佐楽

本作は一貫して不気味な雰囲気が漂っています。ホラーではあるのですが実際直接的なグロテスクな描写は少ないので一般的なホラーが苦手な方でも読めると思います。 内容、本作が伝えたいことは…続きを読む

爽やかな舞台と一見スカッと系なのですがよく読むと結構ヒヤッとする話なんですよね。蜘蛛が巣を張って待っているような感じです。果たしてこの先主人公はどうなっていくのでしょうか…

怖かった…怪異が恐ろしいのは勿論なのですがその起因になった人の歪な想いが何より怖かったです。尾八原さんはちょっと違和感のあるキャラクターを描くのが抜群にうまい。実際でもまれに他者に…続きを読む

本作にはいくつもの絵画の名前が出てきます。その中でも特にこの作品を象徴するのがクリムト「接吻」だと私は思います。接吻とはいえブッチューといった感じではない心を重ね合わせる姿に主人公…続きを読む

面白かったですねー！最初はギャグシーンが多いコミカルな作品かと思いつつ読んでみれば確かにコミカルではありつつシリアスな展開がほどよくあり非常にバランスの良い作品だと感じました。アリ…続きを読む

一言で言うと重厚なファンタジーでした。しかしファンタジーといえどただのファンタジーではない、魔術が存在しながらもそれ以上に人間が交差する人間ドラマでした。 死霊術師というどちらかと…続きを読む

最初はライトなコメディなのかと思っていました。コスプレで異世界に来ちゃうしF○7だし…だけど段々と話が壮大になっていき気づけばSFになっていました。それぞれ誰かを想う気持ちがあるけ…続きを読む

ウェへへ〜イ 今私はそんな気持ち悪いことこの上の無い笑顔を浮かべながらこのレビューを書いています。直接的な表現が無くてもこの艶っぽさやばくないですか？つい語彙力も毛根も死滅するほど…続きを読む

上質なコメディ劇を見ているような気分でした。切りようがない頭を見てどうするのかと思いきやさすがは美容師と俳優。素敵なラストに晴れ晴れとした気分になりました。クスりとできる良短編です…続きを読む

本作に出てくるレティリエは人狼でありながら狼の姿になれないため狩りもできず村においてお荷物の存在となっていることを恥じながらも狼の村で懸命に生きる女性です。そんな彼女が恋するのは村…続きを読む

良い意味で王道の愛と冒険の物語でした。最初はどうなることやらというかメルヴィオラがもっとツンケンしてしまいギクシャクしたりする展開になるのかなと思いましたが実際は親しみやすく快活な…続きを読む

自作の夢小説が無くなった。 私だったらきっと不登校キメる。 しかも回し読みされてる。 自主退学待ったなし！ そんな青春の地獄のような始まりでしたがよもやこんな風になるなんて誰が予…続きを読む

推しであるアイドルがまさかの同級生で、しかも互いに正体を知らずにネットで繋がってるってオイオイどんなドラマだよ。 …神ドラマでした。 ゲイのおっさんに腐女子のJKという身も蓋も…続きを読む

物に宿った思いがいろいろ作用してそれを解決するだけではなく物語全体に一貫したキャラクターの成長やそれに準ずるものが描かれ続けていて、物語のテーマであろう繋がる想いをしっかり表現でき…続きを読む

最初は主人公とその周辺だけで起こる怪異を解決していくお話なのかと思っていましたがどんどんスケールが大きくなり圧倒されました。登場人物の関係がぎゅっと収束したときは見ていて爽快であり…続きを読む

後宮が舞台ときいてドロドロした女の争いが延々と続くのかなと思っていましたがそんなことはなく、主人公燦珠の圧倒的な光にドロドロした空気も吹き飛んでしまいました。長引かせるならもっと燦…続きを読む

人生はただでさえ面倒くさい。 友人関係も恋人関係も。 その中でもとびきりに面倒くさい人たちの物語。 暴力あり、食べ物を粗末にする表現ありとなかなか読み進めるのに人を選ぶかもしれな…続きを読む

小説でももちろん面白いですが、舞台にして観てみたい作品です。 絢爛豪華な着物の描写や、花魁たちの艶やかさを実際に見てみたくなります。 遊郭を舞台にしていると苦界の様相を描いた作品…続きを読む

前回のシャリンキエを読んだときから思っていたのですが、この作品を執筆するためにどれだけの資料本を読み込んだのかと思います。 それだけ世界感の構築に一分の隙もなく、読者をまるで蜘蛛の…続きを読む

「よみご」シリーズ（かな？）の最新作、ですね。シリーズではあるけどどこからでも読めるみたいな。 現代の呪い、憑き物を書かせたらピカイチの作者さんが送る物語は不思議な軽妙さをもって読…続きを読む

私は同作者さんの「まりちゃんは檻をつくってる」を先に読んでおり、本作はその前日譚にあたるようなお話に思えました。 なので「まりちゃん〜」を読まれる際はこちらを読んでからだとよりスル…続きを読む

本作は最初からかなりハードな物語だろうなという空気を醸し出しており実際ハードです。 最初であー、だめだと思ってしまう方はそれはそれで読むのを諦めて正解だとすら思うほど辛く苦しい展開…続きを読む

私は音楽に詳しくない。 しかし音楽は何かパワーを持っているのはわかる。 本作には音楽用語が頻繁に登場するが上記の感覚があれば問題ない。 ノープログレムだ。 そのグルーヴは大きな…続きを読む

まずお父さんめっちゃ頑張ったね、と労いたくなるお話。 いやほんと頑張った… お父さんの頑張り具合の半端なさは読んでいただければ分かりますがええーっとなります 娘ちゃんの顔が見た…続きを読む

食べ物を描写した作品をよく書かれる作者さんだけあって食事の描写がなんとも食欲をそそる。 いますぐあさりうどんが食べに行きたくなる。 うどん出汁の海に揺蕩ううちに思い出すものは何か…続きを読む

短いながら、ぎゅっと中身の詰まったお話でした。 文明とは少し距離をおいた民族の話が好きなので楽しく読むことができました。 宿った悔恨は落ちた木の実のように朽ちていくがやがてそれは…続きを読む

このミイラ元気すぎる！ いやミイラが元気じゃないと誰が決めたのだ…うん、この話は長くなりそうだからやめておこう。 ギャグです。 ミイラは学者の眼鏡を欲しがるのですがそんな理由で……続きを読む

現実のある民族学者の手記を読んでいるようでした。 優しく生命の営みや祈りが縫い込められた布はまさに「その人」たるものでしょう。 作品世界にどっぷり浸かれる素敵な作品です。 民族…続きを読む

不思議な世界観のお話です。 神様がひょいひょいと生きているそんな世界は楽しそうですね。 人外頭のキャラクターはイラストの場合が多く、あまり文章化はされにくいイメージがあります。 …続きを読む

鬼気迫る、とはこのことなのでしょうか。 描写も雰囲気にもけして苛烈な表現は用いられていませんが、物語の裏に確かに鬼が棲んでいました。 美しい、花のかんばせをした鬼が。 タイトルに…続きを読む

あくまで称賛の意味です。 グロテスク！悪趣味！ 思わず手を叩いてしまうほどに。 人魚やクラゲなどというものは一般的には美しい可愛らしいものだと思います。 ただそれを(おそらく)あ…続きを読む

まず文章が読みやすく、一話のボリュームがちょうど良いので読み疲れてしまうことがありません。 冗長な描写もなく、必要な部分だけが書かれておりテンポを崩さず読むことができます。 お話…続きを読む