概要
シングルマザーになって戻った実家が事故物件になってた話です。
なお、こちらの作品とつながりがありますが、本作だけお読みいただいても問題ありません。
『みんなこわい話が大すき』
https://kakuyomu.jp/works/16816927859508196052
「よみごさんシリーズ」はこちら
https://kakuyomu.jp/users/zi-yon/collections/16816927861324394714
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!読書中にも、背後から視線を感じるようなゾクゾクとした怖さ!
尾八原ジュージ先生のホラー作品は、書籍化された『みんなこわい話が大すき』もお読みしましたが、そこに登場する「よみご」という霊能力者が今作にも登場します。
しかし、霊能力者が絶対の力で、悪を罰するように幽霊退治をする、というものでもありません。
やはり、人間の常識を超えた人智不可の超自然的な力には勝てないのです。
事故物件に潜む“ナニカ”に引き寄せられて、だんだんと正気を失っていく人たち。
その様子が、ささやかな日常の中で、不意に見せられる狂気として描かれていて、じつに怖かったです。
今まで、マトモと思っていた人が、ある日突然、手のひらを返したように敵になってしまう……
超常的な現…続きを読む - ★★★ Excellent!!!諸君、脱帽したまえ。彼女は天才だ。
天才というよりかは天才性も込みで何度も前線で活躍してきた凄腕の熟練兵といった方向性の凄さなのですが、とにかく凄い。全体的に凄い。ジュージさんに惜しみない拍手を。
小説って90%の出来とか100%のクオリティとか言うと凄いように聞こえると思うんですが、この『巣』に関してはそれ以上、120%の素晴らしさでした。ただ単に上手いとかそういう話ではなく、読者の情緒に刺し込めるものや何度も襲い掛かってくる上質の恐怖とか驚異的なまでの読みやすさとか、完璧では留まらない作品としての武器がこの小説には沢山あるんです。こういうのを書けるのが羨ましいという感想より先に「凄い……」というのが出たので、読み終わっ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!子供の頃、こんなホラー映画を見せられて泣いたことがあったような気がする
内容そのものは独立ですが、言うなれば「みんこわ」こと『みんなこわい話が大すき』に続く、「よみごシロシリーズ第二弾」みたいな位置づけにあるのだろうと思われる作品。なんですけど、よみごのシロと呼ばれる霊能者が本筋に関わることになるのはかなり後半になってからで、そこまでがね、本当に、なんというか、昔のジャパニーズホラー映画の手触りで、マジで怖いんです。ガチで背筋が何度も凍った。ジャパニーズホラーってのはハリウッドのホラーと違って、情念とか情感とかそういったものの描写に力点が置かれるところに独特な味わいがあるらしいんだけど、そのまさしく「初めて触れる作品であるにもかかわらず、まるで見たことがあるよう…続きを読む