概要
その大樹は、かつて竜だった。
竜の屍が大樹に変じた『屍竜樹』を代々守ってきたナティウ族。
少女ティコは、姉のカヤとともに、男性しかなれない戦士『槍人』に選ばれることを夢見ていた。
しかし、カヤが『槍人』に選ばれなかったことで悲劇が起き――。
近代化の波にさらされ、いまは忘れ去られてしまった人々の姿を描く民族調ファンタジー。
(※後日長編として加筆・再編予定)
総字数約28,500字 全10話
初出:民族・無国籍風ハイファンタジイアンソロジー『Nova Horizonto』、2019年4月30日発行
少女ティコは、姉のカヤとともに、男性しかなれない戦士『槍人』に選ばれることを夢見ていた。
しかし、カヤが『槍人』に選ばれなかったことで悲劇が起き――。
近代化の波にさらされ、いまは忘れ去られてしまった人々の姿を描く民族調ファンタジー。
(※後日長編として加筆・再編予定)
総字数約28,500字 全10話
初出:民族・無国籍風ハイファンタジイアンソロジー『Nova Horizonto』、2019年4月30日発行
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!すべての過ぎ去りしものに囚われる想いと、乗り越えた先にある風景
人生の物語だと思う。
そこに生まれ、土地に育まれ、出会ってきた人々と諍い、愛す。
誰を憎んで良いのかさえ分からない悲しみに見舞われて、愛しいものを失ったり、生まれたときから「当たり前」だと思ってきた習慣が、とても窮屈なものに感じたとしても、静かに呼吸を整え、じっと耐えてゆくこと。
みずからの本分を見極め、それをこなしていくこと。
あるいは、生活の中で少しずつ信頼を積み上げて、かけがえのないものを見いだしてゆくこと。
まさに人生だ。
しかしほんとうにそうだろうか。
いや、正しくは、ほんとうにそれ「だけ」だろうか?
絡み合った禍福、もつれた感情。
それらに囚われて動けな…続きを読む