エネルギータンク役となる小集団は入れ替え可能で、小集団のリーダーは近い場所にいる中継役へエネルギーを送る事に専心、中継役は砲台の状況を考慮しつつ一定の火力が出せる様に調節という、イメージとしてだいたい理解出来ました><
これなら戦闘時に人的被害が出て、隊の規模が縮小する事になっても、ある程度までなら中継役が魔法力振り分けを調整する事で、砲台役は一定の火力を放ち続ける事が出来るという、継戦能力が向上した形なのかなあと思う次第です。なにより少ない人数で大火力が出せる無駄の無さが優れているのかなと。
作者からの返信
感想ありがとうございます。複雑ながら作者のイメージ通りに内容が伝わり、何とも嬉しいです。
前聖弓魔法兵団の問題点が影の王攻略戦(94年)で明らかとなったように、聖弓魔法奏団の長所は魔法暦100年の決戦にて存分に披露されます。
その折、今回のエピソードが頭にあると2倍楽しめるかと思います。(当作比)
今や魔法士の集団は一個の生命体……もとい一つのプログラムになろうとしています。魔法士たちはプログラムで扱われるデータのように今後、自在に活躍します。
オブジェクト指向で設計されたプログラムということになるのでしょうか。作品内でも出てきましたが、特徴は「機能」が主役だということです。あらかじめ機能を用意したうえで、データとなる供給役魔法士たちが加わって完成します。
プログラミング言語では、機能が存在したうえで、データが加わり形を成すことを「インスタンス」を作るなどと言います。柔軟性・拡張性のあるプログラミング手法であることから、バグの発生を大きく抑える効果があります。
(蛇足で失礼いたしました。)
準備が整ってきてワクワクしてきました。
オブジェクト指向のくだりはJavaのPGだった頃の事を思い出させました。
これまでもそうでしたけれど、新概念の導入や進化が反撃への糸口になる、という展開ってイイですね!
ラストが楽しみです。残り大切に読みます。
作者からの返信
感想コメントありがとうございます。
作者も気づいていないことを読者様がご指摘くださることがあります。この度は、新概念の導入が反撃の糸口となる展開が良い、というご意見を聞いたときに作者自身はっとされられました。
本作、WIZARDWARE魔法戦記「ソフトウェア魔法VS.影の王」は難敵を打倒する手段としてソフトウェアの技術を用いています。作者がジャンルをSFにこだわっているのもその辺りですが、イマイチ自信を持てない時もあります。
本題に入りますと、物語の種類は設定ではなく展開に依存するのではないか、ということです。
小説という媒体を問わず、「物語」というものは必ず途中に難題が生じ、主人公が解決します。根性で解決すれば、熱血モノ、スポ根モノですし、世界に通ずる大スケールの設定が解決すれば、ファンタジーです。
一方で作者が怠けて自分に都合の良いような解決方法を作ってしまうと、ご都合主義と言われてしまいます。
物語のジャンルとは、設定云々ではなく、どうやって物語を進めるかにあるのだと気づきました。
本作を読み返すと、必ずしもソフトウェア技術が問題をあまねく解決しているわけではありません。その点、まだ作風にブレがあるのかもしれません。一方で物語の展開は空想科学そのものです。
悩みの種は尽きませんが、今後の執筆活動にも通ずる大きなヒントを頂きました。改めて感謝申し上げます。
なるほど、プログラミングについては良く知らない私ですが、新しい魔法士たちのやり方についてはよく分かりました(^^
中継役が大変そうですが、全体的に魔力(魔法弾)の互換性が増した、という感じなのでしょうか。柔軟性、大切ですもんね。
決戦の日がじわじわと迫ってきている……。
作者からの返信
感想ありがとうございます。
聖弓魔法奏団の仕組みについては、互換性・柔軟性……そういったニュアンスです。
「オブジェクト指向」という(プログラミングの)複雑なテーマを、魔法士(人間)の集団に喩えて表現したのですが、単純明快な内容とは程遠い描写になってしまい、反省しています。
楽しく読んでいただけましたら幸いです。
執筆直後、世界一わかりやすいオブジェクト指向の入門編が書けた! と息巻いていましたが、反応が乏しいことから、錯覚だったと痛感しています。興味のない方にもイメージが沸くような表現にしたことは多少なりとも価値があったかもしれません。拙作にお付き合いくださった読者様には感謝するばかりです。
カプセル化を行ってクラス間は出来るだけ疎結合にするのは良いことですよね。
小説でそれを表現出来ることに驚きました。
作者からの返信
感想ありがとうございます。
オブジェクト指向について詳しい方に本作の表現をご理解いただき、本当に嬉しいです。
カプセル化やクラス、疎結合という専門用語は知っている者にとって何ということはない言葉です。ところが、知らない方……というか少し調べた程度では理解できない言葉でもあります。
IT用語でいやらしいのは、言葉から意味が類推できない点です。疎結合などスッキリ結合という名前に変えたらもっとわかりやすくなると思っております。
結局、最近人気の出たスポーツと同じで日本語訳が上手くできていない現状があります。サッカーもラグビーも用語の多くは和訳されていません。それと比べて、正岡子規の訳した野球用語は本当に素晴らしい……情報技術分野でも天才的な作家が翻訳してくれれば日本人全体の理解力が飛躍的に伸びると思います。
私に和訳は無理なので、せめて技術の要点だけでも小説にできないかなぁと思っています。このエピソードにはクラスだけ英語のまま専門用語が登場します。どうしても日本語の表現に変えることができませんでした。限界を感じることもありますが、なんとか挑戦していきたいと思います。