本作は一貫して不気味な雰囲気が漂っています。ホラーではあるのですが実際直接的なグロテスクな描写は少ないので一般的なホラーが苦手な方でも読めると思います。
内容、本作が伝えたいことは哲学的な書かれ方をしており私にははっきりそれを読み取ることはできませんでしたがなんとなく勘に近い形で実はひどく普遍的な内容なのではないかと感じました。特別なことは言っていない気がします。
文章はとてもしっかりしていて読み応えのある筆致であり、本を読んだ!という満足感が得られます。
叶うことなら作者さんに本作の意図を聞いてみたいものですがそれは反則かもしれませんね。不気味なものは不可解なほうがいいのかもしれません。