第78話 毎日が夜勤

 夜、母と同じ部屋で一緒に寝るようになってから三週間になる。母は多い時は夜中五回もトイレに起きその都度トイレ介助をしているので私はたちまち寝不足の日が続く様になった。元々不眠症の私にとっては母のトイレ介助の後、眠れなくなることが多くそれがかなり辛い。その代わり今まで失禁などでパンツやズボン、敷パットやマットなどを尿で濡らして夜中に着替えさせたり敷パットなどを交換していたが一緒に寝るようになってからは母が起き上がるとすぐに気づくのでトイレは全て介助するようになり失敗が全くなくなった。その点は母にとって不快な思いをする事がなくなったと思うので良かったと思うし私も夜中にバタバタしなくて済むので良かったと思う。一緒の部屋に寝るようになってから寝不足が続き三日と持たないと思っていたが三週間経った今ではこの状態にも慣れてきて寝れない日はもちろんあるが母のトイレ介助の後もすぐ眠りにつく事もあり二日眠れないと三日目にはよく眠れるといった具合になんとか調整が取れてきた。

 母の微かな寝息が気になって眠れない事もあるが逆に静かだとちゃんと息をしてるかなと不安になって確かめてみる事もある。


 毎日が夜勤のような状態がいつまで続くことになるか分からないが母と一緒の部屋で寝るなんてことは幼い頃以来の貴重な体験でありかけがえのない時間と思って頑張ってみようと思っている。

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