好調です。はじめる前に思ってたのより、何倍も読んでもらえてます。物好きが多い……、いや、こういうこともあるんですね。この後も楽しんでいただけたら幸いです。


 カクヨムコンの長編は好調ですが、短編は大苦戦です。個人的には「会心の出来」とまではいかないものの、「かなりいい」と考えていたので残念です。エッセイのおわりにリンクを貼っておきますので、興味を持たれた方はぜひ。


 これ書いてて思い出したのですが、『真・青海剣客伝』の第20話で主人公である板野喜十郎が敵の首を抜き打ちで跳ね飛ばした(怖っ)と語られますが、この抜き打ちのシーンは昔のアニメをイメージして書いてます。


『強殖装甲ガイバー』初のアニメ化作品で、ガイバーを殖装した深町晶が最初に対決した獣化兵ゾアノイド、グレゴールの首を高周波ソードで跳ね飛ばすシーンです。ガイバーの圧倒的な戦闘力が視聴者に誇示されるシーンですが、あれにあやかりたいなーと思って書きました。え、分からない? いいんです「へーそーなんだ」と思っててください。個人的なこだわりなので、小説の出来とは関係ありません(笑)


☆ガイバーがグレゴールの首を跳ね飛ばすシーン(ちがう)

https://kakuyomu.jp/works/16816700428600103917/episodes/16816700429265503623


☆老いたる象の歌

https://kakuyomu.jp/works/16816700429445249775/episodes/16816700429445289134

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る