第80話 認定調査

 母は現在「要介護2」である。今まで毎年認定調査が行われていたと思うがこの二年位調査が行われてないなと思い介護保険被保険者証を見てみると認定の有効期間が令和元年八月一日から令和四年七月三十一日になっていた。有効期間は三年なんだと改めて気付いた。いつから変わったんだろう?私は漠然と毎年行われるものと思っていた。

 最近母は出来ないことがかなり増え私の負担も増えてきたので今回認定調査の申請をしてみた。申請した日は十月十三日だったので保険者証に申請受付済の印が押印された。係の人が現在利用中の施設にも連絡するように言われたので施設のケアマネージャーさんに連絡を入れると、もし介護度が変わるとサービス内容も変わるので決定したら知らせて欲しいと言われた。現在利用中の施設はグループホームがありそちらの方も利用できるが利用料が高いのでもし要介護3になると特別養護老人ホームにも入居申込みが可能になるのでうちの施設のショートステイを利用しながら順番を待たれても良いですよとアドバイスして下さった。


 今回、母を一人で介護するのも色々負担が増えてきたので姉達が来た時、今後はショートステイを利用していきたい事、「要介護3」になったら特別養護老人ホームにも申込みたいと私の思いは伝えて了解を得ていたので認定結果がもし「要介護3」であればそうした形で施設を利用していこうと思っている。


 十月二十九日に認定調査員の方が我が家に来られて調査は行われた。母に調査員の方が来られることは一時間くらい前に話しておいたが人が来るという事に緊張してソワソワしていた。私が殆んど母の様子は話をして母との面談は短時間だったが調査員の方が帰られると「疲れた、疲れた」と言っていた。そして翌日も覚えていて「今日も誰か来るのか?」と聞いてきて「人が来ると疲れるけぇ」と言っていた。私が「緊張した?」と聞くと「緊張したよ」と嫌そうな顔をするので可笑しくなって「私も緊張して疲れたよ、もう懲り懲りだよね」と笑いながら言うと母も可笑しくなったのか笑い出したので二人で大笑いした。

 認定調査の結果はどうであれこういう事は私も苦手なので無事済んで安心した。

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