第41話 メイド&執事




 今日からイベントなのです!そしてログインした時間が9時半なのです!

 ログインするとメールが来てたので確認すると運営さんからでした。内容はこんなかーんじ。


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『第2陣welcome記念討伐イベント開始』


 本日、午前12時からイベントを開始致します。

 時間までにアインスドット中央広場にお越しください。


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 めっちゃ簡潔だなおい。まぁ時間までに行けば説明でもしてくれるのかな?

 それよりも…この服装で外を歩きたくないのです…


「マスター何処にも行かないのです?」

「キュリアは似合ってるからいいよ?可愛いから全然いいんだよ?調べたけどそのメイド服…なかなかの代物だぜ?なんでメイド服なのに攻撃力上がったりするわけ?バトルメイドじゃんよ」


 防具:服一式

 バトルメイド装備セット レア度5

 製作者:アゲハ 命名者:アゲハ


「これもセット装備なんだよな…キュリアの鎧一式に比べたら装甲は落ちるけどそれでも俺の軽装一式と変わらない装甲なんだよな…そのメイド服」

「マスターのお洋服は違うのです?」

「俺のも同じ感じだよ…アゲハさんは一体何をもってこんな服を作ったのやら…」


 シウの執事服はこんな感じであった。


 防具:服一式

 幽玄の執事装備セット レア度5

 製作者:アゲハ 命名者:アゲハ


 キュリアと俺の服は両方共に軽装以上のVITを持つ物であった。もちろんスキル付きであった。

 メイド服には【メイドの心得】【隠密】【狂化】

 執事服には【執事の心得】【明鏡止水】【瞬歩】

 どちらも戦闘で遅れを取らない代物である。


「とりあえずアゲハさんとの約束の時間はまだあるけどどうしようか…」

「お腹すいたのです!屋台に行きたいのです!」

「はぁ…外に出たくないけど行くか…時間あったら錬金もしたかったけど無理そうかな」

「早くいくのですー!腹ぺこさんなのです〜!」


 俺達は宿屋を後にし街を少し散歩することにした。



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 119:名無しの忍者


 皆の者!朗報でござるよ!!天使がメイドにジョブチェンジしたでござるよ!!



 120:名無しの銃士


 ガタッ!!



 121:名無しの剣士


 ガタッ!!



 122:名無しの剣闘士


 ガタッ!!



 123:名無しの魚人


 バシャッ!!



 124:名無しの傭兵


 1匹跳ねたぞ!



 125:名無しの双剣士


 天使ちゃんがメイド…だと( ゜д゜)

 なにが起きた!メイド天使…萌える…



 126:名無しの騎士


 首狩りさん専属メイド…けしからん!



 127:名無しの忍者


 主である狐さんは執事に変わっていたのでござるよ…



 128:名無しの召喚士


 男の娘狐執事…それもまた良き(*´д`*)ハァハァ



 129:名無しの拳士


 2人に何が起きたんだよwww

 狐さんは執事姿でイベント参加すんのかな?www



 130:名無しの薬師


 表向きは執事…しかし裏の顔は暗殺者で目標の首を狩り続ける…カタ:(ˊ◦ω◦ˋ):カタ



 131:名無しの召喚士


 ありそうな設定だな( ゜∀゜)・∵ブハッ!!

 でも狐さんに合ってるわwww



 132:名無しの重戦士


 SS撮れるようにならねーかな…

 そうしたら離れてる俺たちでも楽しめるってのに…



 133:名無しの忍者


 運営様にお願いしてくるでござるよ!



 134:名無しの召喚士


 よし俺もお願いしてこよう



 135:名無しの剣士


 なら俺も!



 136:名無しの傭兵


 ここに現れるメンバー全員で行けば怖くない!



 137:名無しの魚人


 SS撮れるようになったら人魚を載せるぞよ?



 138:名無しの忍者


 執事狐さんが天使タンにあーんをしておられるぞ!

 尊い…(*´д`*)ハァハァ



 139:名無しの侍


 ンア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!羨ましいぃぃぃ!!

 あーんされたいぃぃぃ!!!



 140:名無しの剣士


 狐さんにあーんをされたいのか…うわぁ…

 でもわからないでもない!!



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 10時になった時だった、アゲハさんから連絡が来て装備が出来上がったと言われ昨日訪れたレンタル工房に屋台巡りを終わらせ向かった。

 工房に入るとアゲハさんがいる部屋を受付をしている住人さんに案内してもらい部屋に入る。


「アゲハさん来ましたよ〜」

「シウくん!そこは台詞が違うでしょ!ただいま戻りましたお嬢様でしょぉぉぉ!!!」

「役になりきれってのかよ!」

「ただいま戻りました…アゲハお姉様♪(ニコッ)」

「あん…キュリアちゃん…萌え死ねるわ…これに続いてシウくんも!」

「くっ!た…ただいま戻りました…お…お嬢様…」


 俺はガチ照れしながらも言うと


「あぁ…尊い…もう私のライフはゼロよ…このまま死んでもいいわ…照れながらのセリフにしゅんとなって垂れてる狐耳…そして微妙に揺れている狐尻尾…シウくん…抱きしめていい?」

「何言ってんですか!ダメに決まってるでしょ!そんな事より俺たちの装備です!」

「もう少し遊んでもいいじゃない!キュリアちゃんには他の服を持ってきたのよ!セーラー服に水兵の服に天使らしくドレスも!」

「そ…それは…見てみたい…でも今はそんな暇ないですから!装備優先で!その服たちは次回に持ち越しで!!」

「イベント終わったら着せ替えさせて貰うからね!もちろんシウくんもだからね?」

「キュリアだけにしてくれません?!」


 アゲハさんは着てくれたら服をプレゼントすると言うので俺は仕方なしにやる事に決めた。貰えるものは貰っておかないとな!自己犠牲だとしても!


 そして強化された装備を渡された。


「キュリアちゃんの防具は耐久値を戻しただけになったわ。鉱石類がないと流石に強化出来ないからね。でも槍だけは強化したから安心してね♪」


 俺は手渡された槍を鑑定してみると



 武器:槍

 白兎Mk-II レア度5 耐久値400/400

 製作者:半生パン 命名者:半生パン

 ATK+36 INT+20

【重量軽減】【自動調整】【攻撃属性(水)】


「穿き丸が白と水色になったのです!質素な槍が可愛くなったのです!穿き丸ぅぅぅ!」

「穿き丸って名前はどうかと思うけど…まあ確かに強化されてますね。水魔結晶使ってスキルが増えたんですか?」

「そうよ〜攻撃力と魔力も水魔結晶のおかげね。槍の強化には水魔結晶しか使ってないのよ」


 キュリアは喜びながら工房内で槍を振り回していた。


「お次はシウくんの装備一式だよ〜良い素材のおかげで我が右手がいい仕事をしてくれおったわ…ふふふ」

「もうアゲハさんのキャラが分かりません…って!この装備の名前は何なんですか!強化ってより別物ですよねこれ!」


 シウは鑑定をするとこんな結果になっていた。



 防具:軽装一式

 高貴なる悪魔装備セット レア度5

 製作者:アゲハ 命名者:アゲハ


 体(上下)

 バルバトスアーマー 耐久値430/430

 VIT+40


 篭手

 アスタロトガントレット 耐久値350/350

 VIT+15 DEX+29


 靴

 キマリスレガース 耐久値300/300

 AGI+20 VIT+10


 背

 グシオンローブ 耐久値350/350

 VIT+10 MP+100


 セット効果

【隠密】【負の遺産】 HP100up


「悪魔シリーズってなんだよこれ!ソロモン72柱かよ!しかも使ってるのが機動な鉄血戦士達の名前だよな?!」

「私が好きなんだよ!なにか悪いかね!ふん!」

「いや…悪くないっすよ?全然構わないっすよ?強化されてますから別にいいんですよ?でも気になるのが1つあるんだよ!スキル!名前からしてやばそうだけど!」

「名前はやばくても中身はすごくいいものよ?」


【負の遺産】

 残りHPが少なくなるほど攻撃力が上がっていく。(最大5倍)

 しかし全損するとペナルティが増える。


「メリットとデメリットがしっかりあるのね…デスペナが増えるのか…時間が永くなるのか?ステの減少率が増えるのか?」

「その両方だね〜失うアイテムもお金も倍増だよ〜。それと魔弓は耐久値だけ回復しておいたからね。ギンガムから伝言預かってるから聞いてね?」

「そういや最近ギンガムさんと会ってないな…伝言はなんて?」

「俺にも属性結晶を扱わせてくれ!だって。パンくんが水魔結晶使ってるのを見て羨ましがってたのよ。魔弓に使えば各属性の矢が作り出せるようになるからね」

「でも水魔結晶を手に入れたのは偶然なんすよ?普通に取れたりするんですか?」


 北のエリアを進んだ先にある鉱山や聖都、王都にあるダンジョンで稀に取れるとアゲハは教えてくれた。

 そして俺は渡された悪魔シリーズを装備する。

 全身黒なのだが所々森狼姫や森狼長の色である薄緑がアクセントとして映えていた。


 アゲハさんにお礼を言い俺とキュリアは工房を後にした。

 時刻は11時過ぎ、2人は少し早いがポータルを使いアインスドットに向かう。


 アインスドットに着くとまずは腹ごしらえをする為に屋台巡りをする2人。街の中はプレイヤーで溢れかえっていた。

 11時半近くになると2人はイベント開始場所である中央広場に着くと俺の目の前に


『イベントに参加しますか? Yes or No』


 「そりゃもちろんYesでしょ!」


『参加を承りました。開始までもう暫くお待ち下さい』


 目の前から表示が無くなり、イベントが始まるまでキュリアと話をしながら待っていた。


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