第158話 母、姉たちと面会する
この度、肺炎で入院したこともあり母が少しでも元気なうちに面会しておきたいと、大阪の長姉夫婦と次姉がやってきた。
我が家に到着すると、すぐに母の面会に行くことにした。
前回私が面会した時に五月十七日(金)の午前中には面会に行くことは施設に伝えていた。
施設に着くと訪問者の記録が必要なので、名前と体温を書き込んでからの面会となった。
面会者は三名で十五分の時間制限は変わっていないので、長姉夫婦と次姉の三名で母の面会をした。
私は外で待っていながら、居室の窓側のカーテンを開けてもらって時々様子を見ていた。
母はベッドに寝ている状態だったが、ギャッチアップして体を少し起こしてもらっていたので、窓からも母の顔が見えた。
私も窓越しからその様子を見て驚いた。
なんと姉の声掛けに笑っているではないか!
最近では、私が面会に行ったときにあまり反応がないのだ。
たまにはうんうんと私の声掛けにうなずいたりはするが笑顔を見せてはくれない。
今日は特別調子が良かったのか、それともやはり久々に会う姉たちの姿に喜んでいたのか、いずれにしても、その笑顔を見たときは私も嬉しかった。
前回、昨年の暮れに姉たちが面会に来たときは、ずっと眠っていてたまに目を開けても反応が薄かったのだ。
しかし、今回は、何回も笑顔を見せてくれていた。
姉たちもわざわざ大阪から来た甲斐があったというものだ。
十五分の面会はあっという間だったが、それぞれの姉や義兄の声掛けに、笑ってくれたので、母もわかってくれてるのだろうなと思えた。
面会を終えた姉たちも、母に会えて安心したと満足そうだった。
私もこうして母が元気なうちに面会に来てくれて良かったと思った。
だんだんと弱ってはきているが、年齢が年齢なので(九十四歳)それも致し方ないと思っている。
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