ネットから小説家デビュー! 賞金総額600万円、KADOKAWA主催の大型小説コンテスト
3,708 作品
猫を助けるためにトラックにはねられた「俺」は、実は重要だった猫を助けた見返りに他の世界へと転移することになった。
そこで「俺」が選んだ仕事は鍛冶屋。家族が増えたり事件に巻き込まれたり、バタバタするけど、「俺」は果たして最後は静かにクリエイティブな暮らしを満喫できるのか。
この物語はある日突然『転移魔法』を使えるようになった唐山悟の楽しくも波乱万丈な人生を描いた物です。
どんなピンチも万能の転移魔法で切り抜けて現代と異世界を行き来しつつそれぞれの世界の人達と笑い合い、時には喧嘩をして、友情や愛を育てていく。
女子高生アイドルと同居したり、ケモミミ少女を飼ってモフモフしたりとどちらを向いても幸せな世界しかない。そんなぬるま湯に浸かったような物語を是非堪能してください。
「異能力バトルもの」、「学園ファンタジーもの」、「ゲーム世界もの」……。もはや『何でもあり』とも言えるこの部門。いつもの日常にどんな『ドキドキ』や『ワクワク』を混ぜ込むか。そこが腕の見せ所だったかと思います。
今回の《大賞》受賞作『ある日から使えるようになった転移魔法が万能で生きるのが楽しくなりました』は、ある日突然「転移魔法」を使えるようになった主人公が、生活のちょっとした場面から、偶然に繋がった異世界まで、様々なシーンで規格外の活躍を見せていく、ほのぼの日常無双ファンタジーです。「転移魔法を使えるなら、こんなことしたい!」という共感性の高さと、テンポの良い無双感が《大賞》受賞の決め手となりました。『何でもあり』なこの部門で頂点に立った本作、必読の価値ありです!
これからも、普段の日常にあったら嬉しい『ドキドキ』や『ワクワク』を詰め込んだ作品をお待ちしております!
ファンタジア文庫編集部
顔よし、からだよし、性格よし。そのうえ読書家。なんだか現実味のないイケメン、熊本くん。仲のよい「わたし」は、同級生から熊本くんの噂を聞く。
どうやら熊本くんが、ゲイ向けアダルトビデオに出演している、というのだ。
第4回カクヨムWeb小説コンテストへのご応募ありがとうございます。「キャラクター文芸部門」は毎回意欲的な作品が多く、それぞれ楽しく拝読しました。応募作全体を通じて感じたこととしては、例年にも増して、シチュエーションとしての気持ちよさを追求する作品が多かったという印象です。それは、その状況を想像できる読者にとって至上のものとなる反面、親和性がなければドラマ性やキャラクター性に欠けるというようなものであり、編集部でも多くの賛否が飛び交いました。まさに多様性と普遍性のせめぎあいを感じた選考で、一つの文化に関わる者として、新鮮な感覚を与えてくれた作品とそれらをご執筆いただけたことを嬉しく思っています。
そんな作品群のなかで、ひときわ異彩を放っていたのが『熊本くんの本棚』でした。この作品は、一言で言ってしまえば「きもちわるい」作品です。大別すれば、主人公の女の子と、熊本くんというイケメンの関係性を描いた人間ドラマということになりますが、その熊本くんがゲイ向けアダルトビデオに出演しているという事実から、物語は禁断の領域に足を踏み入れていきます。そのような状況下に置かれた少し変わった登場人物たちですが、関係が進むに従って彼らの繊細な感受性を知ることになり、読む側も共感できるというか、秘密を共有する共犯であるかのように感情移入していけます。そういった小説としての駆動力を、本作ならではの魅力と捉え、大賞受賞作として推させていただきました。
キャラクター文芸部門は、他部門と比べて自由度が高い枠組みです。そういった意味ではジャンル不問、男性向け女性向けを問わず、自発的に広く読者を魅力していける作品を、今後も期待しています。
富士見L文庫編集部
「主に女性読者を対象とした、恋愛・ラブコメ要素のある小説」を求める恋愛部門は、一見ピンポイントなようでいて幅広い作品が対象となる部門です。今回の応募作も、現代を舞台にした作品から歴史系やファンタジーまで、実に多様な作品が揃っていました。
最終選考作品は選考委員が丁寧に拝読し、厳正な審査を行わせていただきましたが、今回は残念ながら当部門からの大賞作は該当なしとさせていただきました。
しかし大賞には一歩及ばなかったものの、生き生きとしたキャラクター描写と次を読みたいと思わせる物語展開が持ち味の『乙女ゲームの世界で私が悪役令嬢!?そんなのお断りです!』と、独創的な舞台設定にファンタジー、恋愛など様々な要素を盛り込んだ『彼女が魔女に着替える時』を特別賞作品として選出いたします。
物語がファンタジーでもリアル寄りでも、舞台が現代でも異世界でも、胸キュン展開のある恋愛要素さえあれば幅広く受け入れられるのが恋愛ジャンルです。次回以降も、魅力的なキャラクターと刺激的なストーリーによって、読者をドキドキさせてくれる作品がたくさん現れてくれることを期待しています。
第4回カクヨムWeb小説コンテスト 選考委員一同
騎士学校を主席で卒業し、晴れて王国の近衛騎士団で働くことなった、僕、ハルは、何の因果か騎士達の間で『もっとも労働環境の悪いブラック騎士団』呼ばれる王都近衛騎士団第四騎士分隊、通称『ブラックホーク』と呼ばれる場所へと配属しています。
朝から晩まで戦闘、戦闘、戦闘の過酷な環境。休みなしのエンドレス連勤。いつ音を上げてもおかしくない地獄のような職場です。
しかし、そんな中にも、一服の清涼剤はあります。
そしてそれは、多分、僕だけしか知らない『秘密』でもあって――。
「あの、カレン騎士隊長」
「なんだ? 私は忙しいんだ。話なら後に――」
「僕、カレンさんとヤりたいんです」
「ふにゃっ――!??」
『ブラックホーク』隊長、カレン。29歳、独身。趣味は剣の鍛錬とぬいぐるみ集め。子供のころの夢は旦那さんに尽くす立派なお嫁さんになること――。
そんな全てを諦めた女騎士が可愛すぎる件。
「えっと、隊長と剣の稽古をやりたいんですが」
「……斬るっ!!」
ライトノベルにとって、今も変わらず王道ジャンルの一つである「ラブコメ」部門。多くの読者に愛され続けるジャンルだけあって、本コンテストでも熱量が大きい作品、そして魅力的なヒロイン達が多数生まれました。
秀作が集まるコンテスト応募作の中でも、今回大賞を受賞した『すべてをあきらめた女騎士がかわいすぎる件』は、ラブコメを楽しむにあたって最も重要な要素の一つである「ヒロインの可愛いらしさ」が際立っていた作品です。普段は「鬼の騎士隊長」と部下から恐れられる本作のヒロインですが、実は恋愛に関しては誰よりも奥手でウブ。真面目で仕事一筋な姿と、結婚に憧れ乙女心が溢れ出てしまう姿とのギャップが、非常に可愛らしく書かれていました。また、主人公との上司部下の関係が、恋愛においては逆転するというシチュエーションと会話劇が軽妙で、今回あらゆる総合力の高さから満場一致の大賞受賞となりました。
まだ、誰も見た事が無いようなヒロイン。そして新たな時代を切り開くラブコメ作品の誕生を、これからも楽しみにお待ちしております。
角川スニーカー文庫編集部
今回の応募作は、ホラー・ミステリーという世界に対して真っ向から取り組んだものが多く、非常に読み応えのある選考となりました。
小説にとって、最も重視すべき要素が作品の面白さであることは間違いありません。その上で、本コンテストは「書籍化」という目標を掲げています。その目標を一緒に目指せる作品であるかどうかは、選考の際に検討される大事な要素の一つとなります。残念ながら今回の応募作を見渡して、全体的に足りていなかった点でもあります。
ホラー・ミステリーは様々な書き手や作品が顔を揃えた豊かなジャンルであるのは間違いありません。今回は惜しくも受賞作なしという結果となりましたが、今後このジャンルから面白い作品が出てくることを見守らせていただきたく思います。
第4回カクヨムWeb小説コンテスト 選考委員一同
2019年冬 応募開始 予定
次回コンテストの開催情報は、夏頃を目処に本サイト上で順次お知らせします。詳細はお知らせブログやカクヨム公式Twitterをご確認ください。
「第4回カクヨムWeb小説コンテスト」の中間選考の結果を発表させていただきます。
多数の力作を投稿してくださった皆様、並びに作品を読んでくださった皆様には、改めて深く御礼申し上げます。
※掲載の並びは作品のコンテストへの応募順となっております
WEB小説のメインストリームとすら言える、異世界ファンタジージャンル。最終選考に残ったのは、膨大な作品数の中から一歩抜きん出ようと、強烈な個性を発揮するものばかりでした。
主人公の属性や世界観がとにかく個性的な作品、ジャンルの常識にとらわれない展開の作品、いわゆる「人気のテーマ」を主軸にしつつも独自のエッセンスでガラッと印象を変えてくる作品など、それぞれの「好き」を武器とした作品ばかりで、宝石箱を開けるようなワクワク感がありました!
なかでも『彼は鍛冶屋で異世界を平穏に暮らしたい』は、キャラクターや個々のイベントの緻密さが圧倒的でした。序盤、エイゾウとサーミャが一緒に暮らし始める展開ひとつをとっても、二人が心を通わせて「家族」となっていく空気感が感じられ、心が温かくなりました。さらに、そういった丁寧な読み味に加え、チートや前世知識をフル活用して快適スローライフを送る、ノーストレスな爽快感が絶妙なバランスで調和しており、文句なしの大賞受賞となりました。
これからも、「好き」を全面的に押し出した個性豊かな作品たちを、編集部一同楽しみにお待ちしています!
カドカワBOOKS編集部