第7話 夜
<アインスドット>
待ち合わせ時間より30分早くINした俺です、ども。
あの後さらに錬金について調べたけど錬金術セットが3000G…今の手持ちはぜーろー!
そしてレンタル工房は1時間500Gが必要。
てなわけで、ギルドに今から行ってこよう。少しでも金を稼がなければ!
そしてギルドに来ました。まずは登録をしないとクエストが受けられないとのこと!なのでさっさと登録したぉ!
そしてクエスト欄を確認すると兎に関してのクエストは3つ。
討伐と納品が2つ、もちろん今は納品だけを受けて直ぐにギルドの受付さんに報告した。
<トビウサギの皮の納品(10)をクリアしました>
<トビウサギの尻尾の納品(5)をクリアしました>
あの兎はトビウサギって名前だったんだな…
この2つでなんと錬金術セットが買える3000Gになったのだよ!なんか尻尾の納品が高かったんだわ。尻尾だけで2000Gゲットン!すんばらすぃ〜!!
うさぎの尻尾は幸運のお守りになるって言うけど…トビウサギで幸運になれるのだろうか…
でもこのクエストは1回しか受けれないから錬金術セット買えばまた金欠になってしまう。とりあえず討伐も受けておくか。サクヤと合流した後に狩りに行けばいいしな。
こうしてギルドを後にしてサクヤとの待ち合わせの教会前に来た。そこには何故かベンチが数個あるんだよな。
まぁ座って待ってよう。
しかし…夜の教会ってなんか不気味な感じ…教会の裏には墓地もあるからそこからゴースト達が…
なんて思ってたら後ろから肩を叩かれた。
「ひぃぃ!!ゴースト?!」
「誰がゴーストよ!可愛い妹様でしょ!」
ゴーストの正体は我が妹だった。
妹のサクヤは見た目そのままにしていた。髪の色だけは変えてたけどな。
金髪ツインテ…そして服装は…
爆裂魔法しか撃てない某魔法使いにそっくりの格好だわ。あれを魔法少女と呼んでいいのか?
そして身長もリアル、体型も…ふっ…慎ましいな…
「…処す「さーせん!!」」
「それよりほんとに狐さんだ…色が派手だけど…かわゆい…」
するとサクヤは狐耳を触りだした。
「お嬢!そこはあかんです!危険地帯なんです!!」
耳を触ったと思ったら今度は尻尾。
「もふもふ〜なかなかいい毛並み〜もふぅ〜」
「あっ…だめ…そこっ…は…らめぇぇぇぇ!!!」
もうお嫁に行けない体になっちゃったわ…ぐすん。
そんな馬鹿なことをしていたのだが…2人の少女の存在に気がつく。
軽く引いてますな。これは
「サクヤ嬢よ…そろそろお二人さんを紹介してくれないのか?」
俺がもふられてボロボロになっている尻尾をディーネから貰ったブラシでブラッシングしていたらサクヤに取られ、今はサクヤがブラッシングしている。何故か俺の横に座ってるし。しかしブラッシングされてると気持ちがいいものだ。
「私のリアフレのホノニャンとリアだよ〜」
サクヤが名前を言うと、赤髪のポニーテールにしてて、鎧を着ている女の子がまずは自己紹介してくれた。
「サクヤちゃんの友達のホノニャンです!メインが剣士のサブが鍛冶師です!おにいさんよろしくです!」
元気な子だな。見た目も中身も元気っ子なのかな。
んでもう一人の子は…見た感じ大人しそうな子だ。
黒髪のレ〇りんだな、こりゃ。服装は…神官の服装なのか?
「あ…あの。リアです。よろしくお願いします。えっと…メインは僧侶で、サブが裁縫師です」
「ホノニャンは剣士からの派生の侍を目指してるんだよね〜。んでリアちゃんが巫女さん狙いなんだよ〜」
2人はもう狙ってる職業があるのか。俺なんか何も決めてないって言うのに…
とりあえず俺の自己紹介もしてからこの後どうするかの話になった。
本来なら夜の狩りは夜限定のモンスターが出たりしてレベルも普段より高いのが出るらしいが、平原だけは変わらずに兎だけらしい。稀にボーンラビットなる骨兎が出てくるとのこと。レベルが高く初心者にはまず倒す事が出来ない。
でも俺達には魔法少女が付いてるから大丈夫だろ…きっと…
てか、まだステ振りしてなかったわ!まぁ兎だけだし今のままで大丈夫か…
▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△
<アインスドット>平原
平原に来た俺達は暗い中狩りをするのだが…
サクヤが魔法を唱えた。
「ライト!」
するとサクヤの周りに3つ程の光の玉が現れた。
「なんか明るくなった?!」
「これは光魔法のライトだよ。光の玉を出して周りを明るくする魔法なの、暗い洞窟とかこんな夜の狩りに必要な魔法だよ〜。ソロでするならこんな夜狩りの対策しなきゃ!」
うーん…対策と言われても…わざわざ光魔法を取ろうとも思わないし。
スキルで暗視や魔眼のひとつである梟の目を取っても結局は夜にしか使えないスキルぅぅぅ!!鷹の目は使えないのか?ちょっと実験を…
暗い!見えないぉ!意味が無いやんけ!さすが昼行性猛禽類…夜は大人しくしとけと言うことか。やはり夜は夜行性猛禽類の梟じゃ無いとダメだということか…
アイテムで松明とかあるけど片手潰れてしまうからダメだよな。
今のところはサクヤのライトを頼るとして…おいおい夜のことについては考えよう。
「とりあえずは2人のレベル上げが目的か?」
「そうだね、おにぃはもうここじゃレベル上がらないでしょ?だから今は補助って事でよろしくね」
なら補助らしく付加でバフを掛けてあげましょうかね。
「【付加】パワーアップ」
ホノニャンに攻撃力を上げて、
「【付加】ディフェンスアップ」
リアちゃんには防御力を上げましょう。
まぁ効果時間は短いけどな!効果が切れたら再度2人にバフを掛ける。
今は付加のレベル上げの時間だな。一応は鷹の目も使いながらレベルを上げよう。
てか、ホノニャンは兎を見つけたらダッシュで突っ込んで行って攻撃をしておる…その都度リアちゃんも後ろを走って追いかけてる…なんか可哀想だな…
猪突猛進タイプなホノニャンだな。もう鷹の目が使えない距離に行ってしまったよ…バフを掛けれないじゃないか!戻ってきなさい!二人とも!!
あっ、戻ってきたわ。
「そう言えばリアちゃんも調教持ってたけど兎はテイムするのかな?聞いてみよ〜」
俺の横でのほほーんした口調でサクヤが言った。こちらに戻ってきたリアちゃんにサクヤは聞いた。
「リアちゃん!兎さんはテイムしないの?いまならおにぃが居るから足止めしてくれると思うよ?ねぇ、おにぃ。」
「出来るんですか!是非お願いしたいです!ホノニャンの後をついて行ったらトドメをさしてしまうから…」
あーね。あの子ならやりかねないわ。今も1人で暗闇の中走って行ってるし。
「とりあえずやってみますか。でも俺が攻撃してその後、他の人がテイムって出来るのか?」
「軽く叩いて攻撃判定入ったら大丈夫なんだよ!だからなるべくHPを残してね!」
なかなか難しい要求ですな!まだ俺も始めて間もないんですけど?!
とりあえず5m先にいる兎に鷹の目を使ってロックするけど…狙いは兎の足…かな。
ちゃんと足に刺さったけど残りのHPは?なんとか残ってるね。
「リアちゃんなんとか残してるからやってみてね」
俺が言うとリアちゃんはその兎に近づいて他に持ってる杖で1度叩いてからテイムを試みている。
するとその兎が光った。
「やった!テイム成功したよ!サクヤちゃん!おにいさんも手伝ってくれてありがとうございます!」
ふむ、リアちゃんの横にはさっきまで敵だった筈のトビウサギが居た。
「なんか簡単にテイム成功したんだな。もう少し手こずるものと思ってたんだけどな」
「おにぃがギリギリまでHP減らしたのが良かったんだよ。それにトビウサギはテイム成功率高いからね」
兎さんのテイム成功率は約9割らしい…俺がそこまで減らさなくても良かったのでは?まあリアちゃんが喜んでるから良しとしよう。美少女の笑顔は素敵ですからね!ハァハァ
~~その頃ホノニャンは~~
「あれ?みんなが居なくなった!でもあそこにも兎が!まてーーー!!」
彼女はこの日、称号【兎の天敵】を手に入れていた。
▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△
テイム成功してからリアちゃんは兎と共にレベル上げをしていた。俺はまた付加をかけ続けるよね。
そしてホノニャンは行方不明…どうしたものか…
「そう言えばおにぃ。錬金術セットは買ったの?」
「買える金は手に入ったがまだ買ってはない!それに素材も集めてない!」
そう…素材が何も無いのだ!
錬金ポーションを作るにしても薬草を集めてないのだ!
「素材ならその辺にある草を鑑定してみた?やってなかったらしてみたらいいよ〜」
その辺の草をだと?とりあえず言われた通りにやってみるか…
鑑定!ババーン!!
草 レア度1
ただの雑草
「雑草じゃねーかよ!」
「他にも鑑定鑑定だよー」
どーせ雑草だろが!
まあやってみるけどさ!!
草…草…薬草…草…兎のフン…茶葉…
薬草あるやん!こんな所にありますやん!
それに茶葉?なんでここで茶葉?え?野生の茶葉?Why?
あと…兎のクソを触っちまったァァァァ!!えーんがちょ!!
サクヤが少し距離を取りやがった…
よし、追いかけてやろうかぁぁぁぁ!!!
あっ…杖を構えないで?魔法を唱えようとしないで!クソ投げつけるぞこの野郎が!
危うくサクヤに殺られる所だったシウくんです。間一髪でした。はい。
みっちりとあの後説教されました。正座させられてトビウサギに蹴られながら説教でした。死にかけるとリアちゃんが回復してくれてました。あの子は聖女様やぁ…
そして俺は説教地獄から解放されてからはひたすら薬草探しをしてたんだぜ!かなりの数をゲットン!
リアちゃんは兎さんのレベル上げ。
このトビウサギ、進化を繰り返したらなかなかの強者になるとサクヤが言っていた。きっと首狩兎になるんだな…片手に斧、もう片手に包丁を持って…ヒィ…
ホノニャンとも無事に合流出来たしとりあえずは一安心…あの子の突撃ぶりには度肝を抜かれたんだぉ…剣を持つと性格変わるのかな…元気っ子が暴走っ子に変☆身…てか?
とりあえず俺達は街に戻り、直ぐに別れて行動になった。ホノニャンとリアちゃんとフレ登録もしっかりと済ませました。
てか…もう夜の11時になってた!今日はそろそろログアウトするんだな!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます