第13話 スキル



 ログイン3日目

<アインスドット>宿屋


 昨日の夜にキュリアのスキル構成を考えたけど結局纏まらず…モンスター専用スキルとかもあるもんだからどれがいいのかわからん…

 でも一つだけは取りたいスキルはあるんだよね。とりあえずはキュリアと相談して決めるつもりだけど…


とりあえずFLOにインするか。


 俺は宿屋の一室にてキュリアのスキルについてまだ1人考えていた。肝心のキュリアは、シウの尻尾で遊んでいた。

 そんなキュリアを眺めつつ話しかける。


「なぁキュリアさんや?今俺は君のスキルについて考えているんだけど?人の尻尾で遊ばないでくれるかな?!」


 俺は尻尾を振り回すがキュリアはお構い無しにじゃれついている。その姿はまるで猫じゃらしで必死に遊んでいる猫のように…可愛ええわな。


「とりあえずは念話で会話出来るか確認してみるか。一応調教スキルを見てみてっと…」


【調教】

 念話Lv1:使役しているモンスターと話す事が可能になる。言葉を発せないモンスターはレベルが上がることにより話す事が可能になる。


「念話を使い続けてたらレベルが上がるのかね?まあよく分からんが…使ってみますか…てかさっきから俺は普通にキュリアに話しかけてたよね?!キュリアさーん!返事してくれー!」


 キュリアは俺の尻尾で遊んでいたのだが、俺の声に反応して振り返った。


(ますたーどうしたのですー?きゅりはいましっぽさんであそぶのでいそがしいのですよ!)


 oh......なんとも可愛らしい声が聞こえましたけど…なんだろ…幼児を相手してる感じがする…それより遊ぶので忙しいって…こら!

てか、念話のレベルが1でも行けたななんでだ?まぁ後で考えるか。


「遊ぶのも良いけどキュリアのスキルについて話したいんだけどいいかな?!一緒に考えません?!」

(むー!それならあとでまたあそんでもいいのです?)

「遊びたいならな、てか言葉を発してないけど俺に聞こえてるのはなんでなんだ?」

(まだわたしがおくちではなせないからますたーのあたまにちょくせつつたえてるのです!)

「あーね。まぁ進化したら直接話せるかもしれないからそれまではこんな感じなのね。それなら俺も声に出さないでいた方がいいよな?街中で俺一人で話してたら怪しい奴じゃんよ…」

(ますたーあやしいひとなのですーきゃー)


 キュリアは怖がるふりをして俺の尻尾に飛びつこうとして来たが、俺は尻尾でキュリアを払った。

(これで大丈夫だろ!尻尾で遊ぶ前にスキルを決めるぞ!キュリアはなにか欲しいスキルとか無いのか?でも今は声に出すか)

(んーますたーにきめてほしいのです!わたしはますたーがきめたことならなんでもいいのです!)


 そー来たかぁ…それなら


「俺の希望で言えば剣術か槍術のどちらかは欲しい。前衛としても活躍して欲しいからな」

(ぶきをもってたたかうのです!かっこいいのです!)

「剣と槍ならキュリアはどっちがいい?」

(やりがいいのです!ちくちくさすのです!)

「なら1つは槍術な。残りの3つはどうするかな。魔法系を取るとしたら自動回復か強化、後は他の属性を覚えさせるか…モンスター専用スキルで良さそうなの無いしな…」


 俺は尻尾を振りながらキュリアをあしらっていた時、キュリアが何かを思いついたようだ。


(ますたー!ほしいすきるありました!げんえいのすきるがほしいなのです!)

「げんえい?幻影か?そんなスキルあったか?」


 俺はスキル一覧を確認してみるとそこにあったのは、


「これか?【幻影】ってやつか?」

(それですー!ちくっとさすのです!)

「これまた変なスキルを選んだな…」


【幻影】

 相手に幻を見せることができる。

 幻影Lv1:ミラージュ

 5秒間分身を作ることが出来る。

クールタイム:10分


「まぁキュリアが欲しいなら取るけどな、それなら【槍術】【魔力強化】【魔力自動回復】【幻影】の4つだな」




 キュリア Lv1

 種族:リトルエンジェル


 HP:60

 MP:200


 STR:5

 VIT:5

 INT:30(20+10)

 MND:30(20+10)

 AGI:10

 DEX:5


 スキル

【光魔法】【浮遊】【結界】【槍術】【魔力強化】【魔力自動回復】【幻影】



 こんな感じだな、ついでに俺のステ振りもしておくか。ゴーストとスケルトン倒したおかげでレベル上がってたしな。



 PN:シウ Lv9

 種族:獣人(狐)

 メイン職業:弓使い

 サブ職業:錬金術師


 HP:80

 MP:200(150+50)


 STR:8

 VIT:5

 INT:15

 MND:15

 AGI:15

 DEX:25


 ステータスポイント(8)


 スキル

【弓術Lv5】【短剣術Lv2】【鷹の目Lv5】【付加Lv6】【魔力上昇Lv3】【水魔法Lv4】【体魔力自動回復Lv3】【調教Lv2】【気配察知Lv4】【気配遮断Lv4】


 称号

【水精霊ディーネの加護】【錬金術師の弟子】



 ふふふーん。レベルが4も上がってるわ!ステポも8!レベル30まではステポが2も貰えるからいいよねぇ。どれを上げようかな…

 とりあえずSTRをキリのいい数字にして、残りはDEXだけでもいいかな。


 STR:10(+2)

 VIT:5

 INT:15

 MND:15

 AGI:16(+1)

 DEX:30(+5)


 こんな感じでいいかな?

 弓術もレベルが5になってやっとアーツを覚えたよ!これは後で実験をしてみなければ。てか後レベルが1上がればスキル枠1個増えるじゃん。これも何を取るか決めておかなければ…やる事が多いぞぉぉぉ!!

 とりあえずは…キュリアが槍術覚えたから装備を………あの体に合う武器なんかあるのだろうか…

 そこ考えてなかった…こんな小さなキュリアが使える槍とかあんのか?しかも防具もじゃん!おやっさんの店にとりあえず行ってみて聞くだけ聞いてみるか…行くしかないよな。行かなきゃ始まらないしな。



 武器屋<アイアンフィスト>


「おやっさぁぁぁぁぁん!!!!」

「なんじゃ!五月蝿い奴じゃの!!ん?弓を買った兄ちゃんか?大声出してどうしたんだ?」

「この子のサイズに合う武具が欲しいんだけど…ある?」


 俺は頭に載っていたキュリアを指さして武器屋のおいちゃん店主に聞いた。


「おうおう、こりゃまた可愛い妖精さんじゃの〜お前さんの使い魔か?それにしてもその子に合う武具か…厳しいな」

「ですよねー槍術スキル覚えさせたの失敗したかな…」

「ここに置いてある武器達は人が使うものだからの。作ればいいだけなんじゃが…ワシはそんな小さく作った事がないから出来るかわからん…とりあえず挑戦してみるかのぉ」

「作ってくれるのは嬉しいんだけど…お金が…ね?」



 俺とおやっさん店主は金額交渉を行いなるべく安くするということになった。

 少しでもお金を作ることを考え、俺は師匠がいる雑貨屋に足を向ける。

 工房を借り錬金ポーションを作って売ろうと考えた。

 雑貨屋に入るやいなや俺は師匠に工房を貸してもらい錬金ポーションを作り始める。


 その時、ユーキングからコールが来た。


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