概要
生まれ変わったあと、16歳年上になってしまった彼女を愛せるか
15歳のタクヤは、コンドームを買った帰りにダンプカーにはねられ死ぬ。童貞のまま死ぬのは嫌だ、彼女ともう一度会いたいと神様に懇願し、なんとか記憶つきの生まれ変わりの交渉に成功。しかしときは戻せない。彼女との年の差は16歳となる。いったい二人は本当に恋を成就できるのか。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!事故死、後、転生した彼は、その後の人生で何を得たのだろうか。
本作を読んでいると泣きたくなってくる。
生まれ変わりという奇跡のもとに構成された作品だが、その奇跡によって日常のあらゆる尊いものが明るみに出されているからだ。
タクヤはダンプカーにはねられて死ぬが、その死ぬ日までの出来事が追われるにおいては、その日に向かってのカウントダウンがされる。
明日死ぬと思って今日を過ごせという自己啓発のよくある警句があるが、そんなことは不可能だ。仮定と事実では決定的に異なる。
決定された死を横に置くとき、何の変哲もない日常のかけがえの無さ、当然と思っていた家族の存在の嬉しさが突き刺すようにこみあげる。
喪失の悲しみは、誕生の喜びと伴走している。
一応、作品の眼目…続きを読む