何と言うべきか、とにかく素晴らしいお話でした。
そしてひとつ前のエピソードに付けたコメントですが、アキムは薄々、この世界の構造に気づいていたんですね。言われてみれば「運命の日・後編の一」章で、何かに気づき掛けている描写があったけれど、こんな世界の構造に想いを巡らせているとは、思いも寄りませんでした>< 自分の上位に更なる世界が広がっているだろうから、何らかのアプローチを掛けたい、という発想になるのが凄い・・・好奇心のパラメーターを最大まで上げたという話があったけれど、好奇心とは凄い物だなあと思う次第です。
色々な面白さ、楽しさの要素が絡みあっていたのですが、作中に登場する様々な難題、世界の危機や人間関係のもつれ、戦闘の恐怖といった要素が、最終的にアキムの成長譚へと集約されている様で、読み手としてはもう、アキム頑張れと思わずにはいられない、アキムくんに非常に強い思い入れをもって読む事が出来ました。
とても楽しく有意義なお話でした。
そして続きのエピソードも読みます!><
作者からの返信
感想ありがとうございます。それから最後まで一話ずつ貴重なご意見をくださり、重ねて御礼申し上げます。
アキムの好奇心に関してはおっしゃる通りで、自分より上の世界を垣間見るレベルまで伸びていました。即ち、神殺しの槍です。ハードを繋げるソフトウェアの可能性を無限に広げ、別分野の知識を繋げた結果、ひとつのデータに過ぎない存在が人間世界を知覚するに至ったのです。
最後に本作は、ソフトウェア魔法を神殺しの槍と喩えて終わります。それはアキムが世界の創造主たる開発者を認識したように、人間もまた自分たちの創造主を認識できるということです。ひとつ前のエピソードでアキムたちをコンピュータのデータにまで立場を落としたのは、彼らの行動を模倣することで、人間が神を目の前にする方法を作り出せる可能性を述べたのです。
実際にソフトウェアで培われたアイディアを別分野に応用することで今後いかなる夢も実現可能ではないかと思います。ただし、人間にとってロボットや人工知能が時に恐怖の対象となるように、神にとって人間も恐怖の対象となるかもしれません。故に槍という危険な武器に喩えました。
それは弁えなくてはならない一線です。決して怒りに触れてしまうような科学を生み出してはいけないこと、人間社会がサーバダウンしないことを心から願う次第です。
……などと大それたことを述べましたがエンターテイメントですので、読者様に楽しく読んでいただけることが全てです。今後ともよろしくお願い致します。
プログラミング言語の勉強になりつつ、物語も面白かったです。
素晴らしい小説をありがとうございました!
作者からの返信
感想ありがとうございます。
プログラミング言語の勉強になったと言われることはめったにないので非常に嬉しいです。物語については、途中で読者様の興味が止まることのないようにミステリー要素を複数取り入れました。
複数取り入れるというのは、入れ子構造にして「気になることは解決していないが、目先の問題が先だ」と考えてもらえるようにしたという意味です。
たとえるならmain文の途中に大きな関数があり、その中で別の関数呼び出しがあるというイメージでしょうか。結局本作のミステリー要素もプログラミングそのものです。
ソフトウェアの考え方とは異分野をくっつけて応用すること、と本編で語っていますが、私自身が小説で実行してみたのです。ネット小説の変わりダネに違いないと思います。
すごい感想欄……、僕は一言だけですみません……。プログラムは少しかじっていた事もあって、とても楽しめました! とっても面白かったです☀️
作者からの返信
感想ありがとうございます。
一言だけなんてとんでもないです。お楽しみいただけたのでしたら、作者冥利に尽きます。感想欄が盛り上がっているとしたら、読者様が暖かい声をかけてくださっているからだと思います。作者の返信コメントが異常に長いところは今後修正が必要かもしれません。
本作は、ご指摘を受けた部分にほぼ修正を入れてきました。最初に発表したときと比べて随分洗練されたのは皆様のおかげです。
さらに本編では手直しできない部分が集まって外伝「×アキムの○魔法士たちの木造船」が誕生しました。初期プロットは用意してあったのですが、後日談であったり、重要キャラクターの過去であったり、エピソードについてはご意見に応える内容です。
外伝執筆当時、作者の心理状態が鬱屈していたため、途中に鬱展開も発生していますが、ラストは外伝へ頂いたご意見に沿う展開で締めています。エンターテイメントとして疑問符のつく外伝、怖いもの見たさでお読み頂ければ幸いです。
終章ですべて持っていかれました。プログラムの仕組みを利用した魔法もの、ということで最初は魔法の発動そのものがパターン選択で自動処理化しているのかな、と軽い気持ちで読んでいたのですが、本格的なファンタジー小説で読む安く、でも終章で、世界設定に成程と納得して、気になる箇所を読み返しています。たった一話でいい意味でひっくり返されるとは思いませんでした。
最近のAIの発達もあり、私達も映画とか、ゲームとか、自分が設定したキャラが冒険であったりその視点から楽しんだりできるのかもしれませんね。
箱庭の世界の英雄たちの今後が気になるので、後日譚も読ませていただきます。
作者からの返信
感想ありがとうございます。
最後まで読んでくださり重ねて感謝いたします。
本作「ソフトウェア魔法VS.影の王」はSF?ファンタジーの形態をとったミステリー小説でして、最後のどんでん返しが見どころです。
ネタ晴らししてしまえば、執筆前にラストから物語を考えました。伏線も最後に全てが集約するように、さかのぼって冒頭に戻るほど枝分かれしています。
もう一度読んでくださる方、読み返していただける方のために様々な仕掛けを用意していますので、続けてお楽しみいただければ幸いです。
キャラクターを投入して自動で行動してもらうゲームについては、過去(大昔です……)に企画提案書をつくって没になったものです。私はゲームプログラマーだったので、企画とは縁遠い位置にいたのですが幅広く挑戦し、失敗を重ねていました。
日の目を見なかったアイディアは再利用した方が良いというのが持論です。
本作は何かと作者の見聞や経験を投影した小説ですが、面白かったと言って下さると救われる気がします。改めてありがとうございました。
ついに最終話まで読み終えることが出来ましたので、1話から読んできての感想を述べさせていただきます。
だいたいの物語における「魔法」というのは予め過去の魔法使いが、基礎的な弱い魔法から使える者が限られる強力な魔法を完成させており、それを登場人物が練習し、使役するものだと思います。
しかし、本作の場合は基本的に「4属性の魔法がある」というだけで、それを軸に「影の王を倒す為にどう使うのか」という点を現在進行形で研究を続け、使役して戦っているので、そういった形での「魔法研究」が斬新で面白いと思いました。彼らの「工夫」がよく伝わってきます。
これはTwitterでの内容と被りますが、1番印象的なのは「アキムが人として出来ている」ということです。
確かに、世界観に照らし合わせてみれば、常識人から見たとき「異端」に感じられる人間かもしれません。
ですが、地下牢に入れられて惨めな思いをしたというにも関わらず、人類の敵である影の王を倒す為に、再び魔法を使役して戦う姿は「すごいな……」と思わされるばかりです。終いには指揮も執りますしね!
もし、私がアキムの立場だったら絶対に逃げ出すでしょうし、残って同じ道を歩んだとしても、きっと自分を貶めた彼らの謝罪を受け取らずに拒み、殺意に身を委ねるかもしれません。
なので、アキムは本当に人として出来ていると感じさせられました。
とはいえ、デスティンの気持ちもわかるといえばわかるのですがね……。
物語が進むにつれて、アキムが上に立つ者として成長していくのがよくわかるという点も、私は好印象を覚えました。
影の王を仲間とともに撃破したアキム。先の戦いで最大火力を担ったティータ。2人に幸せが訪れることを祈っています。
ちなみに、レッドベース先輩の本音には少し驚かされました。
作者からの返信
ラストまでお読みくださりありがとうございます。
また、Twitterにて宣伝してくださり、重ねて御礼申し上げます。
本作、WIZARDWARE魔法戦記「ソフトウェア魔法VS.影の王」は、冒頭から登場するラスボスを倒すまでの過程、唯一の武器である魔法弾を発展させていく過程……、プロセス(=過程)を楽しむ物語です。他の作品とは一味違う部分に興味を持ってくださり作者として嬉しい限りです。
それから主人公アキムの人間性ですね。平和主義者で暴力を好まない主人公ですが、最初からできた人間だったというわけではなく、物語序盤は角がある青年でした。
主人公が青年から1人前の大人になるまでの過程も本作では描いています。その分岐点と言えるのが、中盤前半に登場する投獄シーンと、後輩リューゾが戦死するシーンです。
投獄されたアキムは仕置きの効果があったのか、ずいぶん大人しくなります。しかし、その後もデスティンやエキストからの嫌がらせは続き、主人公と読者は鬱屈とした気分がたまってしまいます。(鬱展開で申し訳ございません。)
そして物語中盤後半の決戦で魔法士側は大敗北を喫してしまいます。翌日、生き残ったアキムはリューゾの死と向かい合います。Ver3.1 勝敗の行方(1)がそのエピソードです。怒りは影の王ならびに特定の人間へと向かいますが、同時に自分の過ちにも気づきます。そして大きな成長を果たすのです。
以降のアキムの言動は以前の自分を中心としたものから、周囲を広く見渡すものへと変化します。影の王打倒のため、滅私奉公する覚悟が備わるのです。もともと人ができていた、というより、後輩の生き様・死に様によって大人へ成長したことになります。
成長する過程については、作者としてあれこれ工夫しましたが、やはり共感を得るということは難しく、読者様と主人公との乖離は発生してしまったかもしれません。その点、未熟な技量を鍛え直し、次こそ心の底から面白いと思ってもらえるような作品を目指す所存です。
精進を続けますので、今後とも作者・作品ともども、よろしくお願いいたします。
読了しました!
とても面白かったです。ありがとうございました(^^
最後の最後まで……ラストにくすりと笑わせられつつ、自分も実は似たようなモノを書いたりしてるので親しみを感じました。
も一回やり直し(ループ)したら、大円団行けますかね……?
とにかく発想が面白かったんですが、個々の人間らしさ(嫌な面、格好いい面あわせて)がよく描かれていたと思います。
結局、デスティンもエキストも嫌いになることはできなかったなぁ。
少し余韻に浸ってから、外伝の方を読ませていただきます(^^
作者からの返信
たくさんのご感想、コメント、本当にありがとうございました。改めて御礼申し上げます。
登場人物に関しては善悪というものが存在しないようにしています。主人公アキムの1人称という物語。嫌なことをしてくる人間は悪役に映ります。けれど、実際に悪党ではありません。
世の中に悪い人間などいない、などとは全く考えていません。作者としてはむしろ、ひねくれて見る側のネガティブ人間だったりします。
ただし、本作の世界観においては善悪ではなく、個々の主義主張や立場、考え方の違いによって「すれ違い」が生じるようにしました。その中には、どうしようもなく自分勝手な人間もいますし、一方で自己犠牲をいとわない人間もいます。
エキストは先制攻撃を計画するも失敗する人間として描きました。デスティンもまた野心に呑み込まれて一度は失敗してしまいます。その点は人間の了見の広さ狭さや、他人の意見を「聞く」力の有無が成功する人間のバロメーターではないかという意図があって執筆しました。
主人公アキムは「影の王」との決戦を勝つべくして勝ったのです。
(何だか偉そうな表現になってしまいました。失礼いたしました。)
ところが、これらの話はあくまで理想論であり、現実とは乖離した内容です。
故に舞台は特殊なものになったのです。この世界でアキムたちの神という存在は、現実の神様とは違います。造られた空間だからこそ、真面目なアキムが成功した。現実ではどうでしょう……。という締め方です。
最後の台詞数行は、この問いに対する答えです。(実は執筆公開後、しばらくしてから追加したものです。)あくまで前向きなエンディングですが、決して大団円とは言えません。大団円は本作から離れた場所で行き着くだろうものだろうと信じています。
そんな重量だけはある作品です。何かと王道からずれた本作ですが、最後までお読みくださり、ありがとうございました。
含みをもたせながらもとても清々しいエンディングだと思います。実はわたしはゲーム等一切やらない(できない)人間なんです。子供たちは慣れ親しんでるんですけれども・・・けれどもこのエンディングは、「大銀河」の中の「小銀河」というイメージにも通じるようにわたしは解釈しました。人間の存在の大きさや卑小さにも通じるような。とても深い、それでいてエンターテイメントとして成立している物語でした。間違いなく大作です! 素晴らしい作品をありがとうございました! (^^)
作者からの返信
感想ありがとうございます。
エンディングに関しては、人間と神の関係を別のものを用いて比喩しました。想像力を駆使しても人間と神の距離を表現することはできない。それならば、「知恵」の可能性を示すのに、登場人物の立ち位置を通常より下げる必要があったのです。
日本語における「謙譲語」の考え方と一緒です。相手への敬意を示すため、自分の立場を下げるというのは、母国語独自の発想だと思います。そういった意味で、「大銀河」を表現するのに「小銀河」を用いるというイメージは本作の最後にぴたり当てはまると思います。
小さなデータが人間に近づくとき、それは人間が自分たちより上の存在を認識する際のヒントになるのではないか、何とも大それたラストシーンを描いたものです。
その上位の存在を表現するシーンですが、真っ暗な場所を選んでいます。特に暗いことに修辞的な意味合いはなく、単純に夜間?のゲーム開発現場をリアルな記憶から描きました。なぜ暗いかと言うと、ひとつは節電(徹夜の際には結構言われます)、もうひとつは床に寝ている人がいるためです。(←忙しいときは机の下に顔を埋めるように多人数が横たわっている光景が見られます。)この辺り、もう少し具体的に書いても良いのですが、蛇足になりそうで悩みどころです。
この作品はゲームという概念を使用していますが、私がそちらの分野出身というだけで、他のクリエイティブな分野でも全く変わらないでしょう。大分変わった性格の方が多いという点では、ゲーム業界が一番かもしれません。……ん? おっと誰かが来たようです。業界の裏話はここまでにいたします。
長くなってしまいましたが、最後までお読みくださり本当にありがとうございました。
作者様の意図とはずれているかもしれませんが、私がこの作品で一番好き、かつ凄いと思った設定は「影の王」についてです。
発見された経緯から、その攻略法、姿形まで圧倒的な存在感でした。完璧です!
一方で、もう少しキャラクターを掘り下げて欲しかったな、という気持ちも少々残りました。(あくまで個人的な好みですのでご容赦を)
しかし、ファンタジーこそ地に足の着いた世界観が必要だという私の好みに見事に応えてくれた作品であったことは間違いありません。次回作にも期待しています!
作者からの返信
最後までお読みくださりありがとうございました。(先ほど、気づきましたがレビューまで頂戴いたしました。本当にありがとうございます。)
本作で「影の王」というのは、何というか現実でいう「敵」とか「嫌なもの」のメタファー(暗喩)として設定しています。したがって、デカく強くしぶとい属性を身につけています。命を賭けた一撃をぶつけても、「まだまだ……」と起き上がってくるタイプです。最後、主人公側は脳みそも筋肉もフル活動してやっとこさラストシーンにたどりつくわけです。そんな冒頭から最後まで一貫して登場するラスボス?なので、評価を頂きうれしい限りです。
タイトルにも載っている影の王とソフトウェア魔法、そして主人公にスポットライトが当たりますが、その一方で脇を固めるキャラクターはドライに扱っています。
実は以前から、この点にはご意見をいただいており、「物語が叙事的」とさえ言われたことがあるのも、キャラクターに対する掘り下げが足りなかったのだと最近、理解するようになりました。
以前は「群像劇」にしてしまうとテーマや持ち味が薄れるという理由で、後日談「×アキムの○魔法士たちの木造船」にてキャラクターの部分を埋めようと考えていましたが、イマイチ後日談も筆が乗らず悩むことばかりでした。
改めてこのたび気づいたのは、描写が足りないのではなく、掘り下げが足りないということです。(以前は描写が足りないと言われ、愚直にも分量の問題だと曲解していました。)簡単な描写で構わず、決してキャラクターの性格をテーマにしたエピソードを追加することではないと思い至りました。
後日談の方で試しつつ、こちら(本作)でもキャラクターの描写について少し工夫してみようと思います。人間を描くことが長編小説普遍のテーマとも聞きますし、ユーモアを絡めることのできる絶好の機会ではないかなと思います。改めて考察する機会を与えてくださったこと、重ねて感謝申し上げる次第です。
今後ともよろしくお願いいたします。
一気に読ませて頂きました。
そうか~メタフィクションか~とは思いましたが、終わりについては不満はありません。ただ、導入部の5話くらいまでが大変飲み込むのに時間がかかりまして・・・もう少し軽妙に引きずり込まれていく方がよかったなぁとは思います。
プログラミングに関しては、分からなくても読めるのがありがたい・・・これから勉強しようかなぁという人の入り口として良いのではないかなと感じました。
言葉の使い方とか気になる部分はありますが、最後まで楽しく読ませて頂きました、ありがとうございました。
執筆お疲れ様でした!
作者からの返信
最後までお読みくださりありがとうございます。また、丁寧なアドバイスに感謝いたします。本作は何度も改稿しておりまして、ご意見やご指摘をもとに読みやすくなるように修正してきました。例えば冒頭文などは2ヶ月ほど前に加筆したばかりです。
最初の5話まで飲み込むのに時間がかかったというのは、内容が情報過多なのだと思います。最初の戦闘シーン(5話~7話)に必要ない情報をそれ以降に回すことで情報量を調整いたします。
それから、言葉の使い方ですね。自覚し、修正中の問題です。まだ総執筆量が足りないのかもしれませんが、どうやら私の言葉の使いまわしはクドいようです。今まで長い時間をかけて文章が自然な言葉になるよう取り組んでいるのですが、個人で自問自答するだけでは何とも非効率的です。具体的なご指摘をいただければ、すぐにでも推敲する所存です。ご指導のほど宜しくお願いいたします。(自分でも努力を継続するつもりです。)
私の作品はまだ修行中の部分が見られると思いますが、今後とも目を通していただければ幸いです。
編集済
楽しませていただきました!
プログラミングの知識はまったくなく、正直言って理解はできていないのですが……1つの魔法運用の進歩発展というファンタジー的な視点でも十分面白かったです。戦闘シーンも迫力満点。
終わり方についても、これはこれでありだと思います。ファンタジーとしてはびっくり仰天だけど、SFとして見るなら実にSF的な良い終わり方ですねぇ。
他の人にもおすすめさせていただきます~
作者からの返信
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
拙作「ソフトウェア魔法VS.影の王」について申し上げますと、実はコンピューターの知識があればわかりやすいという内容ではなく、ただ難解なSFだと思っております。(もし楽しめなかったという方がいらっしゃった場合、謝るばかりです。)
技術者の方にも決して受け入れ易い設定ではないかもしれません。奇跡的にもSEの方からニヤリとしたという感想をいただいているので、その点は作者の意図を超えた幸運です。
技術者向きというより、むしろ本編がコンピューターの考え方を学べる教本的な役割を果たしていまして、物語でなにが起こっているのかイメージが沸いていれば、コンピューターの仕組みが自然と頭に入っていると思います。
根拠のない自信ですが、内容に関しては嘘やハッタリを一切入れず、コンピューターとプログラミングを正確にファンタジー化したものだからです。
最後まで楽しんでいただけたのであれば、きっと何処かで本作の記憶が役に立つのではないかと思います。私も、よりお役に立てる面白い物語を創作するため努力いたします。
ラノベはあまり読まないのですが、おもしろく読ませていただきました。
最後、ここからおもしろい展開が作れそうな終わり方ですね。
作者からの返信
コメントありがとうございます。楽しく読んでくださり、作者としては嬉しい限りです。
物語のラストは余韻を残す終わり方にしました。本作のテーマを現実に持ち帰って今度は読者が主人公だ、としたかったのですが、さすがにおこがましいと反省しております。
また、作品のシリーズ化を予定しておりまして、本作は第1弾です。後日談を現在、執筆中で、それとは別に第2弾も構想中です。情報技術をファンタジーで表現するという大それた試みですが、WIZARDWAREシリーズの根幹テーマです。本作~後日談でプログラミングとソフトウェアはいったん休止し、第2弾はネットワーク技術を予定しています。
いつ公開になるかわかりませんが、もし、そのとき興味を持ってくだされば、是非ご一読のほど宜しくお願いいたします。
最期まで読みました。
面白かったです。
最後のオチは想像していませんでした。
RPGではなくシミュレーションだったんですね……。要件定義が大変そうです……。
次の作品をお待ちしてます^^
今度はCが進化してjavaとか?なんて……
作者からの返信
お読みくださりありがとうございます。最後のオチはジャンルについて別段大きな意味があるわけではありません。TRPGでも良いですが、読者が???となるのでシミュレーションになった次第です。
今、執筆を始めていますが、次回作は本作品の後日談であまりプログラミング言語自体には関係ありません。……と思ったのですが、ちょっと難解なアルゴリズムが題材になっています。
本格的な次回作は、ネットワーク技術が題材です。そのあたりが直接職場で経験した範囲です。Javaについては開発経験がないため、知ってはいてもテーマにするべきではないかな、と思っています。
やはり、プロとして経験した内容でなければ人に伝えるべきではないだろう、などと考えています。逆に本作にも言えることですが、すべてプロの現場で試行錯誤した知識やノウハウが題材となっています。とはいえ、物語の中では全てファンタジーで表現しているので難しい点はないように工夫しています。
あらすじの冒頭に「知恵」を学ぶと書いてあるのは、専門用語や独自の技術ではなく、汎用性をもったアイディアを抽出した作品という意味合いです。細かい情報技術の知恵といったものは、文書化していないものが多く、いずれ消えてしまう運命だと思っています。私にとって小説執筆は「知恵」のテキスト化という、独りよがりな活動の一環なのです。
今後ともくら智一の作品をよろしくお願い致します。
完読しました。
とてもクオリティが高いと思いました。
大雨を降らせる作戦など、敗戦を糧によく研究していて、その一連の流れに高い構想力を感じました。
また濃密な文章ながら流れ良く書かれていたので、ストレスなく読み進めることができました。
作者からの返信
ご感想ありがとうございます。お褒めに預かり光栄に存じます。(月並みな挨拶でスミマセン。)
読みやすい文章という好評価ありがとうございます。
本作は起承転結がシンプルな構成でして、1章が起、2章から3章の途中までが承、3章後半から4章が転、5章が結となっています。また、1章は設定と舞台の説明。3章と5章が戦闘シーンで2章と4章はそれぞれの準備期間という構成になっています。(さらに2、3章はC言語がテーマ、4、5章はC++と逆算の設計がテーマという裏設定もあります。)
もし、読みやすさがあるとしたら、推敲した文章によるものと、シンプルな構成が土台であることに理由があるのではないかと考えています。
シンプルであることは他にも効用があり、伏線や細かな設定を盛り込む都合上、土台が複雑だった場合、作者の頭が爆発していました。想像力の限界という意味合いもあります。
以上の結果、コンピューターシステムのような小説が誕生しました。やはり技術者として過ごした経験は大きいのかな、などと感慨にふけったりします。
問題は時間がかかったことです。次回作は効率性が課題です。
最後まで拝読しました。
とても刺激的でした。
途中で間を開けて読んだため、もう一度最初から読みたいと思います。
作者からの返信
ありがとうございます。また改めて読んでくださるとは何とも嬉しい言葉です。幾度の改稿など、苦心して執筆した甲斐があります。
本作は伏線を網の目のように張り続けたため、後から手を加えるときも面倒な問題が多々発生しました。ポイントとなる部分はプロットとしてあらかじめ管理していたのですが、途中から気の向くままにやりたい放題してしまった結果です。
作者が元プログラマーだったのが役に立ち、大量の情報を頭の隅に留めながらスパゲッティーのようになった伏線を整えつつ修正を加えていきました。(現時点では完成しております。)
そのおかげか、シンプルなストーリーラインに自分でも驚くほどの複雑な仕掛けを作ることができました。2度目にお読みくださるときには新たな発見があるはずです。その点をお楽しみ頂ければ幸いです。
途中から怒涛の展開でしたが、最後はとんでもない急展開でした。なんだか、感情移入したキャラクターがとんでもないことになってしまって混乱しました。私は普通の終わり方で良かったと思います。作者様の考え方もあると思うので、また読み直してみたいと思いました。とにかくビックリしました。
作者からの返信
千利灸さん、応援コメントありがとうございます。
ラストに関しては多くの方から意見を頂いており、現状で賛否両論です。作者としては、どうしても王道の大団円エンドにできない理由があって、このような締め方に致しました。
実は、ラストシーンには物語の後に展開される人間と超越的な存在との対立関係を読者に想像してもらう意図があります。物語の後……というだけあって余韻や読後感といった言葉に置き換えられます。対立関係を残した理由には、現実に目を向けたときにあまりに理想的と言えない現実社会の姿があります。
話を対立関係の構図に戻しますが、主人公たちの行く手にいるのは、造物主(創造主)と呼ばれる遥か上の存在です。それを通常の想像力で表現することは難しい。主人公たちの立場を人間よりも低く小さくすることで、対立関係の格差を具体的なものにしました。
人間が神の領域に挑むということは、本作のラストに描かれているが如き難題だと思います。それは、解決の難しい社会問題を喩えたものでもあります。
(ヒントのつもりで追加した)作品最後の何者かによる台詞には、「社会に潜む影の王」という記載があり、人間が長きにわたって抱える差別や迫害といった問題を示しています。
ソフトウェアの知恵は社会問題を解決するところまではできるだろう、と述べているのです。あまりに楽観的な言葉ではありますが、可能性を示しました。そのような意図を込めたラストです。
クセのある物語ではありますが、最後まで読んでくださったこと、この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。
もし興味を持っていただけましたら、今後とも、くら智一の作品を宜しくお願い致します。
後半、そして終盤は圧倒的でした。前半のストーリーの流れから、まさかの水と土、そこから生まれる森が切り札って素敵すぎます。さらに、そこから生み出されるのは……。ありがとうございました。
作者からの返信
感想ありがとうございます。また、最後まで読んでくださり改めて感謝申し上げます。
クライマックスシーンは、火を使った力勝負から一転、科学的な知恵比べに舵を切ります。読者様に飽きを生じさせないように遊園地のアトラクションのような仕掛けを考えました。ラストなどはジェットコースターで無重力を感じる瞬間をイメージしました。気持ち悪いけれど、クセになる……。高いところから低いところへ落差が大きいほど無重力の時間帯も長くなります。
本作の前半部がスロースタートなのも、アトラクションならではです。ただ、ディズニーランドのような超人気遊園地ではアトラクション開始後の頭にひとつ大きな山場があり、本作で表現しきれなかった部分でもあります。設定を説明しつつ読者様の心を冒頭からつかめるようなエンターテイメントが今後の目標です。