概要
夏休みが迫ったある日、とある事件をきっかけに子供達は女教師に復讐をしようと計画する。
正義を掲げた子供達の暴走はもう止まらない。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!子供達の無邪気で、残酷な、正義のお話
この作品を私が初めて閲覧した時、大きな衝撃を受けたのを覚えています。
その時の衝撃は、今でも上手く言葉に出来ません。
とある田舎町の小学校の五年一組の担任里中は、ヒステリックで威圧的な大人で、五年一組の生徒達から恐れられていました。主人公の咲洲満(さきしま みつる)は友人達と力を合わせて、里中から平穏で楽しい五年一組を取り戻そうと考え、賛同してくれたクラスメイト達と団結し作戦を考える裏で資料館の小さな図書室で出会った1つ年上の少女、押切保志香(おしきり ほしか)と交流を深めていく……
私は「僕らの七日間戦争」のような作品だとイメージしていました。しかし、その予想は大きく裏切られて、自分の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!窒息しそうな緊張感に耐え兼ね酸素を求めて口を開けば、恐怖が流し込まれる
皆様の学校にもいませんでしたか?
まるでクラスの絶対的支配者にでもなったかのように振る舞う、恐ろしい教師が。
私もその覚えがある一人で、読み進めながら当時のことを思い出してキリキリ胃が痛くなりました。
女教師・里中の一挙手一投足にビクビクするクラスの一人になったような心地がして、俯いて嵐が過ぎるのを待つ彼らの気持ちが痛いほど理解できて、本当に怖かったです。
ところが、ホラーではないのですよ。
いや……ホラーでもあるんですけれど、カテゴリーはしっかりミステリーなのです。
担任・里中の打倒を目論む主人公・満のクラスは分裂し、更に暴走し、取り返しのつかないところに行き着いてしまいます。
息…続きを読む - ★★★ Excellent!!!彼らが切り開く世界は平和なのか、それとも……
理不尽な大人ってのは嫌ですね。
特に子供時代に陰湿な大人に支配されるなんて、最悪じゃありませんか。
こんな奴、ぶっ倒してやれっ、と思うわけですが……
まるで暴君のような担任里中。
彼女の支配から自由を勝ち取るため、立ち上がる子供たち。
これは小学生が友情と正義の名のもとに、悪質な大人たちに対して勇敢に闘う気分爽快な物語です……とは、簡単にいかないのが本作。
ミステリー&ホラーなのです。
怖いのです。謎ばかりなのです。なんだか全員怪しいのです。
そして、リアルかつ複雑な人間模様がこれでもかと描かれているのです。
誰が正しいとか、誰が悪者だとか。
そんな白黒はっきりした話ではないのです…続きを読む - ★★★ Excellent!!!大人対子ども、子ども対子ども、そして――?
物語の始まりは『大人対子ども』だったんです。
学生の頃って、おっかない先生いたじゃないですか。嫌いな先生もいましたよね?
でもそれって、いま思えば自分達が悪かったりして、あぁあの先生は自分達のために叱ってくれてたんだな、って思うこともあれば、やっぱりあれは理不尽だった、って思うこともあるんですけど。
でも、このお話に出て来る『里中先生』は、子どもの目から見たって、大人である私が見たっておかしいわけです。
自分の気に入らないものを吊し上げて見せしめにしたり。生徒達は、自分を守るためにクラスメイトを売ったりしなくてはならないわけです。
それに立ち向かうも、やはり里中は大人。手強いです。
しか…続きを読む - ★★★ Excellent!!!とても怖いのに、続きを読まずにはいられない。
この教室は、一人の女教師によって支配されていた。
生徒への暴言や、怪我をしない程度に計算された暴力。絶対に逆らう事のできない彼女は、子供達にとっては怪物のような存在にすら見えているのかもしれない。
それでも、やられたままでは終わらない。そんな強い意志を胸に、彼女の横暴からクラスを解き放つため、今子供達が立ち上がる。
……なんて書くと、「ぼくらの七日間戦争」みたいな活劇を想像するかもしれませんが、違います。まず活劇と言うには、相手があまりに強いです。怖いです。そして陰湿です。
対抗手段を考えては潰され続ければ続けるほどどんどん追い込まれていきます。
しかしこのお話の真の恐ろしさは、そんな辛…続きを読む - ★★★ Excellent!!!読む手が止まらなくなる。暴走する小学生たちの向う先は?
小学五年生の主人公、咲洲満。彼の通う小学校のクラスは、ある問題を抱えていた。それはクラスの担任、里中先生の存在。彼女はヒステリックを起こしては生徒に暴言を吐いて苦しめる、教室の支配者だった。
聞き分けのいい生徒を丸め込んで教室内の監視をさせ、生徒達の自由を奪っていく里中。いつ怒り出すか分からない彼女に震えながら過ごす毎日。
だけどこのままじゃダメだ、楽しい学校を取り戻すんだ。満達は数人の友達とチームを作り、打倒里中を掲げる。だけど……
里中は悪いヤツ。そんな里中に付き従う奴らも悪いヤツ。そんな考えを持つ者がクラスにはいた。満達は里中を懲らしめたいだけなのに、それだけでは満たされない子供達の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!『無邪気』が『無害』だなんて、誰が言った?
主人公の満は、小学5年生。現在、大変学校が面白くない。
理由はひとつ。担任だ。
ヒステリックで、自分の権力を振りかざし、言葉の暴力で児童を追い詰める。
この状況を打破しようと、満たちは策を練る。
『楽しい学校に!』『みんなが喜んで学校に行けるように!』
事の発端はそれでした。
『皆が』『幸せに』。
でもね。気づくんですよ。
みんな、って誰?
幸せ、って誰の?
クラス内のパワーバランス。子どもの中での常識。『学校』という閉鎖された空間でしか蓄積されなかった知識。
それがうねりを上げて、巻き上がります。クラス中を吹き荒れます。
もう。誰にも手が付けられません。
現在はまだ掲載中なので…続きを読む