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  • ささやかな黄金時代(4)への応援コメント

    すっごく面白い実験でした。読んでいてワクワクドキドキ。
    ところで、今回の魔法弾の発射は、入力されたデータをループしながら出力しているイメージなのですか?
    プログラムのことは詳しくないので、変な間違いかもしれませんが、お許しください。

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    自分で言うのも何ですが、複雑怪奇な内容だと思います。プログラムとは関係なく、吸収をクッションに用いた魔法弾の発射について長々と説明しているだけです。この実験は繰り返し(=ループ)発射というわけでもありません。混乱される読者様が多く、ひたすら難解なエピソードとなりました。

    推敲削除対象にしないのは、後で必要となるからです。ここで語っていることが伏線となる設定を後半に用意していて、そこで今回の話を入れると極めて内容が冗漫になるため、半分をこちらに置きました。

    本作の「魔法」は理屈に理屈を組み合わせた数式のような設定です。ご都合主義は一切排除しようという目論見があります。物語として破綻しているとしたら、作者の独りよがりという言葉がぴたりと当てはまるかもしれません。

  • ささやかな黄金時代(3)への応援コメント

    ティータとアキム。良い組み合わせ!
    エキストとデスティン。対立しないといいけど…。
    心配です。

    作者からの返信

    感想コメントならびに温かいお言葉ありがとうございます。

    キャラクター造詣に関してはあまり自信がありません。サブキャラクターが弱いというご指摘を受けたことがありますが、まさしくその通りだと思っています。

    キャラクターを際立たせるのに効果的なのは、焦点を絞ったエピソードを盛り込むことでしょう。

    今まで黙っていましたがこの際、正直に白状してしまいます。実は作品のボリュームが巷の(よくある)公募の分量上限ギリギリで、キャラクターを掘り下げる描写を増やす余裕がないというのが加筆しない理由です。言い訳がましいですが、これ以上エピソードを増やすと他の部分を削らなければならず、主要な文脈が曖昧になるという事情がありました。

    今になって思い返すと、ネット投稿分だけでも加筆しておけば良かったな、と反省しております。この章のエピソードなら削れる気もなくはなかったりします。

  • ささやかな黄金時代(2)への応援コメント

    朝焼けの描写がステキです。
    徹夜して仕事をやり遂げたときの気分に似て、清々しさに共感しました。

    作者からの返信

    おっしゃる通り、職場に缶詰めになった徹夜後の風景がモデルです。
    夕暮れと違い、人の少ないところも清々しさにつながっているような気がします。(夜に人が多いのは都会前提ですね……。)
    晴耕雨読の時代には考えられない情景だと思います。

  • 特任魔法研究生(5)への応援コメント

    データの圧縮と階層化が手短に出来れば、魔法でもっともっと大きな結果が…。
    なのかな?
    よくよく考えながら読み進めています。
    この回は、「ソフト(発想)を活かすためのハードの改良も大事だよ」っていう話のような気がしているのですが…。

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    圧縮や階層化とは直接関わっていませんが、効率化と拡張が主人公アキムの目標です。火薬があるなら大砲を作ろうという至極シンプルなものです。

    (以降ネタバレ含みます。)

    次の章では、魔法を拡張するうえで限界があることを知るストーリーが展開されます。読者様にとってあまり心地良くありません。「何でもできる」ことにしてしまうとイージーモードになるため谷底を用意した次第です。

    編集済
  • 特任魔法研究生(4)への応援コメント

    アキムは、埒が明かない魔法の課題を根本的に問い直すために、図書館にこもっていたのかなあ?
    少なくとも私の頭の中では、配列の発想と、火の玉(データ)を実際に運びー繋げー結合していくイメージが、今までトロッコ列車のような図で説明されていたイメージを塗り替えていっていま~す。ありがとうございます。
    間違ってたらごめんなさい。

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    アキムの行動原理はおっしゃる通りです。研究者気質というか、型にはまらないタイプです。それゆえ他の人間からは管理しづらく、摩擦も生じます。

    影の王打倒という途方もない難題を解決するのに必要な人間は優等生なのか、それともアキムみたいな変わり者なのか、今後の見どころとなります。

  • 特任魔法研究生(3)への応援コメント

    純粋数学の分野でも数学小説が書かれるようになって、難しくとっつき難いと思っていた思い込みを排除できたり、自分の頭の中の整理に役立ったりしています。
    コンピューターの基本構成(?)であるハードウェアやソフトウェアに関しても、同じ様な小説がないのかと思っていたら、それ以上の小説に出会ってしまいました。
    これが、本作に対する私の感想です。

    作者からの返信

    感想コメントならびに温かいお言葉ありがとうございます。

    作者の不勉強なのですが数学小説というのは全く知らず、只今調べているところです。果たして小説に数字や数式が登場するのか興味があります。

    と言うのも、本作を執筆する際に気をつけたのが専門用語を極力避けるようにしたことだからです。日本語の小説は本来、縦読みです。横書きのプログラミングや数式とは相容れません。面白いもので、縦書きに用いる漢数字はゼロの概念がないからか、千とんで一の方が九百九十九より文字数が少ないという特徴があります。(「とんで」はカウントしません。)計算をするのも一苦労です。日本語小説と科学技術は本来別物なのではないかと思っています。

    ただ比喩表現を用いれば根底にあるものを表現することができます。(国内で)科学技術を説明する際に日本語が使われるのであれば、「例え」を駆使すれば垣根を超えられるのではないでしょうか。

    ストーリーを使って数式の流れを表現するようなものですね。ちょっと私にはハードルが高すぎて思ったようには完成しなかったというのが反省点です。ニーズに乏しいエンターテイメントと言えど、もっと才能のある人なら面白いものが書けるのかもしれません。

  • 怠惰な心情を、そっと覆い隠すかのような夕暮れの描写。
    見事だと思います。

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    本作は空を中心とした風景描写に主人公の心理を投影させています。特に純文学的なものを狙ったわけではないのですが、少ない台詞の代わりです。

    人vs人なら、煽り合いがセオリーだと思います。本作は言葉が通じるのか、そもそも思考という存在があるのかないのかわからない得体の知れない存在が敵なので、台詞以外で表現しようとした次第です。

    実際、人相手でも全くコミュニケーションが通じないというのは恐ろしいです。言葉が通じてもネット上での姿が見えない相手もまた怖いと感じることはあります。最近は向かい合ってシンプルに意見交換するという場が少ない……そういった物々しさ、怖さをテーマのひとつにしています。

  • 最弱の魔法(3)への応援コメント

    美しさを描写する文章に惚れ惚れしています。

    作者からの返信

    文面は堅苦しいと言われること多々ですが、好評価は嬉しい限りです。改めて勉強しようという気にさせてくれます。

  • 最弱の魔法(1)への応援コメント

    完結されて暫く経つ時期だというのに、初めて、手に取りました。
    ここは”人もまばらな木造の国立図書館”です。
    なんてね(てへ)
    遅ればせながら、よろしくお願いします。
    先輩方からのコメントに誘われました。

    第1話を読んで、「役に立たない」と言われるものに、ホントは役立つ何かがあるとの信念をもって雑学に励んでいる自分と重なるものを感じてしまいました。

    文章も、私には爽やかさが感じられ、気に入りました。

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    おっしゃる通り、閑古鳥が鳴いている小説です~♪
    今後ともよろしくお願い致します。

    それから「役に立たない」というワードに興味を持っていただいて非常に嬉しいです。本作に隠された最も重要なキーワードです。

    よく学校の勉強は役に立つのか立たないのか、という命題(相談?)がラジオなどから流れてきます。私の持論ですが、「役に立てる」までが勉強であって、役に立たなかったら勉強不足と考えています。

    知識の断片はハードウェア。役に立てる方法、それがソフトウェアです。本作の最後で語っています。詳しくは物語内で綴っていますので、一緒に考えてくだされば幸いです。

  • まるでスイッチをon/offするように「土の属性が行きわたった」から「大丈夫」というのは、なんともゲーム的で興味深い描写ですね。おもしろいです!!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    実はゲームのようにオンオフするというのは作者が意図したところではありませんでしたので、「土の属性」の部分を「土の魔法弾」に変更しました。突拍子も無い……というか違和感のようなものが薄れたと思います。(前後の文章で読みにくい箇所も修正しました。)

    以前より、属性という言葉が突然出てきて混乱したという旨を他の読者様からも頂いていたので具体的に修正する箇所が見つかったのは幸いでした。

    これからも気になったところなどありましたら何でもおっしゃっていただけると助かります。

    クセの強い本作ですが、よろしくお願い致します。

  • 勝敗の行方(3)への応援コメント

    ティータ……レッドベース先輩……辛い。
    けどここで折れて止まるわけには行きませんからね。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    影の王への先制攻撃と銘打った大規模戦闘に敗北し、多数の犠牲者が出た場面です。単純に人数で表現されるだけでなく、主人公アキムと親しい者たちも再起不能の重傷を負い、あるいは命を落とします。

    本作の戦闘シーンでは、極力ご都合主義にならないように執筆しました。この章では数百名の魔法士たちの半数以上が犠牲になったので、名前のあるキャラクターも半数以上が退場します。幸運に恵まれない主人公だからこそ、地道な努力を続けるほかありません。

    自身を叱咤して前進する。一見、古臭い熱血物語に聞こえますが、実際に国の危機を救うとしたら、やはり正攻法しかないと思うのです。本編「ソフトウェア魔法VS.影の王」の後半部は頭脳を使った正攻法の物語です。

    最後までお付き合いいただければ幸いです。

  • 勝敗の行方(1)への応援コメント

    泣けました。゚(ノ□`。)゚。。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    物語の大きな分岐点です。主人公アキムが後輩リューゾの死と向き合うシーンです。心のどこかで疑っていたリューゾの真意を理解し、誠実で利他的な最期に涙します。

    アキムはこれまで、自分のことだけを考えて生きてきました。幼なじみの安否を気遣うことはあっても、身近な周囲数メートルの世界でした。リューゾの生き様に感化された彼は、世界が自分中心ではなく大勢の人間の上に作られていることを知ります。

    今後、人間観を変えたアキムは周囲の者たちへの接し方を変えることになります。自身の見られ方もまた変化します。以前との違いを楽しんでいただければ光栄です。

    編集済
  • 終章......未来へへの応援コメント

    後半、そして終盤は圧倒的でした。前半のストーリーの流れから、まさかの水と土、そこから生まれる森が切り札って素敵すぎます。さらに、そこから生み出されるのは……。ありがとうございました。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。また、最後まで読んでくださり改めて感謝申し上げます。

    クライマックスシーンは、火を使った力勝負から一転、科学的な知恵比べに舵を切ります。読者様に飽きを生じさせないように遊園地のアトラクションのような仕掛けを考えました。ラストなどはジェットコースターで無重力を感じる瞬間をイメージしました。気持ち悪いけれど、クセになる……。高いところから低いところへ落差が大きいほど無重力の時間帯も長くなります。

    本作の前半部がスロースタートなのも、アトラクションならではです。ただ、ディズニーランドのような超人気遊園地ではアトラクション開始後の頭にひとつ大きな山場があり、本作で表現しきれなかった部分でもあります。設定を説明しつつ読者様の心を冒頭からつかめるようなエンターテイメントが今後の目標です。

  • ささやかな黄金時代(2)への応援コメント

    特任魔法研究生(2)でのコメントに関してです。
    理論がはっきり分からなくても、ストーリーはしっかり追えます。普通ならば読み飛ばして終わりですが、中世的ファンタジーの世界と現代理論の融合を、折角ならば学びたいと思っただけでした。
    ゆっくり楽しく読ませていただいてます。ありがとうございます。

    作者からの返信

    丁寧なコメントありがとうございます。

    本作のメインテーマは現代理論であるソフトウェアの概念をファンタジーの世界観で解説するというものです。ファンタジー要素の「魔法」は便宜上用意したものであって、わかりやすいのであれば、ソフトウェアと相性の良さそうな機械や未来世界を引用していました。魔法以外、ファンタジー分野の設定は出てこないので、融合という点ではいささか物足りなく感じるかもしれません。

    見どころは少しずつ明かされていく謎と、運用面で強化されていく人間の「魔法」です。この2点については何度も改稿を重ねてエンターテイメントとして仕上げました。最後まで本作を楽しく読んでいただければ光栄です。

    編集済
  • 特任魔法研究生(2)への応援コメント

    難しいです……。

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    何だか申し訳ございません。けれど、本作は難しい設定部分を読み飛ばしてもストーリーがわかるつくりになっています。影の王が最初から見える場所にいて、倒すため主人公が奮闘する王道の展開です。

    例えるなら、タイムマシンで時間旅行するSFが近いでしょうか。最初にタイムマシンの設定に関する小難しい話が登場した時、細部を読み流してしまいます。でも、その後のタイムトラベルのストーリーは楽しめます。

    設定の詳細まで理解した方が100%面白さを味わえるとは思いますが、作品側が配慮していれば、段階別にそれぞれ違った楽しみ方ができます。本作も情報技術に興味のある方、ない方、すべての方に楽しんでもらえるような構成にしてあります。是非、面倒なところは読み流してストーリーを堪能していただきたいと思います。

    また別途、作者側は問題点を修正案件として後に改稿する材料にしております。現在は、このエピソードでの表現に問題がないか確認しておりますが、今後もご意見いただければ細かく調べるつもりでおります。どうぞ本作をよろしくお願い致します。

  • ささやかな黄金時代(3)への応援コメント

    「混ぜるなキケン!」は、あるのかな?

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    今の段階では危険があるかどうか全くわからない状態です。むしろ、何か問題でも発生してくれれば、新しい発見となります。よく好意の反対は悪意ではなく無関心などと言いますが、実験も大成功の反対は事故ではなく無反応なのかもしれません。事故は他人に迷惑がかかるのでイカンのですが、研究者にとって肩透かしをくらうのが何よりもつらいことだと思います。実験という行動の価値そのものを否定されることに比べれば「混ぜるなキケン」という結果は大きな収穫です。主人公アキムはそんな考え方をするタイプです。

  • 特任魔法研究生(2)への応援コメント

    着想が斬新な作品で、いつも興味深く拝見しています。
    プログラミング言語と魔法、じつは相性の良いの取り合わせなのかも。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    魔法とプログラミングという奇妙な取り合わせですが、相性は良さそうです。本作の設定を考えていた当初、プログラミングを使ったソフトウェア面での拡張というテーマが先にあって、何を武器として扱うかについては未定でした。

    ハードウェアに相当する部分なので、武器それ自体を強化できてしまうとソフトウェアの立場がなくなってしまいます。例えば光線銃でしたら、光線銃の出力を上げれば済んでしまうわけです。

    身体から発せられる手を加えられない(=強化できない)ものとして候補に挙がったのが魔法と超能力でした。どちらも条件は満たすのですが、魔法の方がわかりやすい、イメージしやすいという理由で採用しました。

    手から魔法が球状やビームとなって飛んでいくという絵はゲーム好きな世代なら、誰でも想像できます。プログラミングという非常に形を想像しにくいものと組み合わせるのには最適な存在だと今では思っています。

  • 終章......未来へへの応援コメント

    何と言うべきか、とにかく素晴らしいお話でした。
    そしてひとつ前のエピソードに付けたコメントですが、アキムは薄々、この世界の構造に気づいていたんですね。言われてみれば「運命の日・後編の一」章で、何かに気づき掛けている描写があったけれど、こんな世界の構造に想いを巡らせているとは、思いも寄りませんでした>< 自分の上位に更なる世界が広がっているだろうから、何らかのアプローチを掛けたい、という発想になるのが凄い・・・好奇心のパラメーターを最大まで上げたという話があったけれど、好奇心とは凄い物だなあと思う次第です。
    色々な面白さ、楽しさの要素が絡みあっていたのですが、作中に登場する様々な難題、世界の危機や人間関係のもつれ、戦闘の恐怖といった要素が、最終的にアキムの成長譚へと集約されている様で、読み手としてはもう、アキム頑張れと思わずにはいられない、アキムくんに非常に強い思い入れをもって読む事が出来ました。
    とても楽しく有意義なお話でした。
    そして続きのエピソードも読みます!><

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。それから最後まで一話ずつ貴重なご意見をくださり、重ねて御礼申し上げます。

    アキムの好奇心に関してはおっしゃる通りで、自分より上の世界を垣間見るレベルまで伸びていました。即ち、神殺しの槍です。ハードを繋げるソフトウェアの可能性を無限に広げ、別分野の知識を繋げた結果、ひとつのデータに過ぎない存在が人間世界を知覚するに至ったのです。

    最後に本作は、ソフトウェア魔法を神殺しの槍と喩えて終わります。それはアキムが世界の創造主たる開発者を認識したように、人間もまた自分たちの創造主を認識できるということです。ひとつ前のエピソードでアキムたちをコンピュータのデータにまで立場を落としたのは、彼らの行動を模倣することで、人間が神を目の前にする方法を作り出せる可能性を述べたのです。

    実際にソフトウェアで培われたアイディアを別分野に応用することで今後いかなる夢も実現可能ではないかと思います。ただし、人間にとってロボットや人工知能が時に恐怖の対象となるように、神にとって人間も恐怖の対象となるかもしれません。故に槍という危険な武器に喩えました。

    それは弁えなくてはならない一線です。決して怒りに触れてしまうような科学を生み出してはいけないこと、人間社会がサーバダウンしないことを心から願う次第です。

    ……などと大それたことを述べましたがエンターテイメントですので、読者様に楽しく読んでいただけることが全てです。今後ともよろしくお願い致します。

    編集済
  • コメントが前後となってしまいましたが><
    対「影の王」戦ラスト、非常に感慨深いですね・・・。
    そしてこのラスト……いったい何事で、これはどうなるのかと、思わず手が止まらず、次のページをクリックしていた次第です><

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    コメントが前後した件は私もよくあるのでお気になさらず……こちらから返信させていただきます。

    影の王が劇場と化すというのは、物語自体がクライマックス終盤に入っているのと同調させたものです。そして終点は訪れます。完結するはずなのですが、さらに一波乱用意してあります。本作冒頭の書き出し、途中に置かれた伏線、すべてが明かされます。


  • 編集済

    終章......WIZARDWAREへの応援コメント

    なんと・・・!?
    こういう世界観だったんですねこれは。
    究極のストラテジーゲーム的な感じなのかなと。
    言われてみれば村の名前とか何故か日本名だったりしたし、痕跡はありますね。
    いや、こういうゲーム、本当にあれば良いなと子供の頃から思ってました。
    昔、PCエンジンやらプレステやらのゲームで発売されてた戦争物のシミュレーションゲームを、敵味方どちらもCPUに設定して自動で戦わせるのを眺めているのが好きでしたわ。その遊び方を思い出しました。
    しかし最後に、ゲーム側から外部にアクセスしたみたいな痕跡はなんだったのか気になるところ。
    もうひとつ、ゲーム内部のアキム達には知覚できない事なのだろうなあと。
    どんな終わり方を迎えるのか、読んでみますー!

    ……と、1ページ前に遡り、改めて読み直したところ、このお話の序盤からずっと作中で取り沙汰されていた「役に立たない」資料というのが、気になる気がして来た次第です。

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    本作で最も異質なエピソードです。このページのみアキムの一人称ではありません。

    エピソードの舞台は日本のゲーム開発会社です。暗いのは夜という設定です。省電力で電灯はほとんど消され残業中の開発部署はたいてい暗いです。ゲームの内容は自律型ストラテジーゲーム、私の子供の頃はシミュレーションゲームと呼ばれていました。(私も自動で戦わせるのが好きでした。)

    白状してしまうと、昔、企画案を出して没になったことのある内容です。私は元ゲームプログラマーです。天職だと思っていましたが、紆余曲折あり、身体を故障した挙げ句ゲーム業界からはリタイアしました。ゲーム自体が好きだったので当時は技術者でありながら企画にも手を出しており、今は未練を小説の設定にしています。

    経験を生かしている部分もあります。人間が神というのは、MMORPGのオープンベータテストで外からプレイヤーが入ってきた折、開発者が異様な感覚を味わうことに由来します。それは天地創造であり、決して愉悦にひたってはいけない感情です。もし慣れ切ってしまったとしたら、開発者にとってユーザーは客ではなくなってしまうかもしれません。恐ろしいことです。

    さて、役に立たない教科書(文献)と、ゲーム外へアクセスしていた痕跡は同じものです。本作の最初の方ですが、役に立つ文献は現実に証拠が確認できたもの。役に立たないと言われる知識は別世界に関わるもの。と説明が様々な形で登場しました。物語内の現実とはゲームサーバー内で設定されたものです。一方で別世界や遠くの世界というのは会社外部のことを指しています。

    別世界の知識……プログラミング言語やネット大事典(セグが言葉にしています。)は異端の文献としてアキムが読むことで、ゲームサーバーから外部Webへアクセスしたことになります。錦鯉などといった違和感のある比喩は、日本の事典を使っているからです。

    これらには皮肉が込められていて、世間一般で役に立つと言われる知識に価値はなく、役に立たないと言われる知識を応用したものが困窮した世界を救う手段となります。大事なのは知識を生かす方法であり、その一貫としてソフトウェアの考え方を取り上げています。実学ばかりが取り沙汰される現状に一家言申し上げたのです。(作者も大学まで文系でした。)

    本作のテーマや設定最深部に関わる内容なのでキリがありませんが、このあたりで回答とさせていただきます。長くなってしまい、本当に申し訳ございません。

    編集済
  • ささやかな黄金時代(5)への応援コメント

    ハードウェア自体にそういう仕様がないから、どう足掻いても無理なものは無理。
    残念な結果と直面していたと思ったら、今度はティータとの恋愛場面!
    色んな意味で頑張れアキム!

    と、キリが良いので、まだまだ途中ですが星を付けさせてもらいました。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。評価も入れて頂き、重ねて感謝申し上げます。

    本エピソードは、あまりに無機的かつ複雑な話が続いたので、人間らしい恋愛シーケンスです。サブタイトルにある「ささやかな黄金時代」の一幕です。序章(Ver1.x)の最後にあたります。次の章から大人ならではの様々な要素が絡んできます。そこから面白くなってきたというご意見を複数頂いており、序章のスロースタートぶりには反省しております。

    何度か序章のどこかを削ろうとしたのですが、できませんでした。今後続く物語の礎となるため、どうしても必要なのです。そんな序章の最後に「頑張れアキム!」という言葉をくださり、何とも嬉しいです。

    とがった部分の多い拙作ですが、何卒今後ともよろしくお願い致します。

    編集済
  • アキム、溺れた様な感じだったんでしょうか、すぐに救助されて助かったみたいですが。しかし魔法の基礎を公開した事で、一般市民もある程度は魔法の知識を得るに至っていたという、草の根運動が功を奏した感じかなと。これであとは地道に影の王が分解されて、単なる物質に変わるまで、ひたすら土魔法を照射し続ける感じでしょうか。
    セグさん、久しぶりな感じですが来てくれてたんですね。
    しかしなんとなく表に出たく無さそうな彼まで来ているとなると、ジョースタックさんが広く声を掛けて回っていたのかなと思う次第。
    また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    アキムは希釈された泥の中に取り込まれたため、溺れそうになりました。本人に記憶はありません。泥酔した翌日みたいな感じです。ひたすら周りの方にご迷惑おかけしたようで、その節は本当に失礼しました。(←作者の独り言です。)

    魔法士たちと影の王との戦いの勝敗はほぼ決しました。セグがやってきたのは友情からです。その辺りは物語の外なので自由に想像をふくらませる部分だと思います。

    今回のエピソードは大勢の人間が集まってきたという内容です。草の根運動というか、徹底した情報公開によって誰しもが知識を共有できる環境にするというのは、現実に存在した事柄です。

    ソフトウェア開発者の間ではオープンソースとかコピーレフトとか呼ばれています。アプリ開発のプログラミングソースを全公開するのです。主にネットワーク技術において、ボランティアとも言える技術者同士の情報共有が技術革新に大きな影響をもたらしました。個々の利益よりも社会全体の進歩を優先させるという人類史上稀に見る活動が、現在の情報技術社会の礎となったのです。

    今は国家単位のイデオロギーが機密情報の保持に影響力を持ってきたので、将来は少し違う展開が訪れそうです。

    さて、今回のシーンについては、映画「フィールドオブドリームス」や「ペイフォワード」などの影響を受けています。ラストシーンですね。行き着く先は人間ひとりひとりが主体的に行動する民主主義です。作者は政治的には中立ですが、ビバデモクラシーです。マニアックな世界になってきたので、この辺りで締めさせていただきます。

    次回のエピソードから文字数が一気に減ります。ラスト3話で今までの1話相当です。さくっと読んでいただければ幸いです。

  • 特任魔法研究生(2)への応援コメント

    読んでるだけでなんだか頭が良くなった気がする! 気がするだけ!

    魔法の考え方とかがちょっとSFチックな感じがするので、「影の王」の正体ももしやSFチックなものなのでは……?と睨んでおります。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    おそらく気のせいではなく、実際にソフトウェアの考え方が身についていると思います。作者は結構真面目に読者様の知識になると考えています。考えているつもり(←自信なし)です……。

    影の王の正体については凄く鋭いところを突いています。SFチックというか、むしろSFジャンルだったりします。登場する単語がファンタジーというだけです。魔法という言葉を荷電粒子砲に変えれば、完全なSFになります。

    ジャンルの線引きは難しく、魔物が宇宙人、魔法が超能力に置き換えれば従来のカテゴリーでは簡単に別ジャンルへ移動できると思います。本作はわかりやすくなるようにファンタジーの用語を使っていますが、内容はSFです。本音を言ってしまうと、理系やSFの専門用語、特に横文字は大嫌いなのです。

    穏健派ですので、自分の中だけの正義です。日和見でヘタレですが、自分の小説の中では本性が出ます。変わり者の作者と作品ですが、どうぞよろしくお願い致します。

  • 最弱の魔法(3)への応援コメント

    ぐおぉ……「影の子」の設定が怖い……!
    元人間とは……。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    アメリカのB級映画に登場するゾンビと同じような設定です。映画では人間が演じやすいという理由があると思いますが、小説なので想像しやすいという理由から採用しました。元人間というか、人間の死体を使っているという設定です。

    本作は複雑な設定が登場するため、必要外の部分はシンプルにしています。ラスボスなど球体の姿です。無論、単純すぎてつまらないという結果は招かぬよう注意していますので、その点はご安心ください。

    楽しく読んでくだされば光栄です。

  • ジョースタックと仲間たちの助力を得て、ついに影の王を封じ込めるかと思われた矢先にこれは何とも難しい>< レッドベース先輩が本物なのか、それとも影の王が放つ起死回生の策略なのか、そして最後の腕は攻撃なのかどうなったのか><
    それと100年前の魔法伝道師が怪しいという考えも、気になるところ。なぜ半端な情報だけを残して、影の王と戦わせたのか。いずれにせよアキムがどうなってしまったのか、また読みに来ます!!><

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    いよいよ最終章です。アキムの戦略、影の王を石油に再変換するという作戦は継続中ですが、レッドベースらしき存在が登場して展開に不穏な空気が漂いました。アキムは結局、レッドベースの誘いを断りました。1人称小説なので、レッドベースが本物だったのかどうか、不思議な怪現象に関しては最後まで謎のままになることもあります。

    ……と言いつつ、ネタ晴らししてしまいます。影の王が放った起死回生の策略です。本編後の設定資料というページに記載した内容なので、回答してしまいます。最後の悪あがきが出るということは、決着はもうすぐです。ただ、アキムは影の王の一部である大きな腕に呑み込まれて、危機的な状況に陥りました。

    アキムの独白とも言えるシーンで推理からたどりついた、魔法の伝道師たちの正体……。クライマックスですので全て明らかになります。

  • 終章......未来へへの応援コメント

    プログラミング言語の勉強になりつつ、物語も面白かったです。
    素晴らしい小説をありがとうございました!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    プログラミング言語の勉強になったと言われることはめったにないので非常に嬉しいです。物語については、途中で読者様の興味が止まることのないようにミステリー要素を複数取り入れました。

    複数取り入れるというのは、入れ子構造にして「気になることは解決していないが、目先の問題が先だ」と考えてもらえるようにしたという意味です。

    たとえるならmain文の途中に大きな関数があり、その中で別の関数呼び出しがあるというイメージでしょうか。結局本作のミステリー要素もプログラミングそのものです。

    ソフトウェアの考え方とは異分野をくっつけて応用すること、と本編で語っていますが、私自身が小説で実行してみたのです。ネット小説の変わりダネに違いないと思います。

  • 新・聖弓魔法奏団(2)への応援コメント

    カプセル化を行ってクラス間は出来るだけ疎結合にするのは良いことですよね。
    小説でそれを表現出来ることに驚きました。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    オブジェクト指向について詳しい方に本作の表現をご理解いただき、本当に嬉しいです。

    カプセル化やクラス、疎結合という専門用語は知っている者にとって何ということはない言葉です。ところが、知らない方……というか少し調べた程度では理解できない言葉でもあります。

    IT用語でいやらしいのは、言葉から意味が類推できない点です。疎結合などスッキリ結合という名前に変えたらもっとわかりやすくなると思っております。

    結局、最近人気の出たスポーツと同じで日本語訳が上手くできていない現状があります。サッカーもラグビーも用語の多くは和訳されていません。それと比べて、正岡子規の訳した野球用語は本当に素晴らしい……情報技術分野でも天才的な作家が翻訳してくれれば日本人全体の理解力が飛躍的に伸びると思います。

    私に和訳は無理なので、せめて技術の要点だけでも小説にできないかなぁと思っています。このエピソードにはクラスだけ英語のまま専門用語が登場します。どうしても日本語の表現に変えることができませんでした。限界を感じることもありますが、なんとか挑戦していきたいと思います。

  • 聖弓魔法兵団(1)への応援コメント

    遠隔吸収はポインタの説明の為だったんですね。
    これならポインタのポインタも表現できそうですね。さすがです。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    情報技術に詳しい方からご意見いただけるのは、いつもと違った新鮮な感覚がしてうれしいです。ポインタに関しては物語の外、欄外注釈の範囲です。この補足部分は、世界観をより深く楽しんでいただくため(読者様によっては勉強になると思い)、用意しました。

    魔法士の集まりである「聖弓魔法兵団」は、C言語のポインタをファンタジーで表現することを目的のひとつとして用意したデータの集まりです。おっしゃる通り、ポインタをさらにポインタで管理することも比喩表現できます。

    本作、WIZARDWARE「ソフトウェア魔法VS.影の王」では、ソフトウェアのプログラミングについて、従来ソースコードと専門用語を用いて参考書が教えていたものを、わかりやすいファンタジーの設定と物語で伝えています。かなり苦労しましたが、オブジェクト指向の成り立ちまでを首尾範囲としています。

    無茶な創作ですから、似たことをする人はなかなかいらっしゃらないと思います。一方でネット小説という環境では、作品の面白さだけで勝負しなければなりません。厳しいですが、私にとっては無理難題に挑むことがやりがいにつながります。

    プログラミングを知らなくても、知っていてもそれぞれ別の楽しみ方ができるように工夫してありますので、是非最後までお付き合いいただければ幸いです。

  • 少年老い易く(1)への応援コメント

    ここで電波が登場するとは思いませんでした!
    そう来たかという感じです。
    ファンタジー小説を書いていると無線通信が欲しくなりますが、魔法でどうやって通信するのか説明出来ず悔しいので未登場なんですよね

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    物語内に登場する「魔法弾」を遠隔地へ送信する例えとして、電波を例に挙げました。実際に電波は飛んでいません。主人公のアキムにとって、専門分野でない魔法具内の仕組みであるため、ハードウェア内部ということになります。物語で詳しいメカニズムが明かされることはありません。魔法の伝道師が仕込んだオーバーテクノロジーとお考え下さい。

    本作は「ソフトウェア魔法」がキーワードです。既にある技術をどう使うかという、ソフトウェア部分が主役です。この辺りは起承転結の「承」にあたるので、派手な絵面も登場します。楽しんでいただければ幸いです。

  • 特任魔法研究生(2)への応援コメント

    魔法弾がハードウェア、利用方法がソフトウェアという発想が良いです。
    自分はプログラミングの知識を小説に活かそうとして思いつかなかったので尊敬します

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    実は執筆当初、小説のアイディアを考えたのではなく、情報技術を何らかの形で伝えられないかと悩んでいました。小説を書くのも好きですが、それ以上に自分の中に埋もれたまま消え行く知識を何とか再利用できないか試行錯誤していたのです。本作において情報技術の部分は特長であり、最も読むのに面倒くさい短所でもあるのですが、取り除くという選択肢はありません。

    今後も情報技術のテーマで執筆を……と考えていたのですが、最近は少し頭が柔らかくなり、多方面に挑戦しても良いのではないかと変わってきました。以上の経緯があり、特に褒められるものではなかったりします。それでも温かいお言葉には感謝いたします。ありがとうございます。

  • 聖弓魔法兵団(3)への応援コメント

    悲しいすれ違い、故にまた彼女の決意も強調される。
    いや、どうなるか楽しみです。

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    しばらく会っていなかった親しい人間が思った以上に遠い存在になることが現実にもあります。近くにいたはずの人間が自分より先に成長し、同じく遠い存在になることもあります。

    男女の間では、女性の精神的成長が著しく、男性(←作者が男なので男視点です。)が自分の幼稚さに気づかされることもあります。作者の個人的な経験だけでなく、実際に精神年齢は男の方がいつまで経っても子供というケースが多いようです。一生ゲーマー、一生モデラーは大人びた女性に理解されなくても仕方ありません。

    本作の主人公アキムは一方で大人びた発言をしながら、一方で世間知らずの青二才です。自然に対する細やかな感性を持つ反面、人間に対する興味が薄いため、一人称の文面に出てくる人間描写まで少なくなってしまいました。そんなアキムが幼なじみのティータに根っこから批判されるシーンがこのエピソードです。「さよなら、アキム」と言われるぐらいですから、完全否定です。

    知らない間にとんでもないことが起こっている、と気づいたアキムがどうするのか……主人公の行動に御注目ください。

    今後とも本作をよろしくお願い致します。

  • 特任魔法研究生(5)への応援コメント

    くら先生、はじめまして。
    いやはや、凄いです。リアル感、半端ないっす!
    実際に魔法戦闘の学会や、魔法軍が存在していたら、毎日こんな議論をしているのだろうな……と。
    若い天才と頭の固いお偉方との対決ってまさにこんな感じですよね!
    斬新なアイデアに驚きながらも、自分の功績や伝統を守りたいと勝手にライバル心剥き出しになる、先輩方のちょっと的外れな発言がとても面白かったです!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    魔法研究所は会社組織がモデルですが、たぶん大学などの研究施設も同じ様子だと思います。新しい考え方やアイディアを提示すると、高確率で保守派、権威主義者の反発に遭います。ただ、万国共通というわけではなく、近年の日本に見られる特徴のようです。(根回しについては複雑になるので省略します。)

    対立するのは実力主義と反実力主義だと思います。自分の立場を優先させる人にとって実力主義は恐怖です。権力や人数の力で常に優位性を確保しておけば、後から出てくる実力者に失墜させられる懸念はなくなります。平和な世の中、あるいは自分の所属する組織に十分な蓄えがある環境ならば、問題はありません。

    本作の舞台は、「影の王」と呼ばれる外敵に近い将来、滅ぼされる可能性を持った危機的な状況下です。実力ある人材がそろっていなければ、組織そのものが崩壊します。保守的な人間も重い腰を上げなければなりません。

    ところが上がりません。変わらなければならない人間は変わりません。世の中には都合の良い言葉があって、「他人に変わってほしければ自分が変われ」と度々言われます。(←本作とは関係ありません。)アキムも変わる時が来るのですが、果たして意味があるのかどうかは今後明らかになります。

    編集済
  • 影の王の正体があまりにも意外で、これは驚愕でした。
    石油が別方向へ進化した物という、この発想は凄いですね。それをどうにかすべく打った手が、微生物を使っての、役に立たない資料にあったごく普通の石油に変換するという・・・この辺りの発想も非常に良いです、これは思いつかないですわ。
    あと、影の王が微生物を生命として認識していないという、この辺りは機械的な反応によるものか、それとも影の王が微生物を知らぬが故の反応なのか、あれだけ動き回っていた事を思えば、やっぱり影の王には意識があって、微生物に関する知識が無かったが為の弱点だったのかなあと思う次第です。
    そして最後に登場したジョースタックさん、色々あった連中を全部まとめて連れて来るという、熱い展開で良いですねえ・・・これで決着となるのか、また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    実は石油より先に「微生物」というネタが元にありました。トムクルーズ主演の「宇宙戦争」(原作HGウェルズ)を観て衝撃を受けたからです。(今まで黙っていましたが良い機会なので白状します。)見えないバクテリアが圧倒的軍事力を誇っていた宇宙人の天敵だったという設定、原作通りに宇宙人を死滅させるラストはまさしくミステリー要素満載のラストでした。

    一方で、第3者に助けてもらう形で幕を下ろす展開には不満を抱いていました。監督のスピルバーグはジュラシックパークでも第3者に助けてもらうラストを描いていましたが、私は個人的に主人公の努力が結実して、ハッピーエンドになる作品が好きです。本作は人間が微生物を利用して、巨大な敵に最後の作戦を仕掛けます。

    微生物と巨大な敵を結びつけるうえで誕生したのが、石油の怪物です。ただし、石油は熱と圧力で作られた化石燃料というのが現在の主流とされる考え方です。その中で、国内唯一の油田であった相良油田の研究で石油分解菌が、石油がないときに石油を作り出す実験結果を見つけました。石油の起源としても石油分解菌由来は一説として存在します。日本発ですから、題材とするには最適です。

    こうして、巨大な敵が巨大な年月をかけて持ちえた脅威を小さい人間がより小さな(見えないぐらいの)微生物を用いて対処するというラストが生まれました。見えない微生物は理論によって存在を立証することができます。顕微鏡のない本編の世界観では、「役に立たない」禁書の情報を活用するという形式をとりました。

    また、メタンとメタン菌を本編の記述に織り交ぜています。これはメタンハイドレートを匂わすものです。石油は石炭より少ないとはいえ、CO2を排出する化石燃料です。メタンハイドレートは石油よりさらに温室効果ガスの発生量が少なく以前より新エネルギーとして注目されています。文献を調べた限りでは様々な問題というか障害があるようですが、おそらくカーボンニュートラルへ移行するワンクッションとして、改めて取り沙汰されるのではないかと思います。

    「影の王」とは地面を掘り進めた結果誕生した、人間の欲の権化です。科学的なラストになったのは、物語に登場する人間が持ちえた簡易的な元素を応用しつくして学術にまで発展させた知恵と知識で勝利する、そんな展開が描きたかったからです。本作のメインテーマである実体のないソフトウェア技術に彩りを添える「見える」ラストシーンに是非ご期待ください。

  • 特任魔法研究生(2)への応援コメント

    プログラミング言語を応用した魔法ですか。面白い設定ですね!
    私も大学で少しC言語をかじっていましたので、このエピソードはなるほどと思いながら面白く読むことができました。
    ただこういう分野を元ネタにすると、やっていた私は自然とイメージできるのですが、なかなか一般の方への説明が難しいところかもしれませんよね……。
    配列と変数の考え方については、私も最初に苦労した覚えがあります。
    ^^;

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。素晴らしいレビューも本当にありがとうございました。この場を借りて重ねて御礼申し上げます。

    プログラミングを知っている方からのご意見は多くの意味で参考になります。面白いという御評価は最も嬉しいものです。

    本作の問題である、情報技術を題材にした内容が一般の方へどのように伝わるかという一点についてはかなり試行錯誤しました。むしろ本作自体の目的が物語を通じて情報技術を知ってもらうということなので、伝わらないということは死活問題に関わります。創作の初期段階から3つの点に注意しました。

    ①プログラミングコードや専門用語を使用しない、使う場合も最低限に抑える
    ②比喩表現を用いて具体的なイメージで伝える
    ③現実の技術内容と照らし合わせ、誤解を生まない正確な表現を心がける(物語の展開に合わせて一切譲歩しない)

    変数や配列という言葉も用語というよりは概念というかたちで用いています。魔法士たちが並ぶ姿、またここでは本の並びを使って説明しています。わけのわからぬ言葉が出た後で、それはどういうことなのかを物語の中で魔法士と魔法弾を使って比喩表現するのです。この流れはプログラミングを知らない方に本作の内容がどのように吸い込まれるのかをシミュレーションしたものです。

    ネット小説という媒体を生かし、感想をもらいながら逐次修正してきました。貴重なご意見をまとめながら3年に及びます。
    補足については積極的に興味を持った方へ手引きという形で用意しています。

    プログラミングを知らないが勉強しようと思っている方、興味のない方にもそれぞれ別の形で楽しんでもらえるように工夫しております。今回いただいた意見も取り入れる所存です。

    今の時勢は小学生の段階からプログラミングを学ぶという全く新しい時代に変化しつつあります。その中でプログラミングの概念・イメージを楽しんでもらう本作が一石を投じる存在になることを心から願っている次第です。


    (後述)
    補足である【欄外】の記載位置を動かし、2話後にあった説明をこちらへ移動しました。「配列」という言葉についてはこの1話ですべて解決させました。また、本編の文章に問題箇所がないか読み直し、「配列」に関する記述を中心に改稿しました。読者様を混乱させる内容は軽減されたと思います。このたびは貴重なご意見ありがとうございました。

    編集済
  • 圧倒的だった影の王、炎と水の波状攻撃で遂に追い込まれた感ありますが、続く攻撃が非常に不思議な感じで、これは予想外でした><
    草の種を肥料混じりの土と一緒に投擲、生命力を与えて成長を早めるという、行っている事は解れど、これが影の王打倒の切り札に繋がるのかという、どんな答えが隠されているのか、続きも楽しみに読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    答えはずばり、次回で説明いたします。現時点で火と水を同時に浴びせて弱点を突くことには成功しました。空という玉座から引きずり下ろし、影の王はもはや陥落寸前?です。ただし、止めを刺す方法は未だ判明していません。かつての影の欠片を使った実験では火で燃やしましたが、影の王が圧倒的質量を持つ相手であることに変わりありません。別の方法を用います。

    目まぐるしく状況が変化するクライマックスです。最後までお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

  • 業火で積雲を呼ぶだけでは無くて、確実に降らせる為に地形すら変化させて風向きを変えていたとは。この発想の転換は素晴らしいですね。魔法の強化や効率を上げるだけで無く、地の利を得る為に突貫工事で舞台を整えるという、強くても変化しない影の王と、変化し続ける人間の差という感じで、とても良いです。
    そして影の子の発生を阻んでいたのも、この方法だったのだなあと、過去のコメントで謎に感じていた個所が、今回のエピソードですっきり解消されました!
    これで逆転出来るのか、また読みに来ます!!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    このエピソードで明らかになったのは、火と水を同時にぶつけることへの回答です。魔法士たちが選んだのは影の王に雨を浴びせるというものでした。

    さりげない表現でしたが、魔法歴94年の影の王攻略戦で魔法士が全滅しなかったのはわずかに記録された降雨が影響しています。運命の日が曇天という舞台なのも雨が降る下準備です。

    火を焚く→曇天→雨という、決して珍しくもない展開なのですが、読み手にそれを考えさせないようにちょっとした工夫を凝らしました。まず、火を扱うことについては物語冒頭の戦闘から一貫しています。天候については前回の戦闘までは夕暮れが舞台であったため、運命の日で陽が照っていなくても不自然に感じることはなかったと思います。(不自然でしたらすみません。)

    影の子を登場させない伏線を残しながら、このエピソードを前後する豪雨のために後半の物語全てを集約させました。ひたすら火炎攻撃しているようで、狙いは別にありました。おっしゃる通り、地の利を逆転させるというものです。

    設定を解説する内容だけに少し退屈だったかもしれません。次から始まるその後の展開をお楽しみいただけたら幸いです。

  • 少年老い易く(4)への応援コメント

    大変なことに!

    なんだか裏で政治的な動きがあったように感じました。凄まじい力を開発したアキムは、現実的には口を封じられやすい立場ですね。

    あ、私は主人公の受難シーンのある小説は好きです。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    主人公アキムが地獄のような目に遭うシーンです。肉体的苦痛ではなく、精神的苦痛であるところに現実のパワハラが抱える闇を表現しました。十代ではいじめ問題にあたりますが、本作は大人の社会を舞台にしています。権力や暴力を使った私刑(リンチ)です。

    被害対象となるのはアキムのような実力主義と純粋に向き合うタイプです。加害者は反実力主義とでもいうべきでしょうか、組織内の立場にこだわるタイプです。日本では平成後半から、研究職を中心に権威主義が横行し、若い世代が育たなくなる現象が発生しているようです。

    その中でどう生きていくべきかをこの後、描いています。フィクションかつエンターテイメントなので面白く、深くです。そういった意味で本作は非常に不真面目な作品だと思います。現実のつらさから目を離すことのできる気楽な物語の方がはるかに真面目です。ネット小説としてはニッチかつ不真面目な作品ですが、楽しんでいただければ幸いです。

  • うわあ・・・デスティン・・・ここに来て・・・;;
    取り乱す事無く的確に助言してアキムに全てを託すという、これは悲しい;;;
    これはアキムも再起するしかないところ><
    そしてここで豪雨が降り注ぐという、これはひょっとして、強烈な火炎放射である「十字連弩」を放射し続けていたから積雲が発生したのかも。
    この状況なら影の王が吐き出す黒い塵は防げそうな、どうなるかまた読みに来ます!!><

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    立て続けに形勢が変わるエピソードです。デスティンは最後まで気丈な態度を見せました。アキムはおかげで九死に一生を得ました。そして突然の豪雨。

    この辺りはミステリー形式で記述してあり、今回は結果のみ。次のエピソードから何が起こったのか解説します。戦場の要素、魔法士たちの行動すべてが絡んできます。

    ここではアキムとデスティンの関係に触れさせていただきます。主人公アキムにとってデスティンは好敵手というか天敵と呼べる存在でした。

    聖弓魔法「兵」団だったころ、演習中にアキムが叱咤される場面がありました。その時、「まだ低い太陽がたぎっていた」という一文で始まります。(決戦への道のり3です。)当然、デスティンが怒っているのでその時点では、太陽はデスティンを指していました。今回のエピソードで太陽と呼べる存在がアキムだと伝えられます。ここでようやく「たぎっていた太陽」がアキムだったことが明らかとなります。低かったのは、くすぶっていた立場でした。

    デスティンが黒い装束に身を包んでいた理由は、自分が第3の天体(=宿敵)と同じ立場であることをアキムとティータに見せていたことになります。戦場では眼帯だけ黒ですが、文字通り「けじめ」をつけたのです。

    デスティンというキャラクターはプライドが高く、決して謝りません。清濁併せ呑みながら、他人を攻撃したことも自分の正義だと考えています。そんな頑固な性格だからこそ、影の王に敗北しました。とはいえ引き下がる性格でもなく、アキムに協力する形で影の王へ一泡吹かせようと参戦します。

    ふたりの関係は光(←デスティン)と影(←アキム)、勝者と敗者ですが、アキムは地獄から這い上がり今まさに活躍の時を迎えます。ひとりで本を読んでいた個人主義者でありながら、リューゾやデスティンに助けられ、表舞台に立ちました。アキムの意地に御注目ください。

    編集済
  • とりあえず、ここまで読ませて頂きました。

    まずは読んでいて、きちんとした地の文で読ませる重厚な小説で戦闘部分が少し独特なのかな? って思いました。

    僕はあまりSFは読まないので勉強不足かもしれませんが、戦い方に重きをおいているものはあまり見ないような気がするので、すごく良いと思います(●´ω`●)また読みにきますね♪

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    戦闘にはホラー風味を混ぜています。独特かどうかは作者もよくわかっていません。(すみません。)痛かったり、怖かったりする感情をできるだけ読み手に味わってもらうのはホラーがわかりやすいと思っています。最初の「影の子遭遇戦」は敵もゾンビっぽいです。今後もキャラクターたちには長距離マラソンを走った程度には疲弊してもらうつもりです。

    それから、ジャンルがSFというところですね。本作に登場する単語は皆、よくある中世風ファンタジーです。物語は科学を土台にした理詰めのSFです。小説によっては、単語がSFで物語はファンタジーというものがあると思います。本作はちょうど真逆の存在です。ファンタジーを求める読者様よりSFを求める読者様に受けるだろうと思って、SFジャンルに置いています。

    単語をSFにしなかったのは、物語の中核を成すソフトウェアプログラミングの考え方が実践的なため、複雑になるのを恐れたためです。ロボット1体、機械1台より人間1人の方が想像しやすいという理由です。

    さらにストーリーは最初に出題するミステリー型です。影の王をどう倒すかという問題を提示して、謎を探っていきます。今後も何か問題を提示して、読者様と一緒にどうするか考える内容です。SFミステリーを書こうと思い立ったのが本作の出発点です。

    長くなってしまい申し訳ございませんでした。内容に関してはキャラクターと同じく作者も苦しみぬいたので、その分読者様には楽しんでもらえると思います。つまらない時は素直に言ってくだされば、次回作執筆の時に自身をさらにイジメ抜こうと思います。ドMなので遠慮は無用でございます。

    編集済
  • 影の王の攻撃、これはいかん感じですね・・・一吹きでこの被害、圧倒的過ぎるというか、盾みたいなもので防ぐ事も出来ないし、かといって散兵にして隊列を崩して被害軽減を狙う事も出来ないし、この状態から弱点を分析して反撃しないといかんという。しかし影の王は、普通に二種類の属性を合成して使っている感じで、過去にアキムが無駄骨を折らされた技術なのに、サクサク実現しているのは、何か理由があるのかどうなのか。どうなってしまうのか、また読みに来ます!!><
    そして良いお年を!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。九十九様も良いお年をお迎えください。

    運命の日(中編)です。魔法歴94年の「影の王攻略戦」でも、同じく章をまたいで大ピンチに陥りました。前回は風の魔法で活性化し復活するという内容でした。今回は形状が変化した後、アキムたちは自分等を上回る攻撃方法を浴びせられて極端な被害が生じています。

    圧倒的な格の違いというのが、今回のエピソードで描いた内容です。影の王は巨大さだけでなく、攻撃力も絶望的なほど人間とかけ離れています。

    そしてアキムが抱いた疑問。自分たちが必ず負けるような理不尽な展開に恨み節をつぶやくとともに、奇妙な因果関係を感じ始めます。ここから本作のクライマックスが始まり、謎、決着すべてが目まぐるしく変化する展開の中で明らかとなります。お楽しみいただければ幸いです。

    編集済
  • デスティンもひっそりと砲台役で参加してたんですね! なんだかんだで戦いの場に姿を見せるとは、律儀ですわ。人類存亡の危機だから個人的感情より優先したのかも。
    そして影の王の包囲戦用仕込みが、数年掛けて撒き散らした影の子という、この辺りに狡猾さというか、周到さが伺えますね。なんらかの知能がありそうな感じだけれど、意思疎通出来そうな感じで、動物的な本能なのかなと思う次第。
    今のところ魔法士側が圧倒的に安定した強さを誇ってますが、ここから次第に消耗戦へと突入しそうな、影の王がどの程度の余力を残しているのか、また続きも読みに来ます!><

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    魔法歴94年の決戦と同じく、影の王は手ごまの軍勢を用意し、包囲網の外側から魔法士たちを攻撃してきました。毎日、黄昏の時間に姿を現していたのは、自分の分身をレジスタ国中にばらまくという目的があったのです。

    影の王と影の軍勢によってはさみ撃ちになるところでしたが、聖弓魔法奏団には前後という概念がないためむしろ優位に戦局を進めています。前後の概念がないのは、供給役を移動させずにあらゆる砲台から連結魔法弾を放てるからです。オブジェクト指向を利用した、アキムのアイディアによるものです。

    デスティンは仕組みを実行するのに必要な魔法士を育成しました。また、自身も砲台役として運命の日の決戦に参加しています。律儀で責任感の強いキャラクターです。

    一方で影の王には狡猾というか、何か意思を持っていそうな違和感があると思います。そのあたりの疑問は間もなく確かなものに変わります。戦局も動きます。物語は勝敗のうえでも、謎の解明のうえでもクライマックスを迎えます。

  • 前回の一斉攻撃時よりも遥かに機能的、かつ高火力で攻め立ててなお、影の王が放つ一撃が重すぎるという。
    相手は一個体の巨大な化け物で、人vs人では無いから動揺しなさそうだし、焦る様子も油断する様子も見えないから、これだと現場指揮官のアイデアで突発的に裏をかいて隙を突く様な攻撃もしにくく、総指揮官のアキムが絶えず的確に火力を割り振って、効果的な打撃を与えなきゃならないという、機能的だし王道な攻略法でも、これは精神的に厳しそうですわ><
    あと、デスティンの推挙した精鋭達も頑張っているという、彼の体育会的というか、軍隊的というか、そういう方法でなければ、鍛え上げられない人材というのもいるのだなあと思う次第です。
    また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    このエピソードで聖弓魔法奏団の切り札「十字連弩(クロスボウ)」が発動しました。衝撃の与え方を工夫することで、前魔法兵団の「大砲弓(バリスタ)」に匹敵する破壊力を生み出します。一方で、龍の首の攻撃によって魔法士たちも手痛いダメージを受けてしまいました。押しているようでまだ戦局はわかりません。

    影の王、強みのひとつはおっしゃる通り、ミスをしない化け物だという点です。高度な技術の応酬となるプロスポーツのように、ミスは期待できません。相手の落ち度による幸運が期待できないところに、本作ならではの不安や恐怖があります。ご都合主義の入る余地はありません。

    さらに致命的なダメージが入ったかどうかも判然としません。一方で主人公側は人間なので、叩き潰されれば死んでしまいます。以前、アキムが口にしたように、象VS.蟻の戦いにすらならないのです。魔法弾による攻撃力だけは増したものの、他は普通の人間のままなので、綱渡りのようなギリギリの戦いを強いられます。

    アキムの精神力が問われる中、デスティンの活躍が目につき始めています。軍隊的というたとえはもっともで、平気で同僚を投獄するぐらいですから、厳しい訓練を課すには適切な人材です。この点、アキムは甘すぎるのでダメです。隠し設定ですが、デスティンの育てた精鋭たちの魔法力は50発前後あります。スパルタ式教育で極限まで鍛え上げています。脱落者も出たでしょうが、アキムの目からは見えない部分です。

    理想論+現実論がアキムとデスティンのコンビプレーにつながっています。

    編集済
  • 最弱の魔法(1)への応援コメント

    初めまして、おとらという者です^_^

    私の作品をフォローしてくださり、ありがとうございます^ ^

    とても文章が上手いと思います^ ^

    10月初頭の中秋から~広げられているや、2人が身体を白くいびつな~からの一文など、頭に自然と映像が流れてきます^ ^

    これから、少しずつ読んでみたいと思います^_^

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    御作楽しく読ませていただいております。拙作、WIZARDWARE魔法戦記「ソフトウェア魔法VS.影の王」についてですが、文章に御好評いただき嬉しい限りです。

    1話は本日、修正を加えたばかりです。最初、支離滅裂でも時間をかけて何度も修正すれば必ず良くなるというのが持論です。才能より根気、効率よりしぶとさという作風です。

    おかげで私の作るキャラクターも敵も皆、往生際が悪い特徴を持っています。くどさはありますが、何か読み手の心に残ってくれると信じています。今後ともよろしくお願い致します。

  • 非常に精密にシステマチックに構成された長篠の戦い的な感じで、常に火力が途切れない様、常に一定火力を維持出来る様、きっちりタイミングを区切って、魔力装填の時間を詰めているという、これはいけそうな。
    しかしこのまま無傷で押し切れたなら、火力が途切れたりする心配は無さそうだけれど、何かのはずみで綻びが出ると、火力の途切れるタイミングも出て来て、そこから影の王の反撃が発生しそうな怖さもありますね>< そうならん為の訓練を積んできているとは思うものの、いけるのかどうか、また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    長篠の戦いをシステマチックにした内容に間違いありません。最新の重火器でさえ、結局は鉄や鉛の弾を飛ばすわけですから、種子島銃をシステマチックにしたものだと思います。やっていること=機能は変わっていません。

    本作は戦記物であり戦いがモチーフですが、このエピソードはプログラムそのものです。コンピューターで言えばCPUなど限りあるハードウェアを有効活用し、求められる仕様に対して高速化、効率化、リスク回避を突き詰めたものがソフトウェアであり、プログラムです。アキムたちは影の王を倒すプログラム……とは言いすぎでした。

    聖弓魔法奏団は魔法弾を集める小集団に被害が生じても、魔法弾供給の機能に影響はありません。火力が途切れる心配は無用です。オブジェクト指向で設計したプログラム同様にバグや事故に対しては堅牢です。問題は、たとえ強力な銃火器をもってしても戦車を相手にしたら踏み潰されてしまうことです。力VS.力、最後はそこに行き着いてしまいます。

    蛇足ですが、エピソードがプログラムということは、プログラマーはこういう面倒なことを日々考えていることになります。作者の経験で言えば、プロジェクトの初期はこんな感じでした。本作を楽しく読んでいただけた方は、プログラマー適正◎(パワプロ表記)だと思います。作者は設定から考えたとはいえ、頭痛に悩まされたのでもう厳しい現場は無理かもしれません。(執筆しておいて申し訳ございません。)

    次のエピソードも似た内容です。そのうち大きな変化があります。

  • 特任魔法研究生(1)への応援コメント

    私は、魔力の媒体と魔力の種類と魔法の定義と魔法の限界に関する理解が乏しいので何度も読み返していますが、その分だけ新しい出会いがあるので、実におもしろいと感じました!これからも応援します!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    次のエピソードで本作の魔法に関する説明があります。1話2千~3千文字にするためとはいえ、切るべきでないところでエピソードを分けてしまったかもしれません。

    (1)や(2)といった題名がついているエピソードは元々ひとつで、現在65話完結の本編が投稿時には全16話でした。1話1万字前後は読みづらいという声をいただき分割しました。1話ずつ読み込んでくださる読者様に対してはご迷惑をおかけすることになり、本当に申し訳ございません。

    さしあたって、設定でつっかえるのはここの魔法に関する記述だけのようでして、以降は問題なくお読みいただけると思います。

  • 「影の王」や「影の子」は日食や月食という自然現象が生物的な形へと変わっているものだと推測しましたが、どうでしょうか。これからも応援します!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    感想欄は複数の方がご覧になるため、後に明らかとなる謎の解答についてはコメントを控えさせていただきます。当たっていたら、ネタバレになってしまうからです。ご理解のほどよろしくお願い致します。

    ひとつ言えることがあるとしたら、日食や月食を題材にしていたら、今よりもっと面白い内容になっただろう、という点です。SFの想像力に作者も脱帽する次第です。


  • 編集済

    戦場の中では、技術を持っていても、恐怖に打ち克つ勇気がなければ、それを使うことはできないということが分かりました!これからも応援します!

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    このエピソードで勇気を持って活躍するのはヒロインのティータです。主人公アキムは熱血系というタイプではありません。だからこそ、幼なじみのティータを放っておけないという見守る立場にいます。

    一概に勇気と言っても、目算があって恐怖に打ち克つ心と、一時的な高揚感から行動する蛮勇と、幾つか種類があるように思います。(持論ですみません。)ティータは誠実な性格で表向きは前者のように記述しながら、実際は後者に近いです。その方が可愛らしいという理由です。

    アキムはここぞ、というところで前者の勇気を見せます。ある意味王道の展開です。

  • 最初の場面で、陽が昇っている昼頃に、魔法士が馬に乗って登場し、守るべき農民とその生活の厳しさを伝えるように、荒廃した休耕期の畑を描き、魔法に関する緻密な説明が否応なしにも戦闘への期待を高めて、最後の場面で、陽が沈んでいく黄昏時に、戦闘への緊張が高まるという構成は、実に見事だったので、驚愕しました!これからも応援します!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    作品の重要な伏線にご意見くださり、正直驚いています。休耕期の畑と荒廃した風景を描いていますが、実は影の子が現れる事件と密接な関係があります。

    物語の8割が経過したところで種明かしがあるのですが、おそらく冒頭のシーンまで思い出される方は少ないだろうと思います。あまりに遠大な仕掛けなので当たり前です。

    印象に残るように描写しているのですが、このシーンを示唆した方はいらっしゃらなかったので、思わず喋ってしまいました。細かい仕掛けを用意するのが好きな作者ですが、弱点は限度をわきまえないことです。

    それから情景描写にご好評くださりありがとうございます。今後もポイントとなるシーンでは様々な描写が出てきます。中にはずっと後のセリフ・演出に対して比喩となっている箇所もありますが、完全に没ネタ化しています。ヒントは太陽と月と黒い天体なのですが……すみません、忘れてください。

    ご意見ご感想をいただけることが何より嬉しいです。今後とも拙作をよろしくお願い致します。


  • 編集済

    堂々の「影の王」出現シーン、敵ながら圧倒的な存在感で、非常に緊迫感の伝わる格好良いシーンですね。そして物見やぐらの上から自陣を確認し、指揮を執るアキム、これだといざという時に逃げ出せない危険もあるんですが、それ以上にこれまで積み上げた策が功を奏するという自信の表れなのだろうなあと思う次第。

    影の子が出現する筈だった96年、アキムはどうやって弱点を突いたのか・・・ひょっとして見落としかなと、ざっと振り返るも攻略法が解らず>< 水属性は弱点だけど、火を併用せずそのまま使うのは危険だという事が解った辺りまでだと思っていたのですが、もしくは影の子攻略法がそのまま、影の王攻略につながる感じなのかもと思いつつ、また読みに来ます><

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    いよいよ最終決戦、「運命の日」が始まります。今まで積み上げた戦力が影の王と激突します。

    さて、魔法歴96年の影の子対策についての話題ですが……描写不足で失礼致しました。後から語られるという形式なのですが、唐突に時間が飛んだので読者様に伝わらなかったと反省しています。

    直前のエピソードに上記(後で振り返る)の旨を加筆しました。作者は後で明らかになるから良いだろうと考えていても、それは展開を知っているからです。読者様の視点では、物語の一部を飛ばしたようにしか見えません。

    作者の弱点は、物事を相手の立場で考える客観性です。小説を書くのに最も重要なことだと思います。克服するため努力を重ねているのですが、未だにミスが散見されます。

    このたびのようにご意見やご指摘をいただけると、改めて自分の小説を見直すことができます。修正する機会を得られて感謝いたします。数頁振り返るというお手数をおかけしたことにお詫び申し上げると共に、的確なご意見に御礼申し上げる次第です。今後ともよろしくお願い致します。

  • 最弱の魔法(4)への応援コメント

    設定がしっかりとされており、序盤ではありますがこれからどういう形で向き合って物語が進むのか気になります₍₍ ◟(∗ˊ꒵ˋ∗)◞ ₎₎

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    設定は細かく、これぞ作家の個性と自負しているのですが、盛り込み過ぎを反省しています。
    情報過多になっていたため、プロットを修正してばらつきを持たせ、できる限り読者様に負担がかからないよう工夫しました。
    それでも好き嫌いが分かれる内容であることに変わりありません。途中まで読み進めていただければ、最低でも頭の体操にはなるかと思います。(とんちクイズと一緒です。)
    電化製品の分厚い説明書に飛び込むつもりで触れていただければ幸いです。


  • 編集済

    最弱の魔法(4)への応援コメント

    アキムが魔法と向き合いながら生きていると分かりました。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    このエピソードまでの冒頭部分は設定が多く、読みづらい場所もあったかと思います。(本当に申し訳ございません。)魔法の設定についてもオリジナル要素を追求するあまり、複雑かつ地味です。

    次からようやく戦闘シーンが始まります。本作の特徴は戦闘シーンの描写ですので、何かを楽しんでいただければ幸いです。蛇足になりますが、今後も戦闘準備→戦闘→結果→戦闘準備→戦闘の繰り返しです。その点はすごく戦記物を描いていると思います。

    そのサイクルの中にミステリー要素が含まれているのですが……読み進めていただければ光栄です。

  • 最弱の魔法(3)への応援コメント

    主人公のアキムは冷静さを、ヒロインのティータは可愛らしさを、名脇役のレッドベースは寛容さを、好敵手のデスティンは気高さを武器にしているようで頼もしいと感じました。異邦人が「影の王」を撃退せずに転送したのは、意図的なものだったのか否かが気になります。魔法士たちが戦いに向けて緊張感を高めていることが分かりました。これからも応援します。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    登場するキャラクターの血液型はアキム、ティータ、レッドベース、デスティンそれぞれ、A型、O型、AB型、B型としています。レッドベースのみ独自の解釈でO型に個性を持たせてAB型にしています。単純にAB型の知り合いが持つ雰囲気を参考にしたものです。

    冷静、寛容、寛容(個性的)、気高さ(=正義感)という4名です。寛容な女の子は可愛らしいタイプだと思います。設定はしましたが、今後、物語が展開していくうえで血液型は一切関係ありません。第一印象みたいなものです。

    それから影の王を100年後に転送した異邦人についてですが……かなり核心を突いています。序盤のこの辺りで提示された謎は長い過程を経て解答に至ります。本作のミステリー部分における骨子です。

  • 新・聖弓魔法奏団(5)への応援コメント

    名門故に忌避される様な研究を行えないレッドベース先輩にすれば、何も恐れずに取り組める身分違いのアキムが、羨ましくもあったんですねえ;辛くも悲しい話ですが、既に亡くなっているだけにもうなんとも;
    そしてデスティン、謝罪する事無く、和解に相当する実益を提供する事で手打ちとするという、なんというか、ここまで来るとしっかり筋が通っている感じがしますわ。
    頭を下げられたところで失った物は戻らないし、ならば謝罪よりも明確なメリットの提案の方が良いという、それを受け入れたアキムも良い男だなあと思う次第です。
    そして影の子を出現させないアキムの作戦、どんな形なのかまた読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    デスティンは、自分=正義の男です。臆面もなく姿を現しましたが、判断が間違っているかもしれないなどと考えたことはないでしょう。

    思いついたら即、行動という性格は長所と短所両方を備えています。(物語で描いた通りです。)ひたすら考え続けるアキムとは正反対です。

    2人の関係は陽キャVS.陰キャなのかもしれません。差別意識のなくなった陽キャと、嫉妬を克服した陰キャが手を組むわけですから、以前ティータが言っていたように影の王とも渡り合えるわけです。

    現実にもそんな構図があるといいなぁと思います。(作者はたぶん陰キャです。陰……影の王とか言い出す人間ですし。)

  • 最弱の魔法(2)への応援コメント

    もはや驚異の文章力です。こんなにも緻密に考えられた骨太な世界観の中で論理と情動に訴え掛ける物語に出会えて良かったと感じました。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    文章に関してご評価いただき本当に嬉しいです。自己評価ですが、文章は勢いだけはあると思っています。技巧に関しては、くどい、の一言でなかなか直りません。言葉を多用して情報を詰め込もうとしているのが、自分でもわかってしまいます。好評価をいただくたびに奮起し、読み易くしようとくどい部分をガッツリ削り、改稿しています。最近、効果が出たように思います。

    わかりにくい場所等あれば、ご指摘いただけると助かります。時間差はあっても、ほぼ100%ご意見を取り入れるようにしています。今後ともよろしくお願い致します。

  • 最弱の魔法(1)への応援コメント

    「ソフトウェア魔法」や「影の王」はいつどこで誰がどのように造ったのか?世界は何を隠しているのか?それらの答えが知りたくなりました。これからも応援します。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    物語に登場する各要素を誰がどのように作ったのか……そこに本作の醍醐味があります。世界に隠された謎もまさしくテーマです。見透かされてしまったかもしれませんが、決して読者様が飽きることのないように展開に起伏をつけています。ラスト以外にも二転、三転するストーリーです。是非、最後までお読みいただければ光栄です。

  • 新・聖弓魔法奏団(4)への応援コメント

    デスティン、よくもまあノコノコ帰って来たという感じですが、しかしレッドベース先輩が裏切っていたとは・・・;;; いやいやエキストが扇動した可能性もあるし、つかこのデスティンはよく帰って来れたなあと。
    しかし投獄された事は取り敢えず良しとするアキム、そこを感情に任せて怒らず理性で抑えるのは凄いですわ。
    それにしてもレッドベース先輩が裏切っていたとはなかなか信じ難い気が。
    どういう事だったのか、また読みに来ます!><

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    レッドベースは元々商売敵だったセグの仕事を奪っていながら、アキムへ個人的に紹介し、変わった容姿の者と密会しているという投獄の原因を作った人間です。表立って行動していませんが、投獄を回避させることもしませんでした。

    また影の王攻略戦において、大局を見据えた行動とはいえ、味方を火の魔法弾で撃ち抜くという非人道的な行為におよぶ一面も持っています。

    最初から悪い人間ではありませんでしたが、エキスト派閥の腐敗にあてられて転げ落ちた被害者でもあります。

    現在、全面的に改稿しており、レッドベースの描写に多少違和感が生じるようにしています。

    余談ですが、外伝「×アキムの○魔法士たちの木造船」では後半部にレッドベースの内面を描き、本編では語られなかった部分を補完しています。本編に追加する形で掲載しています。

    現実でも、仲が良かったと思っている人間に恨まれているということは稀にあります。人間関係は何とも難しい……。嫌なことは早く忘れるに限ると思っております。

  • 新・聖弓魔法奏団(3)への応援コメント

    魔法士全員が同じ属性を放つには、魔法士全員の質と練度が高く無ければならないけれど、この方法ならエネルギー供給を担う魔法士が低練度かつ低品質でも、エネルギー供給を担うという任務は確実にこなせるという、理に適っている感じです。時間と人員の少なさを考えたら、多少危険でもこの方法がベストかも、砲台役と属性負荷役をしっかり訓練しなきゃいけないという難しさはあるものの、少しの動揺で総崩れしそうな過去の布陣よりは安定してそうな。しかし腕を焼いて失敗の様子を再現するという、学ぶ方としては真剣度も上がるし、これを見て怖気づかない人員も選別できそうだけど、どれくらいの人員がついて来れるのか、今後どうなるのかまた読みにきます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    今回のエピソードに登場した、無属性の魔法弾に後から属性付加させる方法は、かつてアキムが魔法属性を合成しようとして失敗した副産物です。懐かしい失敗例を利用して、新たな武器を作り上げるところにアキム個人の柔軟性が表れています。

    また、自分の手を焼いてまで実験を見せる部分には彼の狂気が見えます。もう、肉体的痛みなど痛みではないといった異常性は、周囲への波及効果を狙ったものではなく、素で狂っています。もちろん集中力にかげりはありませんし、感性がずれたわけではないのですが、求道者というより復讐者に近い状態です。面倒な主人公ですが、読者様には是非ついてきていただきたいと願っております。

    さて、魔法士の連携もアクロバティックで複雑なものに昇華しました。来たるべきところまで来たというか、これ以上は設定の面でも存在意義の面でも意味がありません。影の王と戦う手札が出揃った状態です。いよいよ決戦……の前に解決すべき問題が残っていたというのが次のエピソードです。

  • 新・聖弓魔法奏団(2)への応援コメント

    エネルギータンク役となる小集団は入れ替え可能で、小集団のリーダーは近い場所にいる中継役へエネルギーを送る事に専心、中継役は砲台の状況を考慮しつつ一定の火力が出せる様に調節という、イメージとしてだいたい理解出来ました><
    これなら戦闘時に人的被害が出て、隊の規模が縮小する事になっても、ある程度までなら中継役が魔法力振り分けを調整する事で、砲台役は一定の火力を放ち続ける事が出来るという、継戦能力が向上した形なのかなあと思う次第です。なにより少ない人数で大火力が出せる無駄の無さが優れているのかなと。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。複雑ながら作者のイメージ通りに内容が伝わり、何とも嬉しいです。

    前聖弓魔法兵団の問題点が影の王攻略戦(94年)で明らかとなったように、聖弓魔法奏団の長所は魔法暦100年の決戦にて存分に披露されます。

    その折、今回のエピソードが頭にあると2倍楽しめるかと思います。(当作比)

    今や魔法士の集団は一個の生命体……もとい一つのプログラムになろうとしています。魔法士たちはプログラムで扱われるデータのように今後、自在に活躍します。

    オブジェクト指向で設計されたプログラムということになるのでしょうか。作品内でも出てきましたが、特徴は「機能」が主役だということです。あらかじめ機能を用意したうえで、データとなる供給役魔法士たちが加わって完成します。

    プログラミング言語では、機能が存在したうえで、データが加わり形を成すことを「インスタンス」を作るなどと言います。柔軟性・拡張性のあるプログラミング手法であることから、バグの発生を大きく抑える効果があります。
    (蛇足で失礼いたしました。)

    編集済
  • 新・聖弓魔法奏団(1)への応援コメント

    聖弓魔法奏団と名前を改めた辺りに、勝利した先の社会を見ている感があって良いですね。そして皆の制服を統一して隊員たちに差を設けないという辺りも、多くの死者が出た戦地より帰って来たアキムらしい着眼点だなと思う次第です。細かい所であっても、これは着いて行く者にすれば嬉しい配慮だろうなと。
    その上で、アキムが新たに考案したという画期的な陣形や技術の真価がどんな物か、やはり演習シーンを読んでみないと解らないので、これは続きが楽しみですわ。
    あと、とうとう集団を率いる事になったアキムが、デスティンに感心するという下り、アキムの成長と見る目の確かさが感じられるのと同時に、デスティンももう少し何かが違えば、もっと良い方向に物事が流れたのだろうなと思えて、寂しくもある次第でした。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    柔軟性を持たせた魔法士の集団「聖弓魔法奏団」の出発です。過去の聖弓魔法兵団との違いを比較すると、敗北の経験を生かした工夫が随所に見られます。現実のプログラミング概念「オブジェクト指向」を集団戦法に応用したものです。

    次のエピソードで本格的な説明が始まりますが、わかりにくい点、イメージしづらい点などありましたら遠慮なくご意見(ご質問)いただきたく存じます。

    数字を使わずに数学を説明するようなもので、プログラミング言語を使わずオブジェクト指向を解説するという無茶な試みから執筆をスタートしています。

    ソフトウェアやプログラミングの概念を小説で伝えるという本作の中心テーマでもあります。プログラミングコードを交えた実践編はありませんので、利点がなんとなく頭に浮かべば作者として幸せです。

    (聖弓魔法奏団が自由と平等を重んじた民主主義的な集団だという点もオブジェクト指向と少なからず関係しています。微妙なニュアンスの違いもあり、プログラマーによっては見解が異なるかもしれませんので、補足程度にいたします。)

  • 仇敵の弱点(4)への応援コメント

    影の王の欠片、水に浸すと水と接している部分を外殻の様に変化させて、水を防いでいる……と、アキムは判断した感じなのかなと。つまり水は有効だけれど、外側を硬質化されてしまうと、内部が生きた状態になると。こうなると、風の魔法も本来は効果があったけれど、何らかの方法で影の王に克服されてしまったのかも。
    この実験結果を以てアキムは何か糸口を発見した感じですが、僕は後ろで見ている魔法士達と同じく、これは勝てるのだろうかと心配になって来ている次第><
    しかし水が効果的だろうという目星をつけていたとしても、粘土状の欠片を素手で掴み出すというのは、かなり勇気が要りそうな、しかし試さなきゃ分からない事だし、影の王の実験、怖いものですわ。。。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    影の欠片の実験は肩透かし……どころか、2度目のやぶへびでした。鉱石のような表面、堅い外殻が弱点の水の浸入を防いでしまうという設定です。

    作者自身も先日、このエピソードを読み直しましたが、1人称視点にも関わらず読者の置いて行き方がひどい。主人公が暴走しています。

    あえて主人公だけ気づいたが読み手にはわからない、という展開にしたのは謎がわかったときのカタルシスを生み出すためです。クライマックスへの伏線というか、目立つ仕掛けです。

    音楽でいえば、サビの前に音が聞こえなくなるほど小さくなるような演出でしょうか。音量設定を上げたら上げたで、その後にサビが始まり耳が痛くなるやつです。詳しくはありませんが、不快→快感のカタルシスの演出だと思っています。

    とはいえ、1人称で主人公と読者様のリンクが切れるというのはいけません。今は忘れていただき、最終章で「火と水を同時に扱う」ことが何か、楽しんでもらいたいと思います。(「毒」表現です。本当に読者様には御迷惑おかけします。)



    <追記>
    内容がわかりやすくなるように、加筆・修正いたしました。1人称視点の小説としてアキムの心情から読者様が離れてしまう問題を解決するためです。影の欠片の表面が鉱石のようになること、その対抗手段については手の込んだトリックではありません。単に謎めいているだけなのですが、ここでスルーしても後から「そういうことだったのか」と思えるような表現にしてあります。

    今まで拙作のこのエピソードで混乱された方にお詫び申し上げるとともに、修正のきっかけをつくってくださった九十九様にはこの場にて感謝申し上げます。(本当にありがとうございました。今後とも違和感などあれば何でもお願いします。)

    編集済
  • 仇敵の弱点(3)への応援コメント

    実験の成果はあったものの、アキムの予想範囲内という感じで、目覚ましいモノは無かったという、なかなか上手くはいかん感じですね。
    しかしジョースタックさん、予算増額の為に公開実験を企画するという、この営業センスというかプレゼン力の高さ、職人気質なアキムに足りない部分を担ってる感じで、方向性は違えど実はエキストと似ていたのかも。
    エキストにもう少し柔軟性があれば、ジョースタックさんとタッグで、バンバン資金を稼げそうだったのになあと。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    影の王の欠片を調査するというエピソードですが、おっしゃるとおり現状を打破できるような収穫がないという結末です。ある意味、肩透かしです。それとは別に公開実験という企画には意味がありました。この辺り、ジョースタックの辣腕が光ります。魔法研究所長というポジションはある意味、経営者であるため、ジョースタックもエキスト同様、金策の腕前に長けています。

    とはいえ、不器用なアキムもジョースタックから学ぼうとする姿勢はあります。いずれアキムが魔法研究所長を引き継ぐときがくるのかも……。それも全ては影の王との決戦後のことです。魔法暦100年10月10日「運命の日」は確実に迫っています。

    編集済
  • 仇敵の弱点(2)への応援コメント

    影の子の一部を採取成功という、手に汗握るミッションでした! この場にいたら、かなり恐ろしいだろうなあと思った次第>< 水を降り掛けると吸収しようという反応は、機械的な物なのか、意図的な物なのか、直後、体積を増やしたりと色々と気になる感じです。そしてがっつり欠片を採取という、これは持ち帰った先で、また影の子として活動したりするのだろうかと、不安もある訳ですが。何もかも未知の状態でも、実験しなきゃ分からない事もあるわけで、ここから影の王打倒の手立てが見つかるのかどうか、また読みに来ます!!><

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    宵闇の中を少人数で恐ろしい敵と向き合う……というホラーテイストの強いエピソードです。戦闘シーンではやかましいことが多い中、静寂が怖さを引き立てるようにしました。

    Ver4.1~Ver4.3と表記された4章は、魔法研究所を舞台にした描写が中心です。読み手が飽きてしまうだろうと考え、今回のエピソードを野外のアクションシーンとして挟みました。

    同じように序章の1章ではセグの家を登場させるなど工夫しましたが、そちらは少し間延びした印象があります。読者様からの感想では2章以降は一気に読めたとお聞きしているので、この4章はリズムが整っているだろうと思います。今後もお楽しみいただければ幸いです。

  • 仇敵の弱点(1)への応援コメント

    カウルを同行させる事で、アキム自身も失う事の出来ない無二の存在である事を理解させるという、ジョースタック先生、非常に深いですね。カウルも優秀なので役に立ちそうな感じだし。
    しかしこれは、仮説に基づく危険な実験だと思う次第で、これで水が弱点でなければえらい事になりそうな。しかし実験しなきゃ確かな事は解らないし、ここが勝負所ですね。また続きも読みに来ます!

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    アキムが主任魔法研究士になってから、理想的なリーダーというものを前任者と比較しながら問題にしています。アキムは理想主義者(ロマンチスト)です。自己犠牲の精神を好み、感情論で語るところがあります。真面目で自己犠牲的なヒロインだったティータに惚れこみ、放っておけないところなどは物語の冒頭から一貫しています。

    他方でジョースタックは現実主義者(リアリスト)です。利己的にならず、常に問題を客観的に眺め、俯瞰することができます。暴走気味なアキムをいさめるのにぴったりな上司です。

    ハングリーで求道的な現場責任者に、バランス感覚に優れた総責任者。アキムとジョースタックはベストタッグとも言える関係でしょう。利益で繋がっていたエキストとデスティンの組み合わせが酷かったせいもありますが、影の王に戦いを挑むのにこれ以上の人材はいません。

    初登場のカウルは文中にもあるようにアキムと似た自由奔放なタイプです。ジョースタックの狙いのひとつはアキムに客観性を持たせるべく、自分の姿を鏡に映せる環境を用意しました。そして弟子を持たせることで、決して自己犠牲などせずに自重させ、本当の意味で魔法士たちを牽引するのにふさわしいリーダーへの成長を促そうとしているのです。

    名選手の陰に名将あり、といったニュアンスです。

    編集済
  • 主任魔法研究士(3)への応援コメント

    やはりというべきか、アキムに対する嫌がらせは、エキストの仕掛けだったんですねえ; 対してジョースタックさんの返答と、ジョースタックさんに倣い自らの矜持を示したアキム、こうなるとエキストも哀れな感じがしますが。しかし未だアキムに対して、エキストと同じ様な感情を抱く者がいるなら、色々と面倒かも。その辺りはジョースタックさんが適切に対応してくれたりするんでしょうか。
    研究者としてのアキムに必要なのは、たぶん折衝を引き受ける人材というか、腕の良い営業の人なのかも知れないと思う次第・・・研究者なので営業はいらんのかもですが。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    主人公アキムが魔法研究所のリーダーに就任し、仕事が軌道に乗ったところで、無理矢理足を引っ張られそうになるというエピソードです。

    エキストの言い分は完全な逆恨みです。人間を好き嫌いで判断した最悪のパターンといったところでしょうか。

    このエキストというキャラクターは権威主義のグループの中で唯一、苗字が「コア」ではありません。首都生まれではなく、アキムと同じように地方から上京した人物です。

    ここから物語の裏設定ですが、エキストも魔法士になったばかりの頃は苦労しています。デスティンやレッドベースなど首都生まれの人間を近くに置いたのは、地方出身者が権力を得るため必然的な行動でした。

    一方で、田舎出身でありながら実力で這い上がろうとするアキムはエキストにとって嫌悪の象徴です。自分にできなかったことを決して受け入れられないという性分は誰もが持っていると思います。

    アキムの仇役には悪党ばかり揃っているように見えて、実は誰もが普通の人間だったというのが本作の奥底に流れる人間観です。(←作者はつまらない怠け者で情緒不安定なので、理想で書いています。)

    編集済
  • 主任魔法研究士(2)への応援コメント

    体勢を一新され意見交換が活発になったみたいで、これならアキム以外にも独創的な研究を行う新人が現れそうな感じですね。実際、アキムの懲罰を受ける姿を見て、口を閉ざした研究者もいそうだし、もともと学問の徒が多いわけで、それなりの成果も出そうな気がする次第、ただ戦死者の中に優秀な人材も多そうな気もするので、一朝一夕にはいかんのかもですが。
    ティータはやはり離脱するんですね;仕方ないとしか言いようが無いですが;代わりにセグが復帰するという、これでレッドベース先輩の穴埋めが出来るのかも。
    ジョースタックさん、とても元気そうで、一時引退していたのは年齢的な理由ではなく、何かあったのかと思えてならんという、とはいえもうデスティンもエキストもいないし、今後は継続的にアキムのバックアップを行ってくれそうな気がします。
    また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    影の王に敗れる前とはまるで違う体制の下、魔法研究所が動き出しました。アキムの方針は情報公開とボトムアップが主流です。以前がトップダウン(加えて秘密主義)でしたから、日本が21世紀から取り入れようとしている西洋流グローバルスタンダードへの転換を物語内で表現したつもりです。

    また一方で、パーソナルコンピューターの基本理念は、集中型ではないリスクの負荷分散にあります。現場の端末機器にシステムの一部を置く考え方は、ボトムアップの他、政治形態でいうところの民主主義といった1個人を重視する思想にも繋がっています。近代的なものは総じて似通っているのでしょう。

    意図せず小難しい話になってしまいましたが、風通しの良い理想的な職場が今後、影の王打倒を模索する最前線になります。人間の能力を最大限に生かす、徹底した実力主義の大本営です。作者自身も、こんな職場で働きたいなぁと妄想にふけることがあります。(結局、妄想小説なんだと思います。)

    魔法士たちと影の王との戦いを最後まで見届けていただければ幸いです。

    編集済
  • 主任魔法研究士(1)への応援コメント

    デスティン辞表出して辞めたんかい!!!>< とはいえ、うーん・・・確かに四百人からの部下を死なせたとあっては、ここにいられないかもですが。ティータも耐え切れず辞めているし。惨憺たる状況からの再起を任されたプロジェクトリーダーのアキム、部下も精神的にボロボロだろうし、かなり厳しそうな。しかしジョースタック所長が色々とバックアップしてくれそうな点は大きそうですが。本当に再起できるのかどうか、また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    魔法研究所再出発のエピソードです。壊滅寸前の状態から立て直し、影の王を打倒するという無理難題。多くの魔法士が逃げ出しました。

    主任魔法研究士というリーダーの役がアキムに回ってきたのは貧乏クジだからです。

    皮肉なのは、仕込みの演説で支持を獲得してきたエキスト体制への魔法士たちの不満が、アキム就任に向けられてしまったことです。茶番と罵られる始末……。とはいえ、過去にエキストの演説で悪態をついていたら、手ひどく痛めつけられたかもしれないので無理からぬことです。

    アキムが今後、どうやって周囲の信頼を勝ち取っていくかが見どころのひとつです。

  • 新・聖弓魔法奏団(2)への応援コメント

    準備が整ってきてワクワクしてきました。
    オブジェクト指向のくだりはJavaのPGだった頃の事を思い出させました。
    これまでもそうでしたけれど、新概念の導入や進化が反撃への糸口になる、という展開ってイイですね!
    ラストが楽しみです。残り大切に読みます。

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    作者も気づいていないことを読者様がご指摘くださることがあります。この度は、新概念の導入が反撃の糸口となる展開が良い、というご意見を聞いたときに作者自身はっとされられました。

    本作、WIZARDWARE魔法戦記「ソフトウェア魔法VS.影の王」は難敵を打倒する手段としてソフトウェアの技術を用いています。作者がジャンルをSFにこだわっているのもその辺りですが、イマイチ自信を持てない時もあります。

    本題に入りますと、物語の種類は設定ではなく展開に依存するのではないか、ということです。

    小説という媒体を問わず、「物語」というものは必ず途中に難題が生じ、主人公が解決します。根性で解決すれば、熱血モノ、スポ根モノですし、世界に通ずる大スケールの設定が解決すれば、ファンタジーです。

    一方で作者が怠けて自分に都合の良いような解決方法を作ってしまうと、ご都合主義と言われてしまいます。

    物語のジャンルとは、設定云々ではなく、どうやって物語を進めるかにあるのだと気づきました。

    本作を読み返すと、必ずしもソフトウェア技術が問題をあまねく解決しているわけではありません。その点、まだ作風にブレがあるのかもしれません。一方で物語の展開は空想科学そのものです。

    悩みの種は尽きませんが、今後の執筆活動にも通ずる大きなヒントを頂きました。改めて感謝申し上げます。

    編集済
  • 勝敗の行方(3)への応援コメント

    ティータ、やっぱり心身共にボロボロな状態で……;; 普通に考えてあれだけの被害が発生した戦場から生還したとしても、精神的にきつそうだし、ティータが弱り切ってしまうのも仕方ない気がする次第; 
    しかしアキムは学者肌だけど非常に骨太な、漢っぽい雰囲気ですね。自分を救う為に頑張った不器用なリューゾの死を無駄にしない為、色々と内面に変化が生じたのかもですが、みんなが思う通り、これは非常に精悍な雰囲気ですわ。六年という時間でボロボロの軍を再建できるのか、また続きも読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    主人公アキムが頼りがいのある人間へと成長しました。十代の頃は好奇心の趣くままに行動し、二十歳を過ぎて挫折を味わってからは幼なじみのティータのために行動してきた彼ですが、今は周りのあらゆる人間のために己の立ち位置を模索しようとしています。

    魔法研究所が壊滅寸前となり、ティータも心が折れてしまいましたが、凄絶な後輩の生き様がアキムを突き動かしています。

    ここからアキムの巻き返しが始まります。本編はこの辺りで10万文字を超え、物語も戦いという山を越えて新たなスタートを迎えます。

    一息つけるところでもありますが、無敵の影の王を打倒するためアキムの知恵、策謀が怒涛の如く炸裂します。もう少しお付き合いいただくと共に、驚天動地の展開を楽しんでくださることを切に願っております。

  • 勝敗の行方(2)への応援コメント

    ティータが生きているのは朗報ですが、重傷というのは怖いですね・・・。そしてデスティンも重傷という事ですが・・・なにひとり家に帰ってんねん!という感じなんですが、重傷という事で、うーん、良いんでしょうかこれは。そしてエキスト・・・なに心に傷負ってんねん!!!という感じなんですが。これはなんだかアキムに害意を抱いていたのは、エキストが怪しいと思わざるを得ない感じですが、真相はどうなのか。
    個人的にはレッドベース先輩の戦死がつらいですね・・・;なんだかんだでアキムの話を参考にしたりと、柔軟な姿勢を見せていたのに、またアキムの理解者が減ってしまったという感じです;

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    物語を楽しんでくださり嬉しいです。魔法士たちが影の王攻略戦に大敗を喫してしまったことで、主人公アキムの身近な人間が負傷し、現場から減っていきます。

    なぜか責任者が率先して姿をくらますところが、現実社会を皮肉っています。

    今回のエピソードでは、木製の掲示板に張られた大きな紙に、死傷者一覧が掲載されるところが肝となっています。

    日常、人間の命を勘定することはありません。1人と3人とどちらの命が重いかと論ずることもありません。ところが、大きな危機に見舞われたとき、人間は数字で表現されることになります。

    物語では1枚の紙がとてつもなく恐ろしいものに変化(へんげ)します。

    情報の伝え方ひとつに多くの問題や改善点があるのかもしれません。逆に考えれば可能性が残されているのかもしれません。

    時折、悩んでは暴走気味になる作者です。

  • 勝敗の行方(1)への応援コメント

    リューゾは最後まで愚直にアキムを救おうとしていたという・・・これはつらい;;
    その上でこれはアキムに敵意を持つ者がおり、ただ、直接的な殺害を目論むという感じの仕掛けとも思えず、リューゾを間接的に利用し、アキムに手酷い嫌がらせを行おうとしたという事なのかも。
    この切迫した状況でこんな事を行う者は誰なのかと思いつつ、人間とはそういう部分もある訳で、非常に悲しい状況という;

    そして数少ない生存者という事は、ティータやデスティンがどうなってしまったのか、レッドベース先輩もどうなったのか、この辺りも非常に怖い所です。
    これは軍を再建するのも厳しい状況の様に思える次第;

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    現実社会の闇を取り入れた、敗退シーンです。
    人間同士で仲違いした挙げ句、人類の宿敵に全滅寸前まで追いやられました。

    アキムは生き延びましたが、リューゾは命を失いました。真面目に生きている人間が利用され、悲惨な目に遭うのは本当にいたたまれません。

    ここで後輩の生き様を目の当たりにしたアキムの心境には変化が現れます。この先のエピソードで少しずつ行動にも現れます。

    生き残った者、命を落とした者……。様々な結末を迎える中、生存した魔法士たちは新たな岐路に立たされることになります。

    編集済
  • 生き残っていた部隊も恐慌状態に陥りつつある状況、ティータが生き残っているのか以上に、アキムの状態がこれは、影の子に取り込まれてしまったという事なんでしょうか。となると部隊は壊滅してしまい、町へと影の子が雪崩れ込んでいるという様な。しかしリューゾは何をやっているのか、何か密命でも受けているのかとも思ったんですが、そんな状況じゃ無さそうだし、果たして生き残る事が出来るのかどうか、また読みに来ます!><

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    聖弓魔法兵団が影の王に敗北し、アキムもついに戦闘の最中、意識が途絶えてしまいました。その後の悪夢のような記憶……。今回のエピソードでは断末魔のような最期、バッドエンドを描いています。

    一方で後輩のリューゾはおっしゃる通り、理解に苦しむ行動をとっています。彼が役割を果たしていれば、アキムの運命もまた変わっていたかもしれません。

    ……以上、思わせぶりな言い方ですが、戦闘の結末や疑念の真相については次からのエピソードで明らかになります。

    本作中盤の山場ですので、是非お楽しみください。

  • 最弱の魔法(2)への応援コメント

    私の小説を怒涛のように読みに来てくださり、本当にありがとうございます。
    どのような作品を書かれる方なのかと読みに来た次第です。

    この出だしからソフトウエアを学べるようになるなんて言われないと想像もつきませんでした。興味深いですね。
    少しずつになってしまうとは思いますが、これから読まさせていただきたいと思います。

    宜しくお願い申し上げます。

    まずはお礼まで。




    作者からの返信

    御丁寧にありがとうございます。

    休日は少し読書家な作者です。ミステリー小説などは一気読みすることもあります。(いたって普通ですね。お恥ずかしい限りです。)

    本作、WIZARDWARE魔法戦記「ソフトウェア魔法VS.影の王」は、ミステリーと同じ「タテ」を重視した作品です。

    故に時間を置くと過去の伏線がわからなくなるかもしれません。もし、途中で混乱するようなことがありましたら、感想欄でお訊ねください。時折暴走気味ですが、わかりやすく解説する所存です。

    エンターテイメント小説ですので、楽しんでいただければ幸いです。

  • おおお・・・地獄の様な惨劇に発展してしまってますね;;
    これは影の王に大打撃を与えるべく、魔法士の陣形や装備を、大艦巨砲主義な方向へ特化させ過ぎた事が原因でしょうか; ゲリラ戦を仕掛けて来る散兵の様な影の子に、対応しにくいというか、それ以前に風魔法が有効だと新聞記事を書いた記者はつるし上げられるべき大誤報なんじゃないかと思う次第です。
    アキムの機転で第十六部隊は持ちこたえられそうですが、レッドベース先輩・・・これは仕方ないとはいえ、強烈な手段で部隊を維持しましたね・・・司令官であるディスティンの声も無く、ティータの無事も解らず、撤退するにしても号令を出せる者がいないという、これは厳し過ぎる状況ですわ・・・

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    魔法士たちの陣形が大鑑巨砲主義で、それ故に窮地に陥ったというご意見は当たっていらっしゃいます。聖弓魔法兵団は数百名の魔法士集団ですが、一隻の巨大戦艦みたいなものです。中央に主砲とも言うべき、大砲弓(バリスタ)が配置されています。

    直角Vの字型に広げた両翼の中央に大砲弓(バリスタ)があることから、陣形全体がひとつの弓矢というイメージです。弓矢型の戦艦とも言えます。

    敵の親玉である影の王が動かずとも、多数の影の子に陣形を崩される状況は、戦闘機に攻撃を受けて沈みゆく巨大戦艦という喩えが当てはまります。

    ただ結果として大鑑巨砲主義の失墜と似た展開になったわけでして、作品内で扱っているのはネットワークのサーバダウンに見られるような一極集中型システムの欠陥です。(アキムが過去に指摘していた部分です。)

    物語にする過程で、戦記物が好きな読者様の興味を引く演出を上手く利用できました。そのあたりは試行錯誤の賜物です。楽しんでいただけたのでしたら作者の苦労も浮かばれます。

    編集済
  • ティータ決死の火属性大砲弓、今度こそ成果を上げたのでしょうか>< しかし色々と不可解な事が起こっている感じで、まず新聞にあった「風」属性魔法が効果を上げたという記事はなんだったのかという点と、影の王が造り出した竜、圧倒的に強いのに、なぜ九本の首を同時に全部使用しないのかという点、この辺りが気になる感じです。なによりティータが無事なのかという点が一番気になるのですが。また続きも読みに来ます!!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    魔法士たちと影の王との激突は佳境に入り、お互いが切り札を出して総力戦の様相を呈しています。ここで問題なのは魔法士側にとっては決死の戦闘ですが、影の王にとってはどうなのか、という点です。

    得体の知れない存在、「影の王」については未だ謎だらけです。ティータの身を挺した火属性の大砲弓(バリスタ)が炸裂しましたが、果たしてどれほどの効果があったのか……。超常的な存在の謎は今後少しずつ明らかになっていきます。

    さて、アキムの幼なじみ、ティータについて気になるところですが、魔法士たち全員の運命も大きな分岐点にさしかかっています。空前の大決戦、勝敗の行方(ゆくえ)はいかに……。

    編集済
  • 大ダメージどころか、むしろ元気になってしまったという、一気に大ピンチに陥ってしまいましたが;; これは影の王とその眷属が、アンデット的な感じの存在だからという様な、属性の相性によるものなのかと想像する次第です。だったらむしろ、土属性が有効なのかと考えてみたり。取り敢えずは従来通り、火属性魔法で対応して立て直す感じですが、これは一時退却して、根本的に戦略練り直しでしょうか。
    また続きも読みに来ます!><

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    本作の起承転結、「転」部分の最初は「やぶへび」から始まります。風属性の大砲弓(バリスタ)は切り札どころか逆効果でした。今まで積み重ねてきたものが崩れ去る瞬間です。

    充分な準備は整えたものの、相手のことをよく知らなかったがために独りよがりな行動に陥り、ピンチを招いてしまったのです。ただ、謎は残ります。

    影の王にまつわる謎は、今後アキムが紐解いていきます。解決編を是非、楽しんでください。

  • 魔法兵団の大砲弓攻撃、予想通りの大戦果を挙げた感じでしょうかこれは。影の子を本隊に近づける事無く牽制し、大砲を撃つという、非常に統制のとれた軍隊として機能している様な。このまま影の王が怯めば良いのですが、首が九本のドラゴンも気になるし、どんな決着となるのか気になるところ。また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    このエピソードは、起承転結の「承」部分の最後に当たります。

    影の王攻略戦《魔法暦94年》の後編から「転」に入ります。本作は、紋切り型の起承転結の構造をとっており、文章量(ボリューム)の点でも丁度、ここが(本編17万5千字の)半分です。

    必ずしも起承転結が優れているとは思っていませんが、面白さの黄金比は(物語創作における)基礎の周辺に存在しているのではないかとも考えています。

    本作、WIZARDWARE魔法戦記「ソフトウェア魔法VS.影の王」は理詰めで創作したエンターテイメントなのです。

    (おおげさで申し訳ございません。理論破綻、机上の空論が私の代名詞でもあります。今後ともよろしくお願い申し上げます。)

    編集済
  • ファーストコンタクトにて攻撃が全弾命中するも、ダメージがあったのか無かったのか解らず、影の王は元の形に再生、燃えた部分は影の子になるという・・・ここからもし影の子が散らばってゲリラ戦を仕掛けてきたら、大砲を撃つ事に特化した今の陣形のままだと危なそうな。ここからどんな風に切り抜けるのか、また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    魔法士側の先制攻撃によって戦端が開かれました。影の王にも変化が現れ、早くも戦局が動こうとしています。

    現在、魔法士たちは直角Vの字型の陣形に配置されています。アキムは攻撃の要、第7部隊を守る「縦深陣」だと評しています。縦深陣というのは他の部隊が犠牲となって大将を守る陣形です。

    本来は横に広がった部隊を縦に複数並べます。魔法士たちは強力な遠距離攻撃を持っていますので、味方に当てないように敵の進行方向へ斜めになって待ち構えています。(第7部隊に影の子が向かってくるかどうかは現状ではわかりません。デスティンの堅牢な作戦です。)

    攻勢に至っては集中砲火、防御に至っては耐えてのカウンター、万全の準備です。相手が想定内であれば必勝の展開です。

  • 遂に決戦の時、人々の声援を背に出兵し、そのまま敵地まで仲間と共に行軍を続ける様子が、非常にリアルに感じられます。アキムの一人称でお話が進むので、他の兵士たちや知り合いが何を思っているのか解らない所に不安や恐れが感じられ、その感覚がリアルさを生んでいるなあと思う次第で、とても面白いです。決戦がどんなものになるのか、また読みに来ます!!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    出征する一兵士の心境、周囲の音や空気に留意したエピソードです。トルコ行進曲みたいな一節を通して強弱のある雰囲気が何となく伝わっていれば幸いです。

    本作は随所に季節感や気温、気配といったものを描写しています。無機質なコンピューターに対するアンチテーゼです。(作者や主人公への皮肉でもあります。)初期にグルメなエピソードがありましたが、味覚・嗅覚の補完です。今後は聴覚・触覚を刺激する仕掛けがあります。

    編集済
  • 終章......未来へへの応援コメント

    すごい感想欄……、僕は一言だけですみません……。プログラムは少しかじっていた事もあって、とても楽しめました! とっても面白かったです☀️

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    一言だけなんてとんでもないです。お楽しみいただけたのでしたら、作者冥利に尽きます。感想欄が盛り上がっているとしたら、読者様が暖かい声をかけてくださっているからだと思います。作者の返信コメントが異常に長いところは今後修正が必要かもしれません。

    本作は、ご指摘を受けた部分にほぼ修正を入れてきました。最初に発表したときと比べて随分洗練されたのは皆様のおかげです。

    さらに本編では手直しできない部分が集まって外伝「×アキムの○魔法士たちの木造船」が誕生しました。初期プロットは用意してあったのですが、後日談であったり、重要キャラクターの過去であったり、エピソードについてはご意見に応える内容です。

    外伝執筆当時、作者の心理状態が鬱屈していたため、途中に鬱展開も発生していますが、ラストは外伝へ頂いたご意見に沿う展開で締めています。エンターテイメントとして疑問符のつく外伝、怖いもの見たさでお読み頂ければ幸いです。

    編集済

  • 編集済

    決戦への道のり(4)への応援コメント

    アキム、ここに来て異例の大抜擢ですが、しかしエキストとデスティンの考えがどうなっているのか気になる感じですね。ここまでの二人の行動を考えると、なかなか不思議な人事ですが、アキムの態度に変化があったと認めて、能力を優先した結果でしょうか。
    そしてアキムの問題点洗い出し報告を毎回きっちりと受け取っているレッドベース先輩、どんな活動をしているのかも気になる感じです。
    そろそろ激突間近という事で、また読みに来ます!!

    追記:レッドベース先輩の名前、直しました><

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    アキムの砲台役への抜擢は、能力優先です。敗北は全員の死を意味しますから利用できるものは利用しようという意図があります。ただ、お気づきのように単純な話でもなさそうです。

    レッドベース先輩の動向にも注目してくださり、作者として嬉しいです。頼りにしている先輩ですから、何かあるのかもしれません。

    各々の思惑が気になる中、いよいよ魔法士たちと影の王との決戦、「ソフトウェア魔法VS.影の王」が幕を開けます。


  • 編集済

    最弱の魔法(1)への応援コメント

    しょっぱなからレジスタ……CPUですね!
    昔、榊一郎先生の「スクラップドプリンセス」でも魔法をコンピュータのプログラムの展開に似せて表現してあって、MSXベーシックをたしなんだ人間としては、とても楽しいハッタリの効かせ方にわくわくしたものでした。

    本作でも「ソフトウェア魔法」というハッタリの効かせ方に、とてもわくわくしています!
    リアルでも、優秀なプログラマをWizardと表現しますものね。

    読み始めたばかりですが、今後を楽しみにしています!

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    ベテランプログラマーの方に読んでいただけるとは光栄です。(私もベテランです……。)アニメ化もされた有名作品と比べると余りに無骨な小説ですが、ハッタリの部分には心血を注いでいます。

    なぜならソフトウェアをどのように物語で表現するか、がメインテーマだからです。

    技術や知識を知っている方にとってはきっと楽しめるだろう仕掛けも随所に用意してあります。是非、最後まで楽しんでいただければ幸いです。

    編集済
  • 決戦への道のり(3)への応援コメント

    これはブラック企業の縮図の様で辛いですね・・・; デスティンなら或いは事故に即対応出来たのかもですが、完全な統制を目指すあまり臨機応変を排した為、突発的な事態に対応出来ない隊員が多いのかも。そしてなんだかんだでアキムは強かになっているのかなあと。エキストが何を思っているのか、色々と不穏な物を感じますが、暫くは大きな問題を起こす事無く、アキムは立ち回れそうな感じでしょうか。また読みにきますー!

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    完璧を目指すデスティンにとって、アキムの自発的な人命救助は規律を乱す行為でしかありません。また、責任の一端が自分にある以上、己が解決したかったという怒りが爆発しました。アキムは独りよがりな正義の犠牲になったのです。

    まだ続くアキムの受難ですが、自分を目の仇にするエキストやデスティンと一緒に影の王打倒を目指すか、すべてを投げ出して逃げるかの二択しかありません。

    アキムはひたすら我慢する道を選んだのです。

    このエピソードはブラックな職場を比喩したような内容です。一方で「獅子身中の虫」という言葉があるくらいですから、昔から嫌な奴と一緒にキツイ環境で仕事をすることはあったのだと思います。

    周囲の人間は保身ばかりで何もしません。それでは平身低頭な太陽が燃え続けるのも無理はありません。滾(たぎ)っていた太陽はデスティンではなくアキムの比喩なのですが、それがわかるのは随分先のことになります。


  • 編集済

    決戦への道のり(2)への応援コメント

    特定の番号を持つ者は、特定の番号を持つ者にしか魔法の授受、あるいは行使できないという感じで、陣形のどこかに事故が発生した場合、治療する事も、代替えの者を立たせる事も難しい……という感じでしょうか。きっちりとした陣形にて魔法力を集約する事を目指すあまり、柔軟性を欠いてしまったという感じなのかなあと。
    レッドベース先輩は自分からアキムに意見を求めるほどなので、アキムの能力を評価しているのだろうと思いつつ、ここから陣形の問題点をエキストやデスティンに伝えるとなると、また問題が発生しそうな。そしてティータちゃんがなかなか戻ってこないという、何か既に問題が起こってそうな気も。
    また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    聖弓魔法兵団の構造は、拡張性のないプログラムをモデルにしました。仕様追加があった時、意図しないバグが見つかった時などに拡張性・柔軟性に乏しいと、ソフトウェア開発が難航します。

    単純に工程の追加が尋常ならざる量になるからです。あらかじめ形が変わることを予定して設計しておくと上手く進みます。

    プログラムに限らずとも、コンピュータそのものが拡張性の高いデスクトップPCと拡張性の低いノートPC、スマホなどに大別されます。

    デスクトップパソコンは、マザーボードのPCIスロットにグラフィックボードやサウンドボードを新たに追加することで、より専門的な用途に使えます。……と言っても、ハードウェア的観点での話であり、ソフトウェア的観点ではスマホなども多目的に使えるからには、充分に拡張性を備えているでしょう。

    持論ですが、コンピュータの発達の歴史は拡張性の高さが大きな意味を持っていると考えています。アプリケーション・ソフトウェアをダウンロードするだけで新たなサービスを受けられる環境は、まさしく拡張性を重視した結果です。

    本作では、魔法士たちと影の王との戦いで柔軟性・拡張性に焦点を当てて行きます。

    編集済
  • 決戦への道のり(1)への応援コメント

    エキストもデスティンも、押せ押せムードで先制攻撃を仕掛ける策を採るという、影の王の情報が少ない状況だけに、正面衝突では無く、実態を表す前に撃つという考え方は正しそうでもあり。しかし発射台となる魔法士ひとりに負担が掛かり過ぎる状況、このあたりにリスクがあるのでしょうか、また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    エキストとデスティンは物事をより単純明快に考えるタイプです。アキムは逆に複雑に考えてしまうタイプなので、違いが顕著に現れます。短期間に聖弓魔法兵団を誕生、成長させた手腕は、エキストやデスティンの長所とも言えるでしょう。

    唯一の問題は、エキストを中心としたグループには反対意見を述べる人間がいません。反対意見が好まれない風潮があります。だからアキムのような人間は遠ざけられました。

    強いリーダーシップを持った人間が強権を発動する仕組みは政治のあり方としても度々議題に挙げられます。その是非は本作では扱いません。

    果たして彼らのやり方が未知の強敵「影の王」に通用するのか? そこに今後の物語の面白さがあります。

  • 聖弓魔法兵団(3)への応援コメント

    アキムとしては純粋にティータが心配だろうし、ティータはティータで重いものを背負いつつ行動しているだろうし、非常に悲しいすれ違いですね; それにしても魔法による攻撃力が、爆発的に上昇している感じで、これなら影の王にも勝てそうなと思える反面、このやり方で力負けしてしまったら、次に打てる手がなさそうで怖いですね。アキム達がどうなるのかまた読みに来ます。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    主人公アキムとティータとの間に溝ができるシーンです。時間の止まってしまったアキムと先に進むティータ……幼なじみの2人ですが、時に女性の方が精神的な成長が早く、いつの間にか大人になっているものなのかもしれません。

    自分の未熟さを実感したアキムも大人への道を歩き始めます。

    さて、ソフトウェア魔法を擁する魔法士たちと、巨大な影の王との対決の気運が徐々に高まってきました。この後、物語は大きく揺れ動きます。

  • 聖弓魔法兵団(2)への応援コメント

    魔法士達の連携攻撃、非常に強力な物に変貌してますねこれは。以前登場した影の子なら、これで十分一掃できそうな威力を感じますわ。なんだかんだでデスティンも優秀で、性格が悪いだけの人間では誰もついてこないわけで、それなりに人望もあるのだろうなあと。アキムがここから巻き返すのはかなり難しそうな。せめて研究職に戻れたらと思う次第です、今後どうなるか、また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    魔法士たちによる大規模な魔法戦闘が本作の見どころです。今回がお披露目です。読んでいる方の頭に面白い絵が浮かんでいらっしゃるとしたら、何とか小説として成立しているのかなと思います。

    本作のカテゴリーは奇妙に思われるかもしれませんが、SFです。その理由は、魔法戦闘の設定と物語の展開が現実に存在する科学的な理屈に則っているからです。

    例えば舞台が(現実の)未来でも異世界でもタイムマシンを作っていればSFでしょう。似た感覚です。

    作者が一見ファンタジーっぽい舞台でやりたかったことは大規模で緻密なソフトウェア魔法なのです。

    その魔法という設定ですが、極端な話、純SF的なレーザー光線のエネルギーでも同じ表現ができます。ただし、高度なメカが登場する何でもアリの世界観では、ソフトウェアや離散数学の部分が薄れてしまいます。

    例えば分数を表現するには複数の飴玉よりも、ホールケーキの方が適しています。「等分する」という概念が大事だからです。

    人間(魔法士)を題材に選んだのは、小数点を出せない環境を作る意図があります。0.5人……1人の半分は人間ではなくグロい肉片です。あくまで人間の配置をいじることでしか、ソフトウェア魔法の強化はありません。

    人間の集団というイメージしやすい映像でIT技術の隠れた面白さを味わっていただくことが、WIZARDWARE魔法戦記「ソフトウェア魔法VS.影の王」の目的です。

    最後まで楽しんでいただければ幸いです。

    編集済
  • 聖弓魔法兵団(1)への応援コメント

    風属性を用いた新しい戦闘法が採用されていたというニュース、これは投獄されていた数週間で状況が一変したというより、エキストの指示で三年近く無駄な実験を繰り返す羽目に陥ったせいなのかなあと。研究者が第一線から下げられてしまうと、色々と問題が生じるというか、勿体無いなあと思う次第です。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    アキムが投獄されたのは、10月10日「影の日」の実戦で風属性の魔法が使われる1ヶ月程度前です。その間に実践的な合同訓練が最低1回は実施されたという設定です。

    大規模な訓練の前にも継続して風属性の攻撃力が研究されていましたが、アキムには情報が届いていません。おっしゃる通り、第一線から遠ざけられたからです。

    新聞から告げられた大成功のニュースは、喜ぶ内容であるとともにアキムにとっては存在意義を否定されるものでもあります。ただ今の彼にとって自尊心など意味を持たないという状況です。

    編集済
  • 少年老い易く(5)への応援コメント

    うおおお・・・訳の解らん牢獄に数週間は厳し過ぎますねえ・・・;;; 
    そしてどう考えても私怨としか思えない出鱈目な罪状で、これは辛い; その上で恩赦とか言い出すデスティンとエキスト、これは酷い悪党ですわ>< 
    それでもボロボロのアキムを迎えるティータ、天使ですね;;
    レッドベース先輩は自分の知り合いが間諜扱いの酷い言われようだったので、そこから話をつけた感じでしょうか。うーん、ここからアキムが果たして逆転出来るのか、また読みに来ます!><

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    アキムの牢獄生活が終了しました。実は九十九様が初めて、このシーンにおけるレッドベース(先輩)の立場に対してコメントをくださいました。舞台裏で最も重要なシーンです。(以下、本筋から脱線してしまうことお許しください。)

    アキムが投獄された折、レッドベース以外の人間はセグのことを不審人物だと考えていました。エキストのグループの中で唯一、レッドベースだけが事実を知っていました。冤罪であることを証明できる立場で無言を貫き、一方で時間が経過してからアキムを助けてくれます。

    立ちまわりに矛盾があるのです。付け加えるなら、もし、アキムが重罪人となった場合、セグにも危害が及びます。そつのない性格のレッドベースは承知しています。

    行動がシンプルなエキスト、デスティンと異なり、レッドベースは複雑なキャラクターです。水面下の話であるため、本編では多くを語らず、外伝の「レッドベースの手記」で内面の描写を補完することにしました。

    レッドベースの動きを見ていると、より本作を楽しんでいただけることと思います。このたびは読み込んでくださり本当にありがとうございます。

  • 少年老い易く(4)への応援コメント

    うおお・・・圧倒的な成果を上げたのにも関わらずこの仕打ち・・・。足の引っ張り合いで国が滅びそうな勢いを感じますが、ティータがどうなっているのかも非常に気になるし、この状態から解放される事があるのかという、デスティンはこれ、かなり非情かつ嫉妬深い人物なのでしょうか。というかエキストがそもそもアキムを嫌っていたからかもですが、いずれにしても世界の存亡が掛かっているのになんという、非常につらいですねえ;;

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    評価が分かれる主人公受難のシーンです。ネット小説では主人公が窮地に陥るのは良くないというご意見と、ここから話が面白くなったというご意見のふたつを頂いています。実際にアキムは人生のどん底を経験します。さしあたって、演出内容を変更する予定はございません。

    デスティンは何事も徹底するタイプですね。敵と見なした相手に容赦しません。男性読者からは嫌なヤツという感想をいただく反面、女性読者からは(別のシーンも含めて)むしろ魅力的だという感想をいただいております。不思議……というわけではなく、作者自身も卑劣漢ではなくセクシーな現実主義者として描いています。

    簡単に申しますと、現在の日本で成功するタイプとしてデスティンを創作しました。新進気鋭、若手実業家のようなデスティンが同姓から嫌われ、異性から好かれるのは物語として成功している部分だと思っています。

    一方でアキムは古いタイプでしょうか。コツコツ努力すれば報われると信じています。時代錯誤なのですが、時代を創るのはどちらのタイプかわからないというのが両者の関係の見どころです。

    編集済
  • 少年老い易く(3)への応援コメント

    久しぶりに理解者が。
    異端の文献、読んでも特に罰せられるというわけで無いのが救いなのかもです。
    四属性の関係性、火氷土風それぞれ納得出来る内容で面白いですね。
    風の効果は風化や生命活動の停止という、非常に強烈な気がするのですが、影の子には火が有効だから使用しない感じなんですね。対人の戦争が起きたらえらい事になりそうです。

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    本作に登場する魔法の属性は火氷土風の4種類です。
    火と氷、土と風がプラスとマイナスの関係になっています。
    数学に登場する座標平面を想像するとわかりやすいかと思います。(アキムも同じようなことを言っています。)

    属性に関しては四元素説や太古の哲学との関連性はなく、ゲームなどの影響を受けたオリジナル設定です。

    新キャラクターのリューゾが言うように火「水」土風……でないところにちょっとした謎があります。その辺りは結構先の話になります。

    ご興味が沸きましたら是非読み進めてみてください。

  • 少年老い易く(2)への応援コメント

    デスティン、結局は仲が悪いままなんですねえ;
    エキスト派閥という事なのかも知れないけれど、これは困ったことに。アキムの提言はかなり的を射てる感あるのですが、採用するのは嫌なんでしょうねえ; 他に言い様も無いしこれは如何ともし難い、別派閥に属する事も出来ないし、難しいですねえ・・・。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    「影の王」という巨大な敵がいるのにも関わらず、魔法研究所は一致団結せずに内輪揉めが発生してしまう皮肉な状況です。

    本作で派閥という言葉は登場しませんが、エキストとデスティンを中心としたグループは一大派閥そのものです。人数と権威を集めた「数の暴力」は時と場所を選ばず強力です。

    民主主義とないまぜにされるケースもありますが、意見ではなく利害の一致で集まったグループに正義があるのかどうか、作者は日頃から疑問に感じています。

    アキムは暴力を使わない主人公であり、物語内で様々な形をした暴力と戦っていきます。反暴力は本作の象徴でもあります。

    編集済
  • 少年老い易く(1)への応援コメント

    ジョースタック所長の引退は痛いですね。
    レッドベース先輩以外の上役でアキムの研究成果を唯一認めてくれていたのに。
    というか、アキムは手柄を横取りされてしまっている様な。
    エキストはアキムを意図的に閑職へ追い遣っている感じなのかもです。
    アキムくん、立場的に苦しい状況ですが、今後どうなるのか、また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    少年から青年へ成長するアキムですが、周囲の環境に変化が生じます。
    良い方向ではなく悪い方向に……。

    数少ない理解者がいなくなるというのは大変なことです。どれだけ成果を挙げようと、評価する人物がいなくなれば何も結果が出ていないのと同義です。

    手柄の横取りもありうるでしょう。本作の少年老い易く……とは、学問に関係なく、突然に大人社会へ放り込まれる現代の若者像を暗喩しています。個人の主義主張は巨大組織に飲み込まれ消えてしまいます。青雲の志は消え、高品質の歯車が誕生するわけです。

    運の悪い男の現代ドラマが開幕します。

  • ささやかな黄金時代(5)への応援コメント

    微笑ましく良い感じの仲・・・非常にピュアな感じで良いです!!><
    しかし漠然とした大きな事柄の為に戦うよりも、目の前の大切なものを守りたいという想いで戦う方が、何事もしっかりと実力を発揮出来そうだし、正しい事の様に思えますね。このまま幸せになる事が出来るのかどうか、続きも読みに来ます!

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    ひたすら技術的な話が続いたところで、一息つく場面です。

    幼なじみのティータとのやり取りは一服の清涼剤……になってくれれば幸いです。

    十代のヒロイズムは、女の子を守ることだと思います。世界平和のために尽くすという優等生はつまらない、という年代です。私も高校生ぐらいの頃は頭の中でヒロインを守る美学を持っていたと思います。(人それを妄想と言う……。)

    「ささやかな黄金時代」であるわけです。

    そして突然、社会に放り込まれるのが現実です……。

  • ささやかな黄金時代(4)への応援コメント

    昨日読んでいたのですが、なぜか応援ボタンが反応しておらず、改めて読み直してました>< 二重手袋と属性付与手袋の理屈、何度か読み返した次第で、今回は最終的に第三者の属性魔法を吸収、そこに属性付与の手袋を用いて、二つの属性を有した魔法が放ちたいという・・・回復効果のある土属性と、燃焼効果のある火属性が重なったとして、どんな事が起こるのかイメージが難しいから発動しないのかも・・・などと色々想像しつつ、ともあれ実験が失敗しても落胆する事無く村に帰るセグさんは心強いなあと思った次第です。 

    作者からの返信

    感想コメントありがとうございます。

    アキムが失敗した今回の実験エピソードは、設定が煩雑な本作で最も難解な箇所です。物語を通して2つ山があり、最後の方にもうひとつあります。

    凝った設定を練りに練った文面に起こしましたが、参考書並に面倒くさい内容になってしまいました。

    エピソードを通じて何を言いたかったかと申しますと、プログラマーは常にハードウェアの仕様から制約を受けるということです。私が携わっていたゲームプログラミングでも、PCやゲーム機についてよく知る必要がありました。

    割合にしてプログラミング言語やアルゴリズムが5割、残り5割は技術(ハードウェア)の仕様です。

    アキムの失敗は、PCで音を鳴らそうとしたらスピーカーがなかったといったものです。どんなに努力してもないものはソフトウェアではどうにもなりません。

    常にプログラミングは制約を受ける分野であることを、企図せずツライ部分まで表現してしまった次第です。

    以後しばらくは極端に煩雑な内容がありませんので、読み直すことなく楽しんでいただけると思います。

  • ささやかな黄金時代(2)への応援コメント

    二話続けて読んだ次第で、織物職人のセグさん、肌が弱かったり、色白だったりですが、妙に骨っぽいというか男っぽい風情ですね。気難しい様でいて、意外と洒落の解るタイプっぽいし、良い人なのかも。レッドベース先輩とは因縁がありそうな口ぶりですが、それなりの身分というか、家柄だったのかなと思う次第です。
    そしてコーヒーはこれ、一応飲める物を材料に見た目を頑張って似せたという事でしょうか。このこだわり、セグさんも異端の情報が大好きなんじゃないかという気がします。また読みに来ますー。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    セグという人物は見た目通り変わり者です。ただし、偏屈な性格は、容姿に対する周囲からの偏見が大きく影響しています。(そのあたりは想像にお任せしております。)

    おっしゃる通り、セグは好奇心旺盛で感性を大事にするタイプなのですが、周囲の目を気にして普段は保守的に振舞っています。

    このエピソードで重要なのは歪なカップです。種明かししてしまえば、容器はセグ本人なのです。故に素直にコーヒーもどきを飲んだアキムは信用されました。

    話は変わりますが、たんぽぽの根で代用コーヒーがつくれるそうです。最初は試行錯誤したのかな、と勝手に推測しています。実験に付き合った人は様々な根っこのコーヒーを飲んでドリップならぬトリップしたのではないでしょうか。
    (最後はダジャレです……。)

    編集済
  • 終章......未来へへの応援コメント

    終章ですべて持っていかれました。プログラムの仕組みを利用した魔法もの、ということで最初は魔法の発動そのものがパターン選択で自動処理化しているのかな、と軽い気持ちで読んでいたのですが、本格的なファンタジー小説で読む安く、でも終章で、世界設定に成程と納得して、気になる箇所を読み返しています。たった一話でいい意味でひっくり返されるとは思いませんでした。

    最近のAIの発達もあり、私達も映画とか、ゲームとか、自分が設定したキャラが冒険であったりその視点から楽しんだりできるのかもしれませんね。

    箱庭の世界の英雄たちの今後が気になるので、後日譚も読ませていただきます。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    最後まで読んでくださり重ねて感謝いたします。
    本作「ソフトウェア魔法VS.影の王」はSF?ファンタジーの形態をとったミステリー小説でして、最後のどんでん返しが見どころです。

    ネタ晴らししてしまえば、執筆前にラストから物語を考えました。伏線も最後に全てが集約するように、さかのぼって冒頭に戻るほど枝分かれしています。

    もう一度読んでくださる方、読み返していただける方のために様々な仕掛けを用意していますので、続けてお楽しみいただければ幸いです。

    キャラクターを投入して自動で行動してもらうゲームについては、過去(大昔です……)に企画提案書をつくって没になったものです。私はゲームプログラマーだったので、企画とは縁遠い位置にいたのですが幅広く挑戦し、失敗を重ねていました。

    日の目を見なかったアイディアは再利用した方が良いというのが持論です。

    本作は何かと作者の見聞や経験を投影した小説ですが、面白かったと言って下さると救われる気がします。改めてありがとうございました。

  • 特任魔法研究生(5)への応援コメント

    アキムはまだまだ新しい発想を有してそうな感じで、一方でデスティンも優秀なだけにキチンと成果を上げているという、これでデスティンがアキムを認めて協力出来るなら、一気に影の王対策は進展しそうな感じですが・・・これはデスティン次第か><

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    主人公アキムとデスティンとの関係は、田舎で生まれたか都会育ちか、という違いが関わっています。首都コアで生まれたデスティンが果たして田舎者を受け入れられるかどうか……。現実でも垣間見られる永遠のテーマかもしれません。

    ちなみに作者は都会でも田舎でもない中途半端な場所で過ごしています。ただし当人の感覚であり、よく田舎者扱いされます。たぶん人柄も関係しているのでしょう。

    個人的な話で失礼しました。

  • 特任魔法研究生(4)への応援コメント

    ここまで研究の成果が発表された上で行われた食事会だったんですね。理論だけでなく実験も既に成功してるならアキムの構想に賛同する者も増えている筈で、アキムとタイプは違えど優秀な魔法士であるデスティンなら、納得してそうな気がする次第。しかしこれなら、能力的に今一つ前線に出れなかった様な魔法士も、予備弾倉として戦闘に参加できそうで、無駄も無くて良さげです。
    物語冒頭でアキムが見ていた夢、人間が融合して大砲に変わるという夢に、少し近づいた感じでしょうか。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    読み込んでくださり、本当に嬉しいです。
    予備弾倉という例えの通り、実力の差に関係なく皆で力を結集する仕組みをアキムが作り上げたシーンです。

    選ばれた人間と選ばれなかった人間という対立の構図は物語の最初から登場します。(今後も続きます。)

    その一方で、魔法弾をいくつ撃てるかというひとつの指標だけで選別することに異を唱え、意欲のある者全員で問題に立ち向かおうというのがアキムの理想です。

    そのために必要となるのがソフトウェア(プログラミング)の知識というわけです。本作の概要です。

  • 特任魔法研究生(3)への応援コメント

    今回の件で、デスティンがアキムをある程度認めて歩み寄る姿勢を見せたのか、それともレッドベース先輩がアキムの能力を認めて機会を設けたのか、いずれにしても、ここでデスティンがアキムの研究を認めなければ、戦力の増強が遅れそうですね。そして、食べている肉の描写が本当に美味しそうですね・・・夜中に読んで、お腹に響きました!><

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    このエピソードで語られている懇親会は、現実で言うところの飲み会みたいなものでしょうか。主人公アキムも、同輩のデスティンも未成年ですので食事会になりました。

    主人公アキムは感性の鋭いキャラクターで、食事の味や気候の変化などに強い好奇心を持っています。一方で人間付き合いは下手くそです。

    ひき肉に舌鼓を打つ描写はアキムならではの感想です。また、順調に研究が進んでいる現状を比喩したものでもあります。日常が充実しているときは食事も美味しいです。成長期のメシは美味いというニュアンスも含んでいます。

    一方で、アキムの人付き合いへの興味の薄さは他のキャラクターとのコミュニケーションや掛け合いの少なさに現れています。作品を通して会話は淡白です。ここに本作最大の失敗が隠れていまして、無骨な主人公を描いたことが、脇を固めるキャラクターの人間味が薄くなり、群像劇として物足りなくなってしまいました。

    「ソフトウェア魔法VS.影の王」はアキムと彼の脳内と外界を描いたものです。とはいえ、ライトノベルと言えば掛け合いやセリフ回しの妙味が王道ですので、マイナー傾向が強くなってしまったのは評価が分かれると思います。

    次回作は群像劇をしっかり描いてみたいと考えています。


  • 編集済

    特任魔法研究生(2)への応援コメント

    アキム君の説明を聞いて、ぱっとイメージが湧くタイプの魔法研究士が多ければ、魔法の研究や技術の応用も、もっと進歩していた筈で、そうなっていない原因のひとつに、文献を参考にした政策を推進した結果、影の王が発生してしまったという過去がある為、エキスト主任の憤りもなんとなく理解出来るという、これはアキム君の理論が浸透するまでそれなりに時間が掛かりそうな気配です>< 今後、どうなってゆくのか、また読みに来ます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    文献を参考にした主張が否定される……作者の実体験を元にしたストーリーの運びとなっています。

    平成も令和も変わらず職場によっては、「学校で覚えた知識など役に立つわけがない」と言われます。私は就職活動中によく経験し、時には頭にくることもありました。とはいえ性格上、相手の発言を真正面から反対したことはなく肯定するのが習慣です。

    結局、社会人になったら現場では経験論がすべてということのようです。間違いだとは言えないのですが、ひとつ疑問が沸きます。経験論だけでは、当人の一生分の向上しか見込めないのではないでしょうか? 

    所詮は坐学と言われようと、過去の人間が経験を理論化し、文章にしたものは後世の人間が利用しなくてはならないと思うのです。

    その辺りで、本から学んだ「知識」をどうするのか、というのが本作の最も重要なテーマです。「役に立つ」知識と「役に立たない」知識の対立も、実学のみを尊重する現状を比喩したものです。

    どんな結末を迎えるのか、最後まで楽しんでいただければ幸いです。