第75話 ひとの小説は、ほめたほうがいい
ほめられて悪い気がする人はいない。人のことはどんどんほめるのがよい。逆に自分からは、ほめてほしいというオーラは出さない方がよい。
わたしは、なかなか人の小説をほめることができません。フォロワーさんから自作をほめられると、うれしい反面、申し訳ないなと思っています。なぜなら、自分がほめてもらったようにうまくフォロワーさんの作品をほめてあげることができないからです。
読んでいると、どうしても「ここはこう書くとよくなるのに」とか「この字句の選び方はちがう」とか「分かりやすく書いたらいいのに」とか考えてしまうんですよね。そう思ったがさいご、なかなかその作品をほめるって難しいです。
カクヨムは出来の悪い点を指摘し合う小説投稿サイトではありません。素人作家さんが無報酬で(大多数は無報酬で)、機嫌よく自作を晒しているサイトです。頼まれもしないのに「ここはこうしたらいいよ」なんて、愚の骨頂、大きなお世話ですよね。そうわかってるから尚更、いろいろと気になる作品にはコメントしづらいです。本心は、
――あー、こうすりゃもっと良くなるのに!
と思いながら読む作品にいくつも出会います。
そんなわたしの内心の葛藤はともかくとして、真実、人の作品をほめるっていうのは、ほめる人からするとメリットしかない。
とにかく好感度が上がります。第三者的に見て、そういう人は気持ちがいい。なんなら「わたしの作品もこの人にほめられたい」と思ってもらえます。――フォロワーゲットですよね(笑)
そもそも、人をほめることで損をする人はいないはずです。ほめる人の何かが減っていくわけじゃないし、元手もかかりません。ただで、好感度が上がるならどんどんほめるのが正解でしょう。
人をほめることができない人(わたしだ)は、人からほめられていない人なんだと思います。元手がかからないというのは金銭的な話であって、お金には換算できない「ほめる力」の貯金のない人は、なかなか人をほめることができないんだと思う(今日は、自分に痛いことを書いてるな)。
「ほめる力」は、人からほめてもらうことでしか蓄えることができないから、人の作品をほめるためには、人から作品をほめてもらわないといけない。とてもむずかしいことだ。
その作品を読むと、だれもが感心するような小説が書ける人は、人からほめてもらって「ほめる力」をチャージすることができるが、そうでない人は、やっぱり人をほめた方がいいと思う。「ほめる力」は相互に交換するものだから。せっかく書いたものなんだから、ほめてほしいもんね。
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