第3話 誕生その2



 種族を決めたからステ振りしておきましょう。

 最初に振り分けられるポイントは10。ではやって行こう!


 HP:80

 MP:120


 STR:8

 VIT:5

 INT:13

 MND:12

 AGI:10

 DEX:15


 これが獣人狐の初期ステだ。器用値であるDEXが1番高く魔法攻撃力が次に高い。

 防御力は壊滅的だな…ここからステ振りしまーす。




 HP:80

 MP:150


 STR:8

 VIT:5

 INT:15

 MND:15

 AGI:10

 DEX:20

 こうして振り分けしてみました!DEXとINTとMNDにそれぞれ割り振ったぜぃ!

 バランスよくしてみた!



 ステータスを決めたから次は職業とスキルだな。

 まぁ職業は決めてるからいいとして、まだ全部を決めかねてるスキル…ディーネに相談したらいいかな?てかディーネ…は…


『もぅ…このもふもふの虜なんですぅ…もっと毛並みを良くしてあげたいですね…私の権限を使ってシウ様に特別なブラシを渡して今後毎日ブラッシングしてもらいましょうか…』


 なんかぶつぶつ言いながらもふってます…やるならそっちじゃなくて俺本体でしてくれませんかね?!あの俺の分身が羨ましいぃぃぃ!!なんか無表情なのに俺を見て薄ら笑ってる気がしてなんかムカつくんですけど?!


「ディーネさん?そろそろ仕事に戻ってくれませんかね?俺を放置してもふってたらスケルトンに種族変えるよ!骨骨しくするよ!!!」


驚いた表情をしてディーネは勢いよく俺に振り返り


『それはダメです!!シウ様はもう狐で行くんです!変更不可にしましたからね!!私の権限で!!!』


 はぁ?!嘘だろ?!ちょ!本当に種族がもう変えられなくなってやがる!

 さては…己はGMか!

 くっ…!まぁ変えるつもりは今のところないから別にいいけどさ!!


「それよりさっさと次に進むよ!職業とスキルだろ!ちゃんと仕事してくれよな…」

『シウ様が悪いんですよ!あんなもふもふになって!しっかりと仕事しますからまた後でもふらせてくださいね?』


 またやるつもりかよ…


『さて…続きまして職業をメイン職とサブ職を選んで貰います。どちらも戦闘職や生産職にしても大丈夫ですよ』


 まあここは既に決めてたから悩むことは無い。


「メインが弓使い、サブが錬金術師で」

『もうお決めになられてたんですか?それでは決定しますね。次にスキルを決めていきましょう。様々なスキルの中から10個選んで下さいね。初めから全てを埋めなくても大丈夫ですが、あとから選ぶとなったらSP(スキルポイント)が必要になってくるのでお気をつけてください』


 さて、1番悩む時間に突入ですぜ。

 数あるスキルの中から決めなきゃなんだけど、もちろん最初に選べるのは初級スキルのみ。

 上位スキルや派生スキルは勿論ここでは選べない。それでもかなりの数があるんだけどな。武器だけでもかなりあるし。

 まぁ決まってるスキルは…

【弓術】【錬金】【鷹の目】【付加】この4つは優希にも教わった通り選ぶとして、残りなんだよな。まぁ錬金はサブ職で選んでるからとりあえずは大丈夫として…

 弓だと中~遠距離攻撃になるから、もし接近戦とかになった時のために何か他にも武器系のスキルを1つ取るとして…

 魔法もやっぱり1つは取っておきたい。だってせっかくのVRMMOなんだから取らなきゃ損でしょ!


 後は武器スキル専用のアーツや魔法を使うのにはMPを使うからMP上昇系のスキルか自動回復系を取るか。

 気配系なんかのスキルも捨てがたい…生産系のスキルも採取や採掘なんかあれば便利なんだろうけど無くても特に困ることはないって書いてたからとりあえず保留。


 今のところの候補としては

【属性魔法】【短剣術】【格闘】【魔力上昇】【魔力自動回復】【気配察知】【気配遮断】【危険察知】【調教】【召喚】

 これが候補なんだよな。

 各属性魔法のレベルを上げてたら上位版に進化もするし派生もするから1つは欲しい。

 近距離系のスキルは弓を主体に使う上に、獣人の狐は長剣や槍なんかは使えないことは無いけどオススメはしないとディーネに言われている。使うとしても短剣やワンドなんかの武器になるらしい。それなら短剣か杖、格闘になるけど…格闘経験なんかないからどれを選ぶってなったら短剣なんだよな。杖は…弓と杖とか合わないだろうし。


 魔力上昇はレベル1の状態で50ほどMPが増える。自動回復はレベル1で30秒で5の少ないながらも回復効果がある。この2つはパッシブスキルだな。


 気配察知・遮断は、まぁあれば便利いいかなってぐらいの感覚で選んでる。気配察知はパッシブ。遮断はアクティブ。

 危険察知はレベル1で半径2mの範囲で相手の攻撃を察知出来ると言うスキル。背後から近づいて来て、攻撃してくる相手に対して…この感じ…後ろか?!って事が出来るらしい。

 気配察知とあまり変わらないスキルだよね…実際…しかも背後から来られた時点でアウトだろ…


 後は調教と召喚。

 何故この2つを選んだかと言うと…ソロで行こうとしたら前衛が欲しいよね。

 俺は基本、中~遠距離だし。だったらパーティ組めばいいじゃんかと言われるけど…パーティープレイ苦手なんよな…他のMMO系のゲームでも基本ソロだったし。

 だからこの2つのどちらかを持ってたら便利かなと思ってね。


 調教はモンスターにトドメを刺さずに少しHPを残した状態でテイム出来る可能性がある。他にもテイム出来る条件があるらしい。テイム出来る数は五体のみ。

 召喚はモンスターを倒した時に稀に取れる魔石を使って召喚が出来ることになるらしい。それなりの数の魔石が必要らしいけどな!召喚は幾らでもGET出来るけど同時に出せるのは五体…

調教も召喚も最大五体は連れて行けるけどそんなに数とってもなぁ…


 まぁ選ぶなら調教かな…


 他にも筋力上昇とかのスキルがあったけど長剣や重い鎧など着ける気が無いから必要無いかなと思い選ばなかった。


 ここから絞って行くか…


 俺が1人でスキル選びに悩んでいると、俺の分身体の尻尾をもふっていたディーネが声を掛けてきた。


『シウ様シウ様?魔法スキル入れるなら水にしましょ!私と同じ属性ですし同じカラーですよ!シウ様のカラーも私と一緒ですよ?!だから仲良く全てを同じにしましょ!!』


 顔を蕩けさせてもふりながら力説されても…

 水魔法か…なんかそこまで魅力を感じない…上位派生すれば氷になるらしいけど水魔法って補助的なイメージがあるから惹かれない…


『魅力を感じないって顔してますね!水魔法には回復もあるんですよ?それに冒険に出ても水には困らないんですよ?水の中の戦闘でも役に立つことあるんですよ?そして私のイメージカラーですよ!ふんす!』

「結局オチはお前じゃねぇかよ!確かに嫌いじゃないけど!」

『あらあら?そんなに私の虜になったんですね?きゃっ♪なら水魔法で決定ですね♪』


 はっ!嘘だろ?また変更出来なくしてやがる!

 諦めるしかない…のか?


 なら後はどれにするか…

 んー魔力上昇は欲しいな。自動回復もあれば便利いいしな…何もしなけりゃどっちも少しばかりだけど回復はするけど底上げとして自動回復はほすぃ…

 そう言えば両方の自動回復が付いてるスキルがあったな。

 えっと…体魔力自動回復…か。効果は…30秒に両方3の回復か…少なくなってる…でもレベルが上がれば回復量も上がるのか…パッシブスキルだから長い目で見たらいいのかな?


 あれこれ俺は悩んでいた。

 そんな俺を他所にディーネはひたすら尻尾をもふりつづけていた…


 そして暫くして俺は答えを出した。


 こうなりゃ己の直感を頼るしかない!


【弓術】【短剣術】【鷹の目】【付加】【魔力上昇】【水魔法】【体魔力自動回復】【調教】【気配察知】【気配遮断】


「よし!これでいいだろ!てかもう悩むのに疲れた!!」

『お疲れ様です。スキルも選び終わったことですし次はメニューなどの扱い方等を説明しますね』


 ここからはメニューの出し方や装備の仕方など所謂チュートリアル的な事をすることになった俺。

 全ての説明が終わり、初心者装備を身につけた俺は戦いのチュートリアルも受けた。


 的を出してもらい弓の練習をするが上手くいかずにいた。

 しかし鷹の目の事を思い出し、スキルを発動しながら的を見ると発動して矢が命中したのだ。

 それからはひたすら体に覚え込ませるために何度も的を射抜いていた。止まっている的には外すことが無くなったから横や縦に移動する的に変えてもらいながら兎に角居抜きまくっていた。


『シウ様?まだ練習されますか?かれこれ1時間は矢を放ち続けてますが?』

「んなぁ?!もうそんな時間立ってんの?!やっべ!夢中になりすぎてた…もふりつづけるディーネになった気分だ…」

『もぅ!変な事を言わないで下さい!でも最後にシウ様の尻尾を触らせてくださいね』


 はうっ…遂にディーネにもふられた…これあかん…病みつきに…って!


「はいおしまい!そろそろキャラクリも終わりだろ?!向こうで友人Aが待ってるだろうから早く行かないとだよ!」

『むー!仕方ないですね。それではこれにて全ての項目を終わらせてもらいます。それではFLOをお楽しみくださいね。あっそれとシウ様?向こうに着いたらアイテムボックスとステータス欄をご覧下さいね!それでは行ってらっしゃいませ!』


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