第60話 パチパチ
(えっ?なんでこんなに選べるの?一次職があるのはわかる。再度、別の一次職に就いて選択肢を増やすってコトが出来るから選べるのは分かるんだよ…
でもさ…二次職って普通こんなに選べるものなの?!)
俺は画面をスクロールをしながら選べる職業を見ていた。
普通なら選べる二次職は多くても3~5種類ぐらいなのだが、俺にはは8種類の選択肢があったのだ。
ハンター、侍(弓)、銃士、アサシン、精霊使い、魔弓刀士、斬首執行人、殲滅者
(最後の2つはなんだよ?!斬首…思い当たるけど…殲滅者は…イベントの時、確かに西の森で殲滅作業したけど!でもおかしいだろよぉぉ…なんで職業でこんなのがでてくるんだよぉぉ……よし、とりあえず保留!なるとしてもハンターか侍かアサシンだな)
とりあえず確認だけして神官に挨拶をして部屋を出た。
「えらく早かったな。いい職みつけたか?」
「みつけた…のかな?とりあえずどこか移動して話すか?」
「ならクランハウスに戻るか。そこなら話しやすいだろ?」
俺達は教会を後にしてユーキングのクランハウスに戻ってきた。
戻ってきた俺達はロビーでお茶を飲みながら教会での話をしていた。
まずは職業について話をしていた。
「んで?お前が選べる職業が8種類…んで謎の職業…って言っていいのか?が3つだな」
「え?魔弓刀士ってのも謎の職業なのか?」
「見たことねーよ!そんな職業、それに斬首執行人と殲滅者ってまじでなんだよって話しだよ!」
「俺に言われても知らんがな!むしろ俺がなんでこんな職を選べるのか聞きたいぐらいやわ!」
俺とユーキングが軽く言い争いをしているとアゲハがロビーにやってきた。
「お?シウくんの制服姿…という事は…キュリアちゃん?!あぁぁぁぁぁ!!!先生!あたしを看病してくさい!」
キュリアの白衣姿を見たアゲハは暴走を始めた。
俺の制服姿(メガネ付き)を再度見て更に暴走を始めたが、ユーキングが一言。
「アゲハ?それ以上やってみろ。あの工房…消すぞ?それと…俺に返さないと行けない借金もあるよな?直ぐに返済を要求してもいいんだぞ?」
ユーキングは笑顔でアゲハに言うと、アゲハは顔面蒼白になってすぐさま大人しくなった。
「それよりシウ、職業はどーすんだ?」
「職業を変えることによって装備も変わるよな?強化してもらったは良いけど使えないとかにならないのか?」
するとアゲハが真面目な顔をして質問に答えた。
「それは確かにあるわね。私が特に気をつけないと行けないところだしね。ギンガムとパンは武器だから気にする事は無いと思うけど…」
「あっ、ギンガムさんに渡すものがあったんだ…それは後で持っていくとして…職業どうしよ…」
アゲハにも選択できる職業を伝え、装備についてアドバイスを貰った。
「今の装備だと…アサシンにハンター、銃士が装備可能ね。侍の弓特化にすると変えた方がいいわ。職業に負けないような服装にしないと…あとは…精霊使いとかエルフ以外でもなれるのが驚きだわ。それに残りの3つは…なにこれ…」
「なぁシウ?詳しく見なかったのか?詳細が分かればまだ考えれたんだがな…」
「いやでもよ?あんな物騒な職業なんか選ぶか?普通。俺は絶対にやだよ?!」
「まぁとりあえず俺とアゲハで他のプレイヤーに聞いてみるわ。その間にギンガムに渡すものがあるんだろ?行ってこいよ」
俺はギンガム専用の工房に向かう。キュリアと姫はソファに座りお菓子を食べながらまったりしていた。
ギンガムの工房の前に来て、扉をノックしてギンガムの返事を待つ。
「はーい。空いてるから勝手に入ってきてー」
「お邪魔しまーす。ギンガムさんに渡したい物があって来ましたー」
「おん?シウか、渡したい物?なんだ?」
アイテムボックスから2つの精霊石を出した。
「この2つを使って欲しくて…」
「なんか増えてないか?!この前は1つだったよな?なのに2つもぉぉぉ…2つあるなら1つをパンに使わせるべきか?シウ…因みにこの精霊石の属性は?前のは水だったよな」
「水と雷ですね」
「……雷かよ…派生かよ…こりゃどうすか…」
ギンガムは1人でブツブツ言いながら考え込んでいた。
「流石に2つも1つの武器には使えねーんだわ。使えなくないはないけど…下手したら壊れるかもしれないんだわ。だからどっちか1つを弓に使って、もう1つをパンに渡してダガーに使ってもらうのがいいと思うんだがどうする?」
俺はそれぞれの武器に一つづつ使ってもらうことにした。
どちらがどの精霊石を使うかはギンガムと半生パンで決めることになった。
精霊石を渡した俺はロビーに戻るとキュリアと姫はソファで寝ていたのだ。
「戻ってきたか。シウに朗報だ、斬首執行人と殲滅者は誰も知ってる人は居なかったけどそれに近い職業の奴はいた。そして魔弓刀士も詳細がわかった」
ユーキングがこの短時間で様々なプレイヤーに聞いて回っていた。
斬首執行人と殲滅者、この2つの職業に着いているものはいなかったが、ユーキングの知り合いに 破壊者 の職業に着いているものが居た。攻撃力が莫大に上がると言うメリットがあるのだが、デメリットもあり諸刃の剣の様な職業らしい。
もう1つの魔弓刀士。これは2つの武器を装備しており、それぞれの武器で倒したモンスターの数が同じなら現れる職業らしい。
魔剣術士や魔槍鎌士など数名ほど実例がありわかった事だった。
「俺って…弓と短剣で同じ数のキルしてたのかよ…弓がメインのはずなのに…それに魔弓は分かるけど…なんで刀士?刀使ってないけど?」
「そこが俺にもわかんねーんだよな。でもその職業になるならパンに言ってダガーから短刀に変えてもらわねーとな」
「防具に関してはまだハッキリとは分かってないからもう少し私は調べるわ。どの職業にしたかちゃんと報告してね!とりあえず私は一旦工房に戻るから」
アゲハは工房に戻っていき、ユーキングと俺はまだ職業について話をしていた。
ディーネとの事、そして新たに加護を貰った雷の精霊、ヴォルについても話をした。
勿論ユーキングは羨ましがっていた。
「なぁシウ…なんでそんなに精霊に会えるんだよ…しかも新しく加護を貰いやがって…それになに?お土産に飴を貰った?そんな事あるのかよ」
「だって実際に貰ったから仕方なくね?」
「んで、もうその飴食べたのか?」
俺はアイテムボックスから飴を出した。
「ここにある!まだ食べていないのだ!」
「自慢かよ!俺に対する自慢かよ!」
「お前の前で食べてやんよ!」
ユーキングに見せつけるように飴を食べた。
「ん?なんか口の中で弾ける…ぱちぱちする飴か」
飴を食べていると突然、目の前に画面が現れ…
『固有スキル【雷魔法】を覚えました。』
「…………んえ?」
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