概要
もしかして俺、愛されちゃってる?
バレンタインデー当日。今や時代は国際化(インターナショナル)時代。多様性(ダイバーシティ)を受け入れるのにやぶさかではない時代であれば、乗るしかないそのビッグウェーブに! ということで、コツコツ貯めた小遣いとバイト代で購入した真っ赤な薔薇の花束を持って、足掛け十五年恋した幼馴染へいざ告白! と隣のクラスを訪れた越後 櫂(えちご かい)高校三年生。
クラス一同衆人環視の中での告白はあえなく玉砕。地面に散らばった赤い花弁を半泣きで回収しながら馴染んだ生物の準備室に駆け込んで、しくしくと膝を抱えて丸くなっていた彼の前に現れたのは、銀縁眼鏡と無精髭がトレードマークの生物教師、和泉。
いつも通りに憎まれ口を叩きながらも、そっと差し出された味も香りもろくにしないコーヒーを受け取って、ふと眺めた
クラス一同衆人環視の中での告白はあえなく玉砕。地面に散らばった赤い花弁を半泣きで回収しながら馴染んだ生物の準備室に駆け込んで、しくしくと膝を抱えて丸くなっていた彼の前に現れたのは、銀縁眼鏡と無精髭がトレードマークの生物教師、和泉。
いつも通りに憎まれ口を叩きながらも、そっと差し出された味も香りもろくにしないコーヒーを受け取って、ふと眺めた
やだ恥ずかしい…でもちょっと誰かに見せたい…という尊大&臆病ななんとかのアレの倉庫的な感じです
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!コーヒーと恋愛は熱いときが最高である
「コーヒーと恋愛は熱いときが最高である」これはドイツのことわざであったでしょうか。この物語のコーヒーは、熱いです。
ただし、薄い。
まずいコーヒーでも、全くコーヒーがないよりは良いと、どこかの映画監督も言ってたけども。
甘酸っぱい少年の青春の1ページに刻まれる、苦味たっぷりの出来事。準備室は彼の避難場所であったけど、場所そのものが少年を救っていたのではなく、実際に匿って癒していたのはそこの主である一人の教師。
コーヒーを小道具としてうまく扱っている物語で、何故コーヒーが薄かったのか、その理由に複雑な心情が絡んでいます。
大人と少年、男と男、教師と生徒という三重の壁がありな…続きを読む