堕天使さん。お願いですから家でジャージでゴロゴロさせてください!
大学二年になってすぐの、月のない春の夜。
あたし、藤ヶ谷ちえりの目の前に、夜闇の欠片が舞い降りてきた。
漆黒の艶やかな翼を大きく広げて――
『我が名は堕天使リュカ。今宵、この刹那より、あなたを守護しあなたに幸福をもたらすことで主に背きし我が罪を贖うべく地底界より参りました』
異形の美しさをたたえた彼は、その日からあたしのためにとあれこれ世話を焼いてくる。
でもね。正直、めんどくさい。
あたしはただ家でダラダラしていたいだけなのにぃーっ!
***
過保護な堕天使はズボラな女に幸せをもたらすことはできるのか。
ちえりの恋を通して近づく彼らの心の行き先をコメディ仕立てで描きます♪
第3回カクヨムweb小説コンテスト参加作品です。
※『過保護な堕天使、ズボラなあたし。』【先行プロローグ版】も公開中!https://kakuyomu.jp/works/1177354054884058794
本編からでも十分お楽しみいただけますが、1万6000字の短編をお試しに読んでくださるとより味わい深くお楽しみいただけるかと思います(*^_^*)