第146話 母、コロナに感染&圧迫骨折

 施設でノロウイルスが流行り母も感染してしまい、やっと回復したと思ったのもつかの間、今度はコロナが流行り始めた。

幸い、母は感染することなく最後の感染者が発症後五日間経過且つ症状軽快後二十四時間経過したので、約二週間の余裕を見て十二月からは面会も再開すると連絡があった。

更に十二月は毎年恒例行事の八朔狩りが行われるのだが、今年は家族一名に限り一緒に参加できるとの案内も届いた。

今年こそは母と一緒に八朔狩りに行けると喜んで母と行く予定になっている十二月七日も空けておいた。


 ところが、やっと平常に戻れると喜んだ矢先の十一月二十四日の朝、施設から電話があった。

母が深夜から38℃の高熱が出たとのこと。

かかりつけの先生の指示で血液検査などの検査をした結果、コロナに感染していることが判明した。

その時点で咳も出ているようなので薬を処方してもらって今後五日間居室対応で様子を見るとのことだった。

ノロウイルスに引き続きコロナに感染で母の体力が持つだろうかと心配である。


 明日で五日目という十一月二十八日になって、母の咳は収まっているが37℃代の微熱はあるとのこと。

それに加えて、今度は起き上がろうと右足を動かそうとしたら母が痛みを訴えて、起き上がるのも難しくなったようだ。

職員曰く、以前のように圧迫骨折の疑いが持たれるが、今はコロナの待機期間中なので、それが過ぎたら、整形外科に受診してみるとのことだった。

次から次へと災難が続き、コロナの為会いに行くこともできず心配が尽きない。

食欲も落ちているとのことで体力が回復するのも時間がかかりそうだ。


 八朔狩りの予定は十二月七日、果たして元気になって母と一緒に八朔狩りに行くことができるだろうか。

いずれにしても、あとは神に祈るのみで何とか大事に至らず乗り越えてもらいたいと願っていた。


 十一月三十日、施設より整形外科に受診した結果の連絡が入った。

やはり圧迫骨折をしていたとのことだった。

母は骨粗鬆症でもう骨がスカスカでボロボロになっているらしい。

ちょっとした衝撃でも骨折してしまうほどだそう。

過去の腰椎ようつい五本、頚椎けいつい二本、今回の圧迫骨折を含め合計七本骨折しているとのこと。

なんてこった!

特に治療はなくしばらく安静にしておくしかないようだ。

湿布と痛み止めを処方してもらい様子を見ることとなった。

そんな訳で、楽しみにしていた八朔狩りにも当然行けなくなってしまった。

最初のうちはベッド上で、今はリクライニング車椅子でホールに出て食事を摂っているようだが、食欲も落ちているようで、心配である。


 十二月一日から面会ができるとのことだったが、今回の八朔狩りは何組かに分けて一週間かけていくのでその最終日(十二月十日)までは、面会も中止となってしまった。

なんともやるせない事態だが、一番苦しんでいるのは母なので、何とか痛みが早く和らいで食事もしっかり摂れるようになってほしいと願うばかりである。






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